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オレたちが、3倍の人数になっても食い切れないぐらいの量がある

それにあたしたちとお祖父様の交渉は、決裂する可能性もありました最初から、お祖父様があたしたちのためだけに、このお料理を用意させていたとは思えません

みすずは、自分の感じたことを一気に言った

いや例え交渉が上手くいかなくても、私はお前たちには食事を提供するつもりだったよ年頃の女性たちがひもじい思いをしている様子など、私は見たくないからな

ジッちゃんは、そう答える

だが、みすずの言う通りだこの食事は、お前たちだけのために用意させたものではない

やはり、私塾の方たちもお連れになっているんですね

私塾って

オレが尋ねると、みすずは

お祖父様がなさっている香月家の分家や、重役たちの子弟を集めた勉強会のことです

ああ劇場で、ジッちゃんの後ろにズラッと座っていた

エリート青年団か

ここに連れていらしたのは、司馬貴彦さんだけではなかったのですね

ああ21人中、元から見込みの無い人間は帰らせた司馬貴彦も帰ったから、残りは15人だな

あのエリートの連中が、15人も

どうして、私塾の方々をこのホテルにお連れになったのです

あいつらがどれくらい肝が据わっているか見てみたくてね

ご冗談は止めて下さいみすずは、真剣にお尋ねしています

ムッとする、みすず

そうだな本当のことを言おう15人の青年たちだけでなくその親も呼んでいる

15人の中には兄弟も何組かいるから、親は9人だ全員、香月グループの重鎮だ貴彦の弟も居るから、司馬沖達くんも来る

司馬沖達って香月グループの中の新興派閥のボスだっけ

名目は白坂家との交渉だこれから、ここに白坂家の代表者が来て、私たちと折衝することは知っているな重役たちには、この機に白坂家の新聞社とテレビ局を解体し、香月グループに組み込む布石を作るとだけ言ってある私塾の連中には、勉強のために私たちの交渉を見ておけとしか伝えていない

つまりここにシザーリオ・ヴァイオラの強襲があることは、誰も知らない

そうか、だから

1階のロビーやお店は、通常通りの営業をさせているんだ

ホテルマンや店員を、全て香月セキュリティ・サービスの警備員に入れ替えてまで

9人のジッちゃんの部下の重役と、残り15人の重役の息子たちに異常事態を気付かれないように

ちょっと警備体制が厳重に見えるだろうがマスコミ対策だと言っておけば、やつらは納得する何しろ、御名穂くんのお陰で白坂家は大変なことになっておるからな

テレビやネットでは白坂創介と白坂家に関するスキャンダルで大騒ぎになっている

その渦中で、白坂家の今後を決める会議を開くのだから警備が厳重でも、不思議には思われないだろう

しかし重役の中には、個別に香月セキュリティ・サービスと接触している方もおられるのではありませんか外国の犯罪集団が襲撃してくるという情報が、すでに漏れているかもしれません

みすずが、心配そうに言った

問題は無い私が、ここに居るんだ何者かの襲撃が予想されようとも、私がすでにここに居るということは、必ず敵を撃退する用意ができているということだなのに、敵を恐れて、私の招集命令に逆らう重役が居るとしたらそいつはクビだよそれに

ジッちゃんが、溜息を吐いてオレたちを見る

来ないやつは、自分が裏切り者だということを自ら示すことになる

ヴァイオラとすでに繋がっていて、香月セキュリティ・サービスに手下を送り込んできた日本側の協力者は

9人の重役たちの中に居ると、ジッちゃんは考えている

みんな、何があってもやって来るだろうよ今はまだ、自分が裏切り者であることを知られたくはないはずだからな

やっとジッちゃんの計画の全貌が見えた

ジッちゃんは、一気に香月グループ内の裏切り者を炙り出すつもりなんだ

そのために自分自身を囮にして、このホテルに関係者全員を集めようとしている

私塾の小僧たちを連れてきたのも、同じ理由だ息子は人質だよ子供のことを考えたら、襲撃があることが判っているとしても来ないわけにはいくまい

それがジッちゃんの計画

悪いが、君の復讐を利用させて貰うことにした

ジッちゃんが、ミナホ姉さんに言う

構いませんわわたしたちも、香月様の計画を利用させていただきます

ミナホ姉さんは、そう答える

お祖父様のお考えは、よく判りました

みすずが、ジッと祖父を見る

でもまだ半分しか、お答えしていただいていないような気がします

今は、これ以上は話せんな

ジッちゃんは、そう答えるだけだった

だから、みすずは

瑠璃子さんの初体験はお祖父様のお好みのシチュエーションでしていただけないでしょうか

驚くジッちゃん

判ったジッちゃんのお好みの場所、状況、衣装でやろう瑠璃子、こっちに来てくれ

オレは、瑠璃子を呼ぶ

瑠璃子は、美子さんと一緒にマルゴさんと話していた

あメグを囲む輪が大きくなっている

渚と真緒ちゃんに加えて克子姉と寧さんと麗華に関さんまでいる

メグ、こんなにみんなから心配されているのに

自分では、気付いていないみたいだ

どうなさいましたお兄様

スッとやって来る瑠璃子

歩く姿も上品だ

えっと、あのさ

こんな上品で可愛い子にこんなことを言うのは忍びないんだけど

瑠璃子とオレの最初のセックスなんだけどジッちゃんが色々と考えてくれることになったから

ああ、お祖父さんて呼ぶのは何か照れるから

瑠璃子は、ニコッと微笑んで

お兄様は、すっかりお祖父様と仲良くなられたのですね

嬉しそうに、そう言った

ああそれで、ジッちゃんに全部お任せしちゃってもいいか

大丈夫よ心配しないできっと、お祖父様がロマンチックな体験にして下さるわ

みすずもフォローしてくれる

瑠璃子は、オレとジッちゃんを見て

わたくし、セックスをするのは初めてですし全て、お兄様とお祖父様にお任せ致しますわ

ジッちゃんは感激している

みすずもお祖父様のお好みのセックスを御覧にいれますわ旦那様、よろしいですよね

ああ、毎回は困るけれどたまになら

お前たち

みすず、瑠璃子オレたちの子供は、ジッちゃんに名前を付けてもらおうと思うんだけどどうかな

賛成ですわっ

わたくしもですお兄様

2人はニッコリ微笑んで、答えてくれた

みすずお前、何歳で出産したい

大学の卒業後がベストですけれどいいえ、大学へ入ってしまったら、いつでもいいです

みすずが、言葉の途中で意見を変えたのは

ジッちゃんの年齢を考えたからだろう