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さすが、よく知っているわねそうねキリスト教的には、それは罪なのかもしれないけれどあたしは、そうは思わないわっ

渚が閣下に微笑む

渚くん

心の中で思ってしまったことと実際にそれをしてしまうことの間には、大きな隔たりがあります人間はみんな、心の中に湧き上がる衝動を我慢することによって、社会を築いているわそうでしょうシゲちゃん

それは確かに、そうだが

今更孫娘の前だからって、道徳家ぶることはないのよっシゲちゃん、あたしたちにいっぱいエッチでいやらしいことを要求したくせにっ

あ、あれはそういうことが許された場所での、そういう時間だったから

お気に入りだった元娼婦の前では閣下もタジダジだ

とにかくそういう邪な気持ちを抱いていたことがあったとしてもシゲちゃんは、実際に孫娘には手を出していないんだから無罪よ

無罪でも孫たちからすれば、気持ちの悪いことだろうそのために私は、この子らの生活を抑制した絶対に他の男には奪われないように

あたしは今となっては、感謝していますお祖父様がそうして下さったお陰であたしは大切なものを全て、旦那様に捧げることができましたから

あたしのお祖父様への敬愛は、変わりませんわただあたしはもう旦那様のものですから、お祖父様のお相手をすることはできませんが

そのみすずの言葉に閣下は

すまないすまなかった、みすず

みすずが男性恐怖症になるように、みすずの人生を操作したことを

閣下は詫びた

あのわたくし、お祖父様のおっしゃる邪な気持ちというのがよく判らないのですが

セックスの知識の全く無い瑠璃子さんが口を開く

瑠璃子はお祖父様の赤ちゃんでしたら、喜んで産みます今までのお祖父様のお話を聞いたら、それが一番じゃないかって思うんです瑠璃子はお祖父様以外の男の方は苦手ですし

瑠璃子さんは、とんでもないことを言い出す

あの赤ちゃんて、どうしたら産めますか瑠璃子、急いで産みますから、お祖父様瑠璃子と一緒に赤ちゃんを育てましょう

そんな瑠璃子さんに、美子さんが

瑠璃子様、確か、すぐには産めないはずですよお母さんのお腹の中に居る期間がありますから

そうね、お腹の大きい妊婦さんを見たことがあるわあれって、どれくらいお腹の中に入れておかないといけないのかしら

わたくしもよく判りませんが多分、半年ぐらいは必要なんじゃないでしょうか

まあ、そんなにもっと、短くならないの

あの確か、10ヶ月は掛かるはずです

オレがこっそりと教えてあげる

オレの中学の同級生に、10月10日が誕生日のやつがいてそいつの仇名が元旦早々でしたから

どういう意味でございます

瑠璃子さんは、きょとんとしている

女性が受精して実際に赤ちゃんが産まれるまでは、10ヶ月と10日掛かるって言われているんです

受精って何ですか

あの女の人が、お腹の中に男の人の赤ちゃんの種を受け入れることです

男の人の赤ちゃんの種

あ精子って言います

科学用語ですか

元は多分、そうだと思いますけれど今では、一般的に使います

あらわたくし、全く知りませんでした

これは小学校の理科まで戻った方がいいかな

あの、瑠璃子さん学校で、植物のおしべ、めしべって習いました

はい習いました

おしべから花粉が飛んで、それがめしべに付いて種になる

はいその仕組みは、知っております

後ろで、美子さんも興味深そうに聞いている

そういう仕組みが人間にもあるんです

人間にも

男は花粉の代わりに、その精子というものを出すんですそれを女性のお腹の中に注ぎます

えっどうやって

それは、まあ後で説明します

あ、はい先をどうぞ

すると女性のお腹の中には、子宮という赤ちゃんを作る場所がありまして、そこで男の精子が女性の卵子卵子というのは、女性の持っている赤ちゃんの元です子宮の中で、精子と卵子が結合しますそれを受精と言います

結合受精

はい精子とか卵子には、それぞれの男女の遺伝子かが入っているんですよだから、お母さんの産んだ子供が、お父さんの顔に似たりするのは、そういうことです

なるほどその精子というものにお父さん側の情報、卵子の方にお母さん側の情報が入っているんですね

そういうことですで、その結合が上手くいけば、子宮の中で10ヶ月掛けて赤ちゃんになります出来上がったところで、出産になります

なるほどそういうことだったのですね

納得する瑠璃子さんの後ろで

美子さんも、感心している

黒森様って、物知りでいらっしゃるんですね

いや、そういうことではなく

あなたたちが、何も教えられてきていないんです

じゃあ瑠璃子、急いで受精しますからお祖父様の精子というものを下さい

真剣な顔で、祖父に進言する瑠璃子さん

シゲちゃん良かったわね瑠璃子さん、シゲちゃんの赤ちゃん、産んでくれるって

渚が、ふふんと笑うが

当の閣下は暗い顔をしている

でも、残念ねシゲちゃん、もう、無理なのよっ

シゲちゃん、82歳ですもの5年前だって、あたしがお相手した時は、5回に1回くらいしか勃たなかったものねっ

閣下が、力なく渚を見上げる

あれだって渚くんだったからこそ、勃ったんだ他の女じゃあ、ああはならなかった

それって、あの

年齢的に、もう無理ってこと

邪な気持ちを抱いて計画した60歳の頃は将来、自分が枯れてしまうとは少しも考えていなかったんだよあの頃はさっきも言った通り、私の心身は充実していた幾つになっても、自分の性的な能力は衰えないと過信していたしかし

閣下ははぁと大きく溜息を吐く

人の肉体は衰えるのだよ

渚が、みすずたちを見る

そういうことだから香月様は、あなたたちが女らしい身体になってきた頃には、もう性的な能力はなくなってしまわれていたの邪な眼では見ていないから、安心なさいね

いや、邪な眼で見ているよ勃たなくなったし、勃っても今の私の身体では激しい運動には耐えられない医者にも止められているからなだが生きている限り、性欲は尽きないよ私は今だって、渚くんの乳房や尻に興味があるしみすずたちの肉体にも眼が行ってしまう

閣下は、そう告白した

香月様その様なお身体になられた以上は、見るだけで我慢していただけませんか

香月様はご自分が狙っていたみすずの純潔を肉体を、彼に奪われてしまったことに納得されていないでしょう

ああ、納得していないねみすずとの仲は許しても、そのこととは別だその小僧のことは好きになれんよ私は

うんみすずの男になったオレを