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甘えればいいのか受けとめればいいのか

なかなか難しい

メグは、ツンとした顔でオレを見て

そんなのヨシくんの好きにすればいいのよっ

そんなこと言われてもオレの好きにやったら、メグはきっと不満だろう

今だって、こんなに感情を溜め込んでいたんだし

どうしたらメグは満足してくれるんだろうか

もうさ、メグお姉ちゃんがあんまりガタガタ言うようならさ、お兄ちゃん、お隣の部屋でエッチしちゃえばいいじゃない

急いでドレスを着たマナが、戻って来てそう言った

やっぱり、メグのことは気になるらしい

今まで、メグがマナのことをずっと気遣っていたから今度は、マナがメグを心配している

っていうかマナ

お前また、ドレスだけ着て下着を付けていないだろう

エッチしたらさ、だいたいの場合、ゴタゴタした気持ちはブッ飛んじゃうんだからさっ

マナの言葉に、メグがオレを見る

あたしはいいよヨシくん、隣の部屋行く

行かない

何でよっ

今、セックスで嫌な気分を解消しちゃうとメグがまたセックスに溺れちゃうだけになるから

いいじゃない溺れたって

メグが、熱い眼でオレを見る

オレはそういう後ろ向きのセックスはしたくないよ

現実逃避のための暗いセックスじゃなくってメグとは、明るくニコニコしてセックスしたい

メグは、オレの奥さんになるんだろ

ヨシくんの奥さんはメグよりも、みすずさんの方がいいんじゃない

メグはオレの奥さんになりたくないのか

なりたいよでも

みすずに対するコンプレックスがメグを押し潰そうとしている

なら、頑張れ諦めるな

だってあたし、みすずさんに勝てるところなんて一つも無いから

うつむくメグ

美人じゃないしお嬢様じゃないし日本舞踊だって踊れないし

でもメグは走れるだろ

メグが陸上をやっている姿は格好良くて好きだよメグの走っている姿は、綺麗だと思う

陸上の格好で、セックスする

馬鹿そういう意味じゃなくってメグにはちゃんと、メグの魅力があるんだよ

うんこれは、ちゃんと解消しとかないといけないな

みすずちょっと来てくれ

オレは、みすずを呼ぶ

ミナホ姉さんと話していた、みすずがこっちへ来る

はい、何です旦那様

オレは、メグを抱き締めたままみすずに言った

メグは、みすずにコンプレックスがあるらしいんだみすずが、綺麗でお嬢様だから

ヨシくんちょっと待って

本人の前で言われて、メグが慌てるが

オレは両腕でメグをギュッと掴んで、逃がさないようにする

だから、この際、はっきりさせておこうと思ってみすずも、メグにコンプレックスがあるだろう

オレは一か八か、そう言ってみた

いやみすずなら、判ってくれる

はいみすずにも恵美さんへのコンプレックスがあります

みすずさんどうして

あたしはただの女の子です普通の家の

はいですから、あたしは恵美さんには敵わないことがたくさんあるんです

みすずはメグにニコッと微笑む

みすずは、ずっと女子校生活ですし満員の電車やバスに乗ったことはありません普通の女子高校生がするみたいなことはそんなに知りませんから

みすずは超名門のお嬢様女学園に通っている

ですから旦那様と上手く生活ができるかどうか、とても心配なんです旦那様は、あたしに気を遣って下さって、あたしの生活の方に一生懸命合わせて下さるような気がしてとても、申し訳無いんです

みすずの言葉をメグは、ジッと聞いている

多分、恵美さんとの交際が旦那様にとっては、高校生らしい普通の恋愛なんだと思いますみすずはどうしても香月の家からは離れられませんからあたしは旦那様に、普通の高校生の恋愛は体験させてあげられませんあたしは、恵美さんがとても羨ましいんです

あたしは旦那様の同級生にはなれません学園祭も体育祭も恵美さんは、修学旅行も旦那様と一緒に行かれるんですよね

そうだ、そんなイベントもある

学校帰りに、2人でアイスクリームを食べながら歩いたりするんですかみすずは、そういうのがとっても羨ましいです香月の家の娘は、制服姿で買い食いとかできませんから

寂しそうに、みすずは微笑む

みすずのできないことを恵美さんは、旦那様にしてあげて下さいお願いします

みすずさんごめんなさい、あたし

メグは泣き出す

みすずみすずの学校の学園祭も体育祭も、オレ観に行くから応援する

はい、家族用のチケットをご用意致しますね

修学旅行も全部の日は無理だけど、1日ぐらいなら追っ掛けて行くよ自由行動の日があるだろ

うん1日学校をサボってでも、みすずのために行ってやりたい

旦那様ありがとうございますでも

いや、どこでも行くよみすずの学校の修学旅行ってどこへ行くの京都まさか、沖縄とか

イタリアです

い、イタリア

イタリアって、日帰りできたっけ

直行便で12時間ぐらいですわ

えっと修学旅行って、一週間ぐらい行くんだよね

じゃあ、日曜日を入れれば何とか、往復できるよ

それではイタリアには、何時間も居られませんよ

いいよ、みすずと旅行先で一緒に歩きたいだけだから

泣いていたメグが、顔を上げる

みすずさん、ごめんなさいあたし、もう我が儘は言いません

いや、メグ、我が儘はいっぱい言ってくれメグの場合は、溜め込まれる方が困る

そうですよ、恵美さん旦那様は、あたしたちの我が儘は何でもきいて下さいますからねっ

何でもは困るけれどまあ、いいか

みすずさんいいえ、みすずお姉さん

メグはみすずを姉と呼ぼうとする

いいえ、恵美さんあたしのことは、お姉さんと呼ばないで下さい

みすずは、優しく微笑んでそう言った

みすずは、恵美さんとは対等なライバルでいたいんです

ライバル

はい旦那様の奥さんとしてのライバルです

ニコッと笑う、みすず

恵美さんはとっても手強い相手ですけれどみすず、負けませんからっ

恵美は、それでも自分に自信が無いようだった

みすずは、毎日ずっと旦那様と一緒に居ることはできませんでも、恵美さんは学校も教室もずっと同じで旦那様と高校生らしい普通の恋愛生活をなさっていてとても大きなハンデですが、絶対に負けませんみすずは頑張ります

みすずは自分の名家の娘としての価値よりも、恵美のオレと普通の高校生活を送れるということが遥かに大きな価値があると言ってくれた

恵美の方が、オレに近いと

判りましたあたしも負けませんっ

みすずの言葉に、ようやくメグは心の曇りを吹っ切ったらしい

強い眼で、みすずに誓う