好きなだけ抱いて頂けるという約定、お破りになられますの?
ナギアさん、ずっと待ってたんですよ
初めて彼女を抱いたとき、確かにそんな約束をした。だがそれ以来、翼獅子退治に湯殿作り、結界の分析と忙しくて相手をしてやれなかったのは確かだ。
わかったわかった。お前たちの腰が抜けるまで相手してやる
徹夜明けのだるい身体に鞭を打ち、Olは二人を抱き寄せた。
んっあっ、は、くっぅぅんっ
ふふ。可愛らしいですね
布を張り巡らされた薄暗い部屋を満たすのは、甘い匂いと甘い声。
二人の女が一糸まとわぬ姿で睦み合っていた。
もっともっとっくださいっ!
今日のユウェは欲しがりさんですね
ユウェロイが大きく開いた両脚の間、秘部にブランの指がずっぷりと埋まる。
あぁっもっともっとぉ!
ええ。もっと良くして差し上げますからね
くちゅくちゅと音を立て、ブランの白魚のような指がユウェロイの膣内を出入りする。
奥奥にぃっ
ふふふこう、ですか?
あぁっ
ユウェロイは見てしまった。ブランの指が、その根本までユウェロイの中に差し込まれている。
──そしてそれでも、触れて欲しい部分に届いていない。
(そんなそんなはずがない)
否定すればするほど、思い出してしまう。
(敬愛するブラン様との逢瀬こうして頂けるご褒美。これが最高のもの、至上のものであるはずだ)
言い聞かせるまでもなく、それが当然のことだと思っていたことに、しかしユウェロイは気づかない。
(あんな男に嬲られることが良いものであるはずがない!)
だが彼女の脳裏に去来するのは、Olの長く太いゴツゴツとした指先。そして、それにもまして硬く大きい、あのグロテスクな器官であった。
(ブラン様より、あんな男のほうが気持ちいいなんて、ありえない!)
あらあら。そんなに腰を浮かせてはしたないですよ
快楽を求めて無意識に腰を突き出すユウェロイに、ブランはクスクスと笑いながら攻める。
っあっあぁっ
びくんと身体を震わせて、ユウェロイは達した。
良かったですか?
は、はい
あまりにも浅い絶頂。しかもそこでブランはやめてしまう。Olならば達しても更に攻めてきたはずだ。
ブラン様ありがとう、ございました
そんな思いを振り払い、ユウェロイは頭を下げる。前回断ったせいか、ブランの攻めはいつになくねちっこく、長いものだった。だがその長さに反して、ユウェロイは全く満足できていない。むしろ中途半端に刺激されたせいで、余計に飢えるような感覚があった。
(そんなはずがない)
心の結びつきこそ最重要であるはずだ。ましてやあんな醜悪な、男などによくされるわけがない。
だが気づけば、ユウェロイの足は下層のOlの部屋へと向かっていた。
あっ、あぁぁっ!んっ、ふぁぁあっ!
部屋の中からは、女の嬌声が漏れ出ている。フローロの声だ。魔力を供給するとかいう名目のもと、あの二人は暇さえあればまぐわっている。先日の朝もそうだ。ユウェロイはいつものように、扉の隙間から中を覗き見た。
ああぁっ!Olぅっ!いいっ、そこぉっ!奥ぅっ!気持ちいいですぅっ!
Ol様あぁっわたくしのお胸んっはぁっそんな、しちゃ、いけませんわっ!
そこには信じられない光景が広がっていた。
Olは寝台の上で四つん這いになったフローロの腰を抱えるようにして後ろから突きながら、もう片方の腕でナギアを抱き寄せ、舌を絡めあっている。二人の女を同時に抱くなど、ユウェロイの常識からは考えられないことだ。
そもそも自分以外の相手と関係を持つという時点で許容し難いというのに、目の前で睦み合うなど論外だ。だと言うのに、ナギアもフローロも随分と幸せそうだった。
魔族というのはそういうものなのか、と思いかけて、ユウェロイは首を振る。皆が皆そうであるはずがない。彼女が敬愛するブランもまた、魔族だ。
ではやはり──特殊なのはOlの方なのか。ユウェロイはそう思わずにいられなかった。まるで本物の槍のように太いOlの一物が、ズドンとフローロの中に打ち込まれる。まるで獣のように四足で立ち、みだらに尻を掲げながら、フローロは気持ちよさそうに嬌声を上げた。
激しくフローロの尻に腰を打ち付けながらも、Olの手はナギアの胸を鷲掴みにしている。子供の頭ほどもあろうかという大きさのその胸を、Olの手のひらはやすやすと覆い、無骨な指が胸の肉の形をぐにゅりと歪めて沈み込んでいる。
ブランの、どこまでもしなやかで美しい芸術品のような指とはかけ離れた、ゴツゴツとした指だ。体つきだってまるで違う。中途半端に筋肉のついた身体は、醜いとさえ言ってしまっていいだろう。ユウェロイが嫌悪する男の身体だ。
──だが。
あぁっ!Olっ!そこぉっ!そこ、気持ちいいっ!奥っ!あぁっ!奥、ズンズンしてっあぁぁっ!
Ol様っんっはあぁっわたくしの胸あぁっそんなに、いじらないで下さいませあぁんどうにか、なってしまいそうですわっ!
気持ちよさそうだ。ユウェロイはどうしてもそう思わずにはいられなかった。
あんな風に、太い指で身体を弄ばれて。
あんな風に、長いモノで奥を突かれて。
ユウェロイの腹の奥が、きゅうと切なくなる。気づけば彼女は服の中に手を突っ込み、秘裂を自分で弄っていた。だが、足りない。自分の指では、本当に気持ちいい部分に届かない。
っあ、んっは、あぁっ
くちゅくちゅと音を漏らすのも構わず、ユウェロイは己を慰める。どうせ部屋の中からは、盛大な喘ぎ声と濡れた肉のぶつかる音が聞こえているのだ。ユウェロイが秘部を擦る微かな音など誰も気には止めないだろう。
あっあっんっ、あっあっ、ああっ!
赤黒い肉の槍がフローロの中を貫くたび、彼女の高い声が甘くあがる。それと同時に、ユウェロイの腹の奥はどうしようもなくじんと疼いた。フローロの膣内から引き抜かれた肉塊の根本が垣間見えるたびに、それが己の中を蹂躙したときの感覚を否が応でも思い出してしまう。
なのに、その欲求が満たされることはない。奥のそこに、彼女の指が届くことはない。
そう、だ
不意に天啓を得たかのように、ユウェロイはあることを思いついた。全身装甲のスキルで作り出す鎧は、その形や大きさをある程度自由に設定することが出来る。それを利用して、己の手に薄い篭手を作り出す。
ちょうど──Olの手と似た大きさになるような、篭手を。
んっは、あっあぁっ!
つぷりと差し入れると、ひんやりとした鉄の冷たさが初めに感じられた。
んんっく、んっ!
鉄の籠手が中を傷めないよう、慎重に奥へと進めていく。