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みすずが、説明してくれた

あたしたちの戦力になってくれるって期待してもいいんだよね

マルゴさんの言葉に、関さんは

ええ、こうなったら、やってやるわよっこのわたくしが仲間になった以上は、あなたたち大船に乗ったつもりで安心なさいねっ

半分逆ギレしたみたいな感じで、関さんは喚いた

うん助かるよ麗華お姉さんと関さんこれってつまり、香月セキュリティ・サービスの精鋭が2人、あたしたちの陣営に加わってくれたってことだよね

マルゴさんは、嬉しそうだった

これで連携して戦える戦闘要員が4人も要れば、色々なフォーメーションが組めるからね

マルゴさん美智麗華関さん

なるほど戦いの専門家が4人になった

じゃあ、早速連携の確認をしようか

マルゴさんが、麗華たちに言う

ちょっと待ってまさか、指揮はあなたが執るつもり

どんよりしていたはずの関さんが戦闘のことになると、ハッと元通りのきびきびした女性に戻る

そうだけど何か、問題がある

あなたまだ19歳って言ってたじゃないしかも、素人でしょあたしはプロよプロが素人の指揮に従うわけが無いじゃないっ

ふーん、ちなみに関さんはお幾つなんですか

24よ

じゃあ関さんのこともお姉ちゃんて呼ばないといけませんね

もうふざけないでっ

関さんが、マルゴさんに怒りを向ける

主様わたくしは、主様のご判断に従いますマルゴちゃんの指揮下に入った方がいいですか

麗華は、オレに尋ねた

それは麗華自身で判断してくれ

マルゴさんが、信頼できる指揮官かどうかは麗華が自分の眼で判断すべきことだ

そうじゃないと本当の信頼関係は生まれないだろ

心から信頼できる相手で無いと一緒には戦えないだろう

わたくしはどんな方でも別に構わないですけれど

麗華はそう言ってマルゴさんを見た

その眼に侮りが感じられたから

オレは麗華を叱責する

麗華お前、まだ1人で戦っているつもりになっているな

どんな苦境になっても、最後は自分自身の力でどうにかできると思っているんだろう

だからどんな人間が指揮官になっても平気だと言う

本当に苦しくなったら、指揮官なんか無視して麗華個人の力だけで戦うつもりなんだ

それでも、敵に勝てると思っているのだから

麗華は自分の戦闘力に自信があるのだろう

確かに麗華1人だけなら、それで切り抜けられるかもしれないでもな麗華にはもう家族がいるんだ小さい妹たち全員を守るためには警護メンバーの連携は必要だと思わないか

麗華も顔が、真顔になる

それまでの浮ついていた様子が消え元のクールビューティーな麗華に戻る

わたくしが間違っておりましたお許し下さいませ

麗華は、オレに頭を下げる

そして再び、マルゴさんを見る

マルゴちゃんは実戦での指揮経験はあるの

多少は細かいことは、師匠が見てくれたけど

師匠それってもしや

はい恭子・ドスノメッキーが、あたしの師匠です

ハッとなる麗華と関さん

恭子・メッサー

関さんが、恭子さんの異名を呟く

それは恭子・メッサーの所属しているマランドロの作戦だったの

はいマランドロのコロンビアの麻薬カルテル強襲作戦で、あたしも1小隊指揮しました

関さんの質問にマルゴさんは、明瞭に答える

マランドロというのは確か、恭子さんの所属していたブラジルの犯罪組織の名前だったと思う

3年前のティル・ドゥーン作戦に、あなたも参加してたというの

はいあたしは、16歳でしたけれど恭子さんが、実戦を経験する良い機会だっていうから

信じられない

関さんと麗華が、驚きの表情を見せる

恭子のやつがマルゴくんには、指揮官として戦場を俯瞰して見る能力が備わっていると言っておったよ

閣下が2人のプロ警護人に言う

君たちに一番欠けている能力だ

ギロッと香月家当主の眼で、香月老人は二人を見る

君たちは二人とも抜群の戦闘能力を持っているが、客観的に状況を分析する力に欠けている瞬間、瞬間の的確な状況判断ができていない谷沢から、その様に報告を受けている

確かに劇場から、このホテルに来る途中

車に仕掛けられた機器の存在を二人は気付かなかった

先導車の警備員が、敵と入れ替わっていることにだって判っていなかったし

いや、私は別に君たちを責めているわけではない何事にも、人には向き不向きがあるつまり君たちは、純粋な戦闘要員だ適切な指揮官の下で働いてこそ、機能的に能力を発揮することができる

自分では、何も考えるなということですか

閣下の言葉に対して、関さんは不満そうに言う

そうは言わんよでも、関くんはさっきもこいつらに言われたろうちょっと考えすぎる傾向が強いと

うん関さんは、考えすぎて自爆するタイプ

その点麗華くんは、考えずに敵に飛び込む勇気はあるが、余りにも判断力に欠ける

そうだった偽警備員との戦いで、麗華は不用意にオレたちの車から離れすぎていたと思う

もしバンバルビー3のお姉さんたちが助けに来てくれなかったらオレたちは敵に分断されていただろう

一人で孤立した麗華は、それでも自力で敵の包囲から脱出できたかもしれないが

車の中に閉じ込められたオレたちはアウトだ

確かにわたくしたちには、指揮官が必要なことは認めますしかしこの子にその能力があるかどうかは

麗華の言葉にマルゴさんは、フフッと笑う

麗華お姉さんはその重そうなステッキが、メインウェポンですか

はいわたくしは、このステッキで全てを叩き潰します

麗華が答える

ちょっと構えてみてくれませんか

マルゴさんに言われるまま麗華は、撲殺ステッキを構える

剣道で言う中段の構えだ

判りました麗華お姉さんは、正面左側の敵を攻撃するのがお得意みたいですね

わたくしの癖が、判るのですか

構えの姿勢を見れば判りますあたしだったら、お姉さんを襲うのは正面右側からにします

つまり右側に苦手な死角がある

特にこの角度

スッとマルゴさんが、身体を動かす

麗華が一歩も動けないうちにその懐に飛び込む

マルゴちゃん、あなた

ほらこの角度で、タイミングを計って突入すればお姉さんの反応が追いつかなくなるでしょう

マルゴさんが、ニヤッと微笑む

麗華お姉さんは、ずっと独力でトレーニングなさってきたみたいですね手足の左右の筋肉のバランス特にこことこことが良くないんですだから、正面を向いているつもりでも、身体全体が捻れているんです思わぬ角度からの攻撃には、一瞬対応が遅れます

マルゴさんは、説明していく