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やばいぞ、これは

香月昴が、みすずに問う

どうして、白坂雪乃さんがみすず様と一緒に居るんですか

今日は、何とか書けました

いつもと執筆時間を変えています

このペースが続けられるかどうか

私塾の連中の名前は、三国志の魏の国の人たちから取っています

ただ、名前を貰った人をそのままモデルにはしていません

元の人物のエピソードは無視して下さい

そうしないと、高木風太が裏切り者ということになってしまいます

魏の国で反乱を起こした魏諷の名前から貰ってますから

同様に華岡侘介(華 佗)も医者じゃないですし、孔守融(孔融)も儒学者じゃないです

268.臣下の礼

部屋の中の視線が黄色と黒の縞々のドレスを着て、面白メイクさせられた雪乃に集中する

雪乃が、口を開く

白坂雪乃さんでは、ありませんナリ

ナリ

いや、間違いないオレは、パーティで出遭った名家の女は全部チェックしているんだっ訳の判んねぇ変装をしているけれど、絶対にお前は白坂雪乃だっ

香月仁が、叫ぶ

違うナリィィあたしは、黃縞黒子ナリぃぃ

そういうキャラ付けでいくんだ、雪乃

何だよっキジマクロコって

黄色と黒の縞々のドレスを着ているから、黃縞黒子なのナリィィ

雪乃それじゃあ、変装だって自分からバラしてるだろ

はあじゃあ、何だ赤白の服なら、赤井白子かッ

た、多分ッナリ

香月仁と、雪乃

お前ら、お笑いでコンビを組め

ていうか、白坂雪乃さんなんですよねあなた

呆れた表情で、香月昴が尋ねる

そうだよッお前は、白坂雪乃なんだよなっ

香月仁が、改めて雪乃に詰め寄る

ちゃうねん

あたしは、大阪で生まれた女やさかい、白坂雪乃はんでは無いんどす

どす

本当に違うのかよっ

さ、左様ッ

左様って

違うっちゅーたら、違うんでごわすあたしは、雪乃はんでは無いんでござるよ、ニンニン

新しい才能の誕生を目撃しているのかもしれない

だ、だいたい白坂雪乃さんのようなお洒落な人は、あたしみたいなオモロイ格好はなさりまへんどすえ雪乃さんは、お洒落で、お洒落で、お洒落することに人一倍気を遣っているお人なんでございますけん

クッと涙目になっていく雪乃

こんなお笑いタレントみたいな変な格好をさせられてこんな姿で、連れ回されるなんて屈辱よこんなの、絶対に納得できないわっあたし、あんたたち全員、絶対に許さないっ許さないんだからねっ

オレたちを睨んで雪乃は一気にヒート・アップする

それって、自分は白坂雪乃だって認めるってことなの

ほえっ

だって、そうでしょお笑いタレントみたいな格好をさせられて、屈辱感を抱いているって言うそんなら、あなたは誰なわけ

マナはサディスティックな笑みを浮かべる

本当にこいつは実の姉に対しては酷い

歪んだ愛情なんだと思うけれど

口を大きくパクパクさせて、困惑している雪乃

雪乃の中でアイデンティティが、ぐらぐら揺れまくっている

あったしは、黃縞黒子ナリィィ

それは、もうやったでしょ

マナは雪乃のネタが、振り出しに戻るのを許さない

雪乃の眼に、涙が溜まっていく

あたしはこんなのあたしじゃないわよっあたし、こんなの嫌なんだもんっこんなの違うわよっあたしは違うんですからっ

だから違うって言ってるあなたはだあれ

ハッと姉を鼻で笑ってマナが尋ねる

あんた、もういい加減にしなさいよねっ舞夏

雪乃がキレる

姉を馬鹿にして嬉しいの楽しいのそんな連中の仲間になって

その言葉にプリンス派の嘉田が

まさか白坂舞夏

うぬっどういうことだ、嘉田

大張遼が、嘉田に尋ねる

いえ、確か白坂創介には、白坂雪乃の他に白坂舞夏という娘がいたはずです

知っているか、仁

香月操が、香月仁に聞く

いやそいつとはパーティでは会ったこと無いですね

マナは、身体が弱くて数年前まで、東京の家族から離れて静岡の親戚の家で療養生活をしていた

だから、雪乃の様に名家のパーティに頻繁に顔を出したりはしていないはずだ

また、派手な場所に派手な衣装で行って脚光を浴びるのが好きな姉にマナは、コンプレックスを抱いていた

東京に戻ってきた後でも、マナが雪乃と一緒にパーティに行くことはほとんど無かったんだろう

あたしはマナですお兄ちゃんの妹よあんたみたいな人とは、全然関係無いんだからっ

父の悪行を知り母と祖父に見捨てられ

何より、オレにレイプされたことで

白坂舞夏という少女のアイデンティティは崩壊し吉田マナという別人格を再構成させてしまった

白坂家の娘雪乃の妹の白坂舞夏は、もう居ない

舞夏は、遠いところへ行ってしまった

今の彼女はオレの妹で、セックス奴隷

オレに求められている、オレの女になったということでマナは正気を保っている

オレはマナに対して、一生責任を取るつもりだ

こいつには、もうオレしか残っていないのだから

ふざけないでよっあんたは白坂舞夏でしょあたしの妹じゃないっ

雪乃はそんなマナの内面の変化を知らない

本当に、別人になってしまったんだ

今ここにいるのはマナ舞夏じゃない

ふーん、てことは自分が白坂雪乃だってこと、認めるんだね

良かったね、雪乃さんあなたがそんなに愉快で、お笑い芸人に向いているってことを世間の皆さんに知って貰えて

マナが笑う

マナにとって、雪乃は自分を見捨て、自分もまた捨て去った過去そのものなんだ

だから酷い対応をする

これもまたマナの中のコンプレックスが引き起こしている業なのか

許さない、絶対に許さないんだから

小声で雪乃は呟く

心の中は、マグマの様に怒りと憎しみで煮立っているだろう

しかし自分が白坂雪乃であることさえ人前で認めることができなくなった雪乃は

全マイナスの感情を、外部に放出することができなくなる

内に籠もるしかない

まずいな

このままでは、雪乃の心が壊れてしまう

おい雪乃

オレは、雪乃に声を掛ける

ビクッとする雪乃

お前は、白坂雪乃だその変な格好は、無理矢理オレにさせられたものだお前の意志に反して、オレに強要されたんだ

マナが、えという顔で、オレを見るが

いいから、お前は黙ってろ

オレは一言でマナを制する

そして、雪乃へ

馬鹿みたいな格好をさせられて、馬鹿みたいなことをさせられたのも、みんなオレに命じられたからだお前じゃないオレが強要しているんだ

雪乃の顔が変わる

オレの作った論理的な逃げ道に雪乃は、飛びついて来る

そうよ、みんなあんたのせいよっあたしがこんなに酷い目に遭っているのもみんなみんな、あんたのせいよっ