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その彼らだけの狭い世界のルールを、オレたちに押しつけられるのは納得できない

こいつらは永遠に自分たちだけで閉じ籠もって、仲良しごっこをやっていればいいんだ

そしてアキラさんたちの方のグループは

みすずが小さな声で言う

こちらのグループのお父様たちは、一代で香月家の企業の中でご出世なさったりご自分の育ててこられた事業が認められて、香月グループに迎えられた方たちですから

親が香月グループの中で台頭してきたのが最近なら

子供の頃からの付き合いなんてあるはずがない

あちらのグループの方は、操さんたちほどまとまってはいないんです

うんあくまでもプリンス派に対抗して、何となく集まっているだけで

司馬貴彦や司馬アキラが、派閥のリーダーというわけでは無いんだ

むしろあちらのグループの中の人たちは、お互いに競い合っていらっしゃいますから

つまり全員が、瑠璃子の夫香月家の当主を狙っている

現実には香月家の古くからの家臣たちの勢力に立ち向かえるだけの実力をお持ちなのは、司馬沖達さんだけです

後の連中は、個別には大した勢力を持っていない

だから固まらざるを得ない

しかし、だからと言って一番勢力のある司馬沖達の子分になるつもりは無い

こっちも、相当にメンドくさい連中なんだな

ちょっと待ってさっき司馬貴彦さんがみすずの婚約者に選ばれたのは、司馬家を香月家の古参の臣下のグループに入れるためっていう話があったよね

みすずと縁付けて、香月家の親戚となる代わりに新興勢力である司馬沖達を、取り込んでしまおうという

それは、操さんたちの勝手な解釈ですわ

お祖父様の考えは、あくまでも古参グループと新興勢力の融和が狙いだったんだと思いますしかしどうやら、そのお話でアキラさんたちはギクシャクしてしまわれたみたいですね

ああ司馬貴彦が、プリンス派の言う通りの理由でみすずの婚約者になることを承認していたとしたら

司馬沖達は、他の新興グループの人たちを裏切って、古参はに鞍替えしようとしていたということになる

だから新興グループの青年たちは、司馬アキラと少し距離を置いて食事しているんだ

気を付けて下さいね旦那様

みすずが、心配そうにオレに言った

次にあの人たちが考えるのは旦那様を取り込むことです

オレを取り込む

はい、旦那様を自分たちの一派に引きずり込んだ方が優位になりますから

いや、だけどオレは香月グループとは関係無いんだし

オレが香月グループに入る気が無いことは、さっきみすずが宣言した

あの人たちは、あたしの言葉ぐらいでは納得してくれないですわみなさん、香月グループだけが全てという人たちですから

ホントメンドくせぇな、あいつら

気を引き締めて旦那様は、香月重孝に認められた男なんですから

みすずはニッコリと微笑む

あ、マルちゃんとあたしで、飲み物とサンドイッチのお皿とか、こっちに運んでくるよっ

あっちの連中を近寄らせない様にするとあたしたちも、食べ物や飲み物のお代わりを取りに行かれなくなっちゃうじゃない今のうちに、運んできちゃうっ

うんプリンス派が協議している今のうちに持って来ちゃった方がいいよな

あ、オレも行きますよ

こういうのは、数人で固まって一気にやった方がいい

では、わたくしも行きましょうっ

麗華がスッと立ち上がる

麗華お姉ちゃんあたし、オレンジジュースお代わりっ

真緒ちゃんが、にひひっと微笑む

まあ可愛いっうん、可愛いっ

麗華は、すっかり真緒ちゃんのことが気に入ったらしい

真緒ちゃんの頭を撫で撫でする

いいでしょ、子供って

渚が、麗華に微笑む

麗華お姉さんも、早く産んだらいいわよ、自分の子って

麗華は、真緒ちゃんを抱き締めながら言った

わたくしは現在が、気力も体力も一番充実している時期ですから今は警護人としての仕事を全うしたいのです

妊娠・出産したら現在の肉体は維持できないと、麗華は考えているらしい

そう、残念ね

残念ではありません真緒ちゃんを精一杯可愛がりますから

真緒ちゃんの柔らかそうなほっぺたを指で突っつく、麗華

真緒ちゃんは、嬉しいそうに笑っている

エプロン・ドレスが必要ですね

エプロン・ドレス

渚が、麗華の言葉に驚く

はい、やはり英国趣味で少女を育てるとしたら、エプロン・ドレスは外せないと思うんです

おい麗華

不思議の国のアリスとマザー・グースの唄はわたくしが言語で教えますもう少し大きくなったら、シャーロック・ホームズですねむふふ楽しみですわっ

麗華は、真緒ちゃんも自分と同じ英国趣味にしたいらしい

渚は、苦笑しているだけだし

問題になるようなら、ミナホ姉さんや克子姉に止めて貰えばいいか

じゃあ、行って来ようか

ちょっとお兄ちゃん

マナが、ちょこちょことオレに寄って来る

どうしたんだ何か取って来て欲しいものでもあるのか

飲み物か、食べ物で

うんっパンツ

パンツ

あのさあそこの椅子のところに、マナのパンティ置きっぱなしにしてきちゃったの

マナお前

さっき、全裸土下座した後急いでドレスを着るように言ったのに

また、下着だけ付けなかったんだな

あそこか

うわっよりによって、プリンス派が協議しているすぐ脇だ

あいつら、話し合いに夢中になって椅子の上に置いてあるパンティに気付いていない

ごめんなさいっ後で何でもお仕置きしていいから取って来て

マナはオレに手を合わす

でもあの男たちの中に、マナを行かせる訳にはいかないし

今ノーパンなんだもんな

判ったよ行ってくる

お兄ちゃん、ありがとう

マナが、オレの耳に囁く

後でいっぱいご奉仕するからねっマナのお腹の中で気持ち良くなってねっ

14歳の美少女は、オレにニッコリと微笑んだ

とにかく行って来よう

マルゴさん、寧さん、麗華ととともに

男たちのゾーンへ侵入する

よし何気ない感じで、マナのパンティに近付こう

パンティではなく

テーブルの料理を見ている振りをして

3、2、1、0

よしゲット

オレは拾い上げたパンティを、ポケットの中に押し込む

おいっ、貴様っ

ドキッとするオレ

オレに声を掛けたのはプリンス派の夏木惇だった

操様が、貴様に話があるそうだこっちへ来い

とりあえず、マナのパンティを仕舞い込んだことは、バレていないようだ

ほらっ、早くしろっ

命令口調でそう言われるとちょっとムカッときた

だいたいオレの位置と香月操の位置は、そんなに離れていない

大声で喋れば、声が届く範囲じゃないか