力一杯叩いてやる
1回目バシィッ
耐えるマナ
2回目ビシィィッ
ふぅッッ
3回目バシィッッ
あぅッッ
ほーら、これで終わりだ
オレはオレの手形が真っ赤に付いたマナのお尻を擦ってやる
大丈夫か痛いか
平気だよありがとう、お兄ちゃん
赤い顔でマナはオレを見上げた
お兄ちゃんが叩いてくれなかったらマナ、見捨てられたみたいで、悲しかったと思う
そ、そうか
手加減してくれなかったのもマナのことを考えてなんでしょう
いや、特にそういうわけでは無いんだけれど
嘘マナ、お兄ちゃんの愛をいっぱい感じたよ
お尻を叩かれて愛を感じるなんて
マナちゃん彼は普段から、マナちゃんのことをとっても深く愛しているからどんな時でも、普通に愛情の籠もった選択をしてしまうんだよ
でもそうなのか
あなた、罰を与えた後は優しくしてあげるのよそれがルールですからねっ
うんその理屈は、オレにも判る
ほら、マナ
オレはマナの身体を抱いてやる
背中と髪を撫でてやった
お兄ちゃんキスして
唇を重ねるとマナは自分から、オレの舌を求めた
う、羨ましいです
その呟きは美智か
羨ましいのはキスかお尻叩きか
両方なんだろうな美智の場合は
さてマナさんのお仕置きも終わったことですし
みすずが、美子さんを見る
美子さんあなたはまだ、あたしたちの家族ではありませんが
みすずお姉様そこから先は、わたくしから伝えます
瑠璃子がみすずの言葉を遮る
美子
瑠璃子が、美子さんに手を差し伸べる
美子さんが、その手を握る
繋がり合った2人の少女
わたくしは、黒森様に心と身体をお委ねする決心を致しましたしかしだからといって、わたくしとあなたの絆がなくなってしまったわけではありません
15歳の美少女主人が18歳のお付きに言う
これからも、今まで通り私に仕えなさい
それは当然、そう致しますですが
美子さんは、主人の真意が判らず困惑している
瑠璃子は、スッと顔を上げみんなを見る
皆様そういうことでございますから、申し訳ございませんが、美子も関さんの様にわたくしたち家族の仲間として受け入れてはいただけませんか
シンとなる室内
あたしは、構わないわ
最初にミナホ姉さんが、そう言ってくれた
うん仲間でいいんじゃないかな
はい、歓迎します
うん、いいと思うわ
うっふふーんまあ、とりあえずってことだよねっ
いいと思います
メグ元気出せよ
承認致します
美智は、相変わらず表情が固いなあ
わたくしも、歓迎します
麗華
えっ、わたくしはわたくしも、保留にしている立場ですから、いいんじゃないかと思いますけど
私に異論があろうはずが無いだろう何でも、君たちの決定に従うよ
閣下後は
ほら、マナはどう思う
マナは美子さんは、最初っから仲間だよ今更、仲間にするとかしないとかって話は変だと思います
お尻を叩かれても自分の意見を言うことは止めない
まあ、これはマナの良いところなんだろうな
さてオレは
オレもそう思うよ美子さんは仲間です
ありがとうございます皆さん
瑠璃子の手をギュッと握って嬉しそうに、そう答えた
あれ家族を1人忘れてない
あれ、うちの子どこへ行ったのかしら
渚が慌てる
そう言えば、真緒ちゃんの姿が見えない
というか雪乃も
まだテーブルの下で、かくれんぼしているのか
ねえ、ねえ、みんなこっち、こっち
見ると広い部屋の端のドアから、真緒ちゃんが顔を出している
真緒、勝手にそんなところへ入ってはダメよっ
えへへっこっちの部屋にね、ごはんがあるよっ
ごはん
そうなのよっ立食パーティの準備が出来ているんだけどこれって、食べてもいいのかしらっ
真緒ちゃんの開けたドアから雪乃がニョッと顔を出して叫ぶ
何をやっているんだ
まったく下品なんだから、あの人っ
マナが、実の姉を罵る
まあ今の雪乃は格好とメイクのせいで、お笑いタレントにしか見えないから
何をやっても許せる感じだけど
ああ食事の用意をさせておいたんだったみんな、向こうの部屋へ行こう
そう言えば、軽食の支度がしてあるって言ってたっけ
みんなそろそろ、お腹が減ったろう
閣下はフフッと笑った
隣の部屋もパーティ・ルームだった
確かに、食事の用意がされている
しかし軽食というには、余りにも豪華だぞこれ
色んな種類の料理が、量も半端なく置かれていた
オレたちだけでは、どうやっても食べきれないだろうこれ
すでに、料理人もボーイも避難させてしまったからねパーティ用のオードブル的な物ばかりで申し訳無い温かい料理が無いのは、許してくれ飲み物なんかも、自分で注いでくれたまえ
閣下は、オレたちにそう言ってくれた
はーい、では先にみんな、飲み物を持って
食事となると克子姉がみんなを仕切る
渚と2人でコップをみんなに配っていく
飲みたいものは、自分で注いでシゲちゃんは、何がいいの
酒は控えておいた方がいいだろうな
渚に、閣下は答える
一杯ぐらいはいいんじゃない戦闘要員じゃない、あたしたちは一杯だけ飲むわよ寧ちゃん、どのワイン開けるか決めた
うん、渚さんこれにするっ
寧さんが、器用にワインのコルクを抜いていく
では私も一杯、貰おう
ワイン組は閣下、ミナホ姉さん、克子姉、渚、寧さん
フレッシュ・オレンジ・ジュース組がマルゴさん、麗華、関さん、美智の戦闘チーム
ウーロン茶組がマナとメグ、瑠璃子と美子さん
アイス・ティがオレとみすず
アイス・コーヒーが雪乃と真緒ちゃん
真緒ちゃん、コーヒーとか飲むの
ミルクどばどば入れてっ
カフェオレにするの
かふぇおれ
真緒ちゃんは、小首をかしげる
あなた真緒のは、ミルクの方にコーヒーをちょっとだけ入れてあげてお砂糖もたっぷりね
横から、渚がオレに言う
ということで、オレは真緒ちゃんにコーヒー牛乳を作ってあげた
うひひっコーヒー、コーヒー
真緒ちゃんにはこれがコーヒーなんだ
大人の真似をしているつもりなのよこの子
渚が、愛娘を愛おしそうに見て言った
はーい、それではみんなグラスは持ったわね
克子姉が、確認する
では、乾杯の前に閣下、何かございますか
私に気を遣わないでくれ、克子くん私は、この家族ではお情けで参加させてもらっている私の様なお祖父ちゃんでは無く真の家長が一言挨拶するべきだ
そう言ってミナホ姉さんを見た