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赤ん坊の段階ですでにそんな話があったんだ

そのままでは、いずれ争いがおきますあたしや瑠璃子さんの安全も脅かされますですからお祖父様は、ご自分で香月の一族の中からあたしたちの婚約者をお決めになりました

婚約者を決めてしまえば変な諍いはなくなる

しかし一族の中の誰が、婚約者なのかは公表なさいませんでした

あたしたちがまだ若いうちに公表すれば婚約者は一族の中から強い妬みを受けます殺そうとする人が現れるかもしれませんですから、婚約者が決まっていることは発表されましたがそれが誰なのかは、知らされなかったのです

みすずさんは、知っているのですか

メグが聞いた

はい16歳の誕生日に、その方とお会いしました

つまり婚約者の男の方も、自分がそういう立場になっていることを知っているんだね

みすずは小さな声で、そう言った

わたくしはまだ15歳ですから自分の婚約者のことは知らされておりません

今日、来るんだよね婚約者の人

だったらちゃんと話して、婚約破棄して貰おう

瑠璃子さんが眼をキラキラさせて、感動している

すごいですわ素晴らしいですわわたくし、応援しますっみすずさん

瑠璃子さんは、能登声で

これだけおっとりとした、超箱入り娘なので工藤姉の暴走が止められないということです

15歳ですし、そういう感じでいきます

セックスの存在すら知らないぐらいの、箱入り娘です

ちなみに、お付きの美子さんも

218.セックスって何ですか

しかし御前様は、お許し下さいますでしょうか

瑠璃子さんのお付きの美子さんが、そう言った

香月家の家臣の家柄なんだろうか、香月閣下を御前様と呼ぶ

御前様は、一度、ご自分でお決めになられたことは、簡単には覆されないお方ですみすず様はまだお若いのですから、しばらく様子を見られて、時間を掛けてゆっくり説得なされて、ご理解いただく方がよろしいのではございませんか

美子さんの言うことは、もっともだけど

それでは今、定められている婚約者の方に失礼ですわ

みすずは、そう言った

確かに、みすずは将来的に結婚する気は無いのにそれを知らされないで、ずっと自分は婚約者だと思っている男が可哀想だ

それにあたし自身も、この方の他に、自分に婚約者が居るという現実には、もうガマンできません

みすずが、オレをみる

あたしはこの方と生きていきたいんです

寧さんとマルゴさんは、微笑ましく見てくれている

メグとマナは少し、複雑な顔をしていた

雪乃は、ぽかーんと口を開けている

オレは今、どんな顔をしているのだろう

もしかしたらあたしは、このことでお祖父様に勘当されるかもしれません今日限りで、あたしは香月の家から追放されるかもしれませんそれでも、構わないんです例え、この身一つになったとしても、この方があたしを受け入れて下さることは判っていますから

みすずはそこまで覚悟しているんだ

香月家から勘当されたら家には居られなくなる学校へも行けなくなる日舞だって、もう無理だろう

みすずは、何もかも失うことになる

それでもオレと一緒に居たいと言ってくれた

わたくし感動しております

瑠璃子さんがそう言った

何て素晴らしいんでしょうねえ、美子

しかし、美子さんは

本当に、それでよろしいんですかみすず様

みすずが、香月の家を追放になるかもしれないという事態にショックを受けていた

黒森様も、いいのですかみすず様が、香月の家から離れられても

ああこの人は

オレが、みすずを香月家の人間だと知って、口説いたんだと思ってるんだ

オレは初めて、みすずと会った時は、みすずがどんな家の生まれなのか全然知りませんでした

正直に話そう

今でも香月家のことは、よく判っていませんそれでいいと思ってますオレは、みすずのことが好きになったんです香月の家が好きなわけでは、ありませんから

旦那様今日の髪型、素敵ですよ

ああ、これみすずは、こういう方が好きだと思って、克子姉にやってもらったんだ

そうだと思いました

オレに身体を寄せるみすず

大好きです旦那様

みすずは、マルゴさんや寧さん、メグ、マナの方へ振り向く

みなさんにもお願い致しますもし、香月家を追放されたらみすずが、旦那様のお側で暮らすことを、みなさんはお許し下さいますか

一人一人の眼を見てみすずは尋ねていく

あたしは、全然構わないよっ家族が増えるのは楽しいものっ

寧さんは、率先してそう言ってくれた

あたしはあたし自身がそういう立場ですからみすずさんがいらっしゃるのなら、喜んでお迎え致します

それを言うなら、マナだってそうだよマナだって、お兄ちゃんに居場所を作ってもらっているんだもん全然、オッケーだよ

ミナホの意見は判らないけれどあたし個人としては、歓迎するよあたしは、家柄なんかより、よっぽどみすずさんの性格や才能が気に入っているから彼の側に居るってことは、当然あたしたちの仕事を手伝ってくれるってことだよね

はい、もちろんですっ

みすずは、笑顔で答えた

あのみすず様

恥ずかしそうに美智が口を開く

どの様な事態になったと致しましてもわたくしは、生涯、みすず様の護衛ですどこまでも、お供します

もし、みすずが香月閣下に勘当されたら

みすずも、美智も黒い森のメンバーになる

すば抜けて頭が良くて社交性もある、みすずと

特殊な戦闘能力を持つ美智

二人が正式なメンバーになってくれたら、とても助かる

香月閣下は、そんなことを簡単に許すような、甘い相手では無い

みすずをどこかに監禁して、オレと引き離すかもしれない

いや、いっそオレを殺すかも

香月閣下にとっては、オレみたいな男の命は紙くず同然だろう

黒い森が香月閣下と敵対するような事態を招いてしまっていいのだろうか

そちらの方には、お尋ねしないのですか

瑠璃子さんが、雪乃を指す

確か黄色で黒子さんでしたわね

美子さんの言葉に、雪乃は

黄縞黒子ですっ

いや、お前は白坂雪乃だ

つーか、何でそんなに堂々と偽名を名乗っている

意外に気に入っているのか

そうね黒子さんにもお尋ねしておこうかしら

みすずが、雪乃を見る

あっあたしは

困惑する、雪乃

あたしは別に関係ないわよ好きにすればいいじゃないあんたたちの好きにどうせ、あたしが何て言ったって、思った通りにするんでしょ

はいでは、好きにさせていただきますわ

みすずが、雪乃に微笑んで答えた

瑠璃子さんが、そんなみすずを見て