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みすずは二人を自分の直属にしたいと考えている

ずっと黙って様子を見ていた美智が寂しそうな眼で美智を見る

安心なさい別に美智の働きに不満があるわけではないわこれからは家族がどんどん増えるでしょ美智は、ずっとあたしと旦那様の側に居るんだから警護の人だって増やさないといけないのよ

ニコッと微笑むみすず

美智は、ホッとしたようだった

お返事は今すぐでなくても結構ですわ現在、わたしちはシザーリオ・ヴァイオラという犯罪者に狙われている最中ですしその件が解決した後に改めて、お話致しましょうお祖父様もよろしいですね

うむこの二人を引き抜かれるのは辛いが今後のみすずの警護には、彼女たちぐらいの手練れの者は必要だろう香月家の未来の当主に、何かあってはいけないからな私からも頼むしばらくは、香月セキュリティ・サービスからの出向ということになるだろうが

閣下の言葉に二人は

拝命致します

あっ、わたくしも

こうして、藤宮さんと関さんはみすずの専任警護人となった

正式な辞令が出るのは、先だろうけれど

さってとそしたら、申し訳無いんだけれどお二人はお隣の部屋で、あたしの子と遊んでいて下さらない

渚が関さん、藤宮さんに言った

渚くん、どういうことかね

閣下の言葉に、渚は

家族だけでちょっとした儀式をやりまーすっ

え、儀式

ママ真緒は、家族じゃないの

真緒ちゃんの言葉に渚は

真緒ももちろん家族だけれど真緒はまだ小さし、真緒が居るとお兄ちゃんが恥ずかしがると思うのだから、今回はお姉さんたちに遊んでもらってて

もうちょっと大きくなったら、真緒もちゃんと入れてあげるわ約束するから

ママが真緒に嘘を吐いたことある

じゃあ、いいでしょママを信じて

渚が関さんたちを見る

ということですのでこの子と、隣の部屋へ行っていて下さい

あ、あのどういうことなんでしょうか

関さんの問いに渚は

香月家の様な名家ですと色々あるんです

ニコニコ微笑む渚

いえあのあなたは、どういう関係の方でございますか

関さんは渚が、香月家とどういう関係なのか判らないようだった

まあ、普通は判らないよな

みすずとこの人の家族ですわ

渚はそう答えた

何をするつもりなのかね

閣下までが、不思議そうに渚に尋ねた

だから家族の儀式ですよっ

みすずが、関さんと藤宮さんを見る

とにかく席を外して下さいこの女の子をよろしくお願いします

お願いしマースっ

真緒ちゃんが、トコトコと二人のところへ向かう

判りました参りましょう、関さん

じゃあ、ねぇっ

関さん、藤宮さん、真緒ちゃんがドアから隣の部屋へ行く

さーてと

渚がオレとみすずを見る

判っているわよね二人

香月様の前でセックスしなさい

これまでもエロだけでなく、アクション物になったり、青春物になったり色々とやってきましたが

まさか、企業物になるとは

うーむどういう作品なんだ

エキストラの思い出の続き

私が夏休みにバイトしていた頃は、まだ時代劇とか刑事物とかの番組がレギュラー放送されていた時代だったので、色々と面白い体験をしました

東京でも、小田急線の生田に時代劇のオープン・セットが残っていましたし

刑事物でも、予算の少ない作品ですと同じエキストラが衣装を変えて、何度も出て来ます

ある日、オンエアーされた作品を見ていますと

殺人現場の部屋の前で、黄色いロープの前に立っている警官(私)がやってきた主人公の刑事に敬礼します

主人公刑事が現場に入ると中で、写真を撮っている鑑識課員がやっぱり私

場面が変わって、警察署に戻った主人公刑事と擦れ違う警察官も私と

自分がクローン人間になったみたいに、3分ぐらいの間に、3回現れたのは笑いました

ただ夏休み期間の撮影は、すでに十月以降に放映の分を撮っていますから

真夏なのに冬服なんですよねぇ

それが厳しかったです

ちなみに、その時の主役のタ*ヒロ*さんが、撮影の待ち時間に上半身は黒いスーツに黒ネクタイなのにもかかわらず下半身はパンツ一丁で、足をタライの水に浸けて暑いなって、呟いていたのを見たことがあります

248.香月重孝の裏と表

えっとどういうこと

オレは、思わず渚に尋ねる

何で、ここで閣下の眼の前で、セックスしないといけないんだ

渚は

人間て多面的なのよ心には、表もあれば裏もあるよく、ほら、上半身と下半身では、思いが違うとか言うでしょ

うんとよく意味が判らないけれど

今、香月様は喜んであなたとみすずの仲を認めて下さったけれど、それは心の表側というか、上半身での思考よね下半身では、まだあなたのことを認めて下さっていないわ

下半身

これとても、重要なことなのよ今、この問題を解決しておかないとこの後ずっと、香月様はあなたに対して悪い感情を抱き続けるわ顔は笑っていても心の中では、あなたのことを憎むと思う

どういうことですか渚様

みすずも、真剣な顔で渚に尋ねる

まあ大事な孫娘を、余所の男に奪われるというのは、男性としてはとても辛いことなのよ普通の人でもねだけど香月様はみすずと瑠璃子さんに特別な感情をお持ちになっていらっしゃるから

特別な感情って

おい、君何てことを言うんだっ

慌てる閣下

あらもういいじゃないですかここには、親しい家族しかいないんですし香月様のお心の全てをブチ撒けてしまわれたらどうです

ニコニコ笑いながら渚は言う

すっかり困惑している閣下

あたしは全部知っていますだって5年前に、香月様自身があたしにお話して下さいましたものね

5年前渚は黒い森の現役の娼婦だった

閣下も、渚の顧客の一人だ

二人きりの個室の中で閣下は何かを渚に語った

あの屋敷の中で話したことを、勝手に公表するのは職業倫理に触れるのではないか

少し怒りを込めて強い眼で閣下は、渚を睨む

だったら、自分から白状なさいっシゲちゃんっ

しシゲちゃんて

先生、判ったのって聞いているのよシゲちゃん

は、はいいっ先生ぃぃ

渚の叱責に香月家当主・香月重孝82歳が、高い声で返事をする

小学校低学年の男子児童が綺麗な女教師に怒られた時の様に、小さく身を屈める

素直じゃない子先生は、大嫌いよっ

も、申し訳ないです先生

閣下渚と、どういうプレイをやっていたんですか

みすずはあんぐりと大口を開けて、驚いている