Выбрать главу

撲殺ステッキの威力を知っている人もいるだろう

どうか、わたくしにお任せ下さい

美智は真剣な眼で、オレを見る

何か考えがあるのか

オレは、美智に託すことにした

いざ

ススッと、美智が前に出る

小柄な愛らしい美少女の接近を重役たちは、気に留めない

ハァっ

瞬間、シュバッと風が巻き起こるッ

美智が、スカートの下に隠した赤いムチを引き放つッッ

ビシュッ

重役たちの前にあった木の机がバラバラに吹き飛ぶッ

シュバビュッ

空中に舞った机の破片を、さらにムチの先端が砕いていく

ズッ、シュバッ

グワッ、シュバッ

さらに細かく破片を弾いていくムチ

ハィィィッッ

美智のムチが、徹底的に机を破壊していく

重役たちも、私塾の連中も

あまりの破壊力に、呆然となっている

シュビュビュン

美智は、ムチを止めてスッと顔を上げる

呆然としている男たちに小さな美少女中学生は言った

黒森の家で、最も冷酷にして残忍と言われている女美智です

工藤母が、娘の変貌に驚いていた

時間がもったいありません裏切り者は名乗り出て下さい十数える間に、名乗り出なかった場合は

あなたたち全員を殺します

父はまた、自分が何処にいるのか判らなくなっていました

ここの病院の位置、判る

恵比寿か

全然違う

別の病院と間違えているらしい

毎日、説明しているのに

何か、楽しいことでも起きないかな

最近ちょっと、げっそりすることばかりで

301.裏切り者を探せ

ちょちょっと、待てよ

角田父が、そう言うが

残念ですが時間がございません早急に裏切り者を始末しなければ、現在ホテルの中にいる全員に危険が及びます

美智は鋭い目で、重役たちを見据える

美智の言葉に、関さんが慌てて補足をする

香月セキュリティ・サービスの制服警備員の中に敵が紛れ込んでいましたまた、こちらの情報が敵に筒抜けになっており、検問は勝手に解除され、ホテルの敷地内への敵の侵攻を簡単に許してしまっていますこれは重役の皆様の中に、裏切り者がいるかとしか思えません

お互いの顔を見合う重役たち

私塾の青年たちも、ざわめく

しかし私は、非合法組織や犯罪組織に、知り合いはいないぞ

香月操と昴の父親が、叫ぶ

今、襲って来ている連中は一体全体、何者なんだ閣下は、シザーリオ・ヴァイオラとか言っていたが

夏木父の問いに、関さんは答える

敵のボスは、アメリカの犯罪組織のシザーリオ・ヴァイオラという人間ですしかし、敵勢力の大半はロシアの極東地区のチンピラのようです新潟港から来日してきたことまでは判明しています

ロシアにコネがあって、新潟に地盤があるのは香月昇様では

発言したのは、プリンス派の大張父だった

ホント親も子も、プリンス派は遠慮無くポンポンと発言をする

一方、事態が見えてくるまでは、ジッと黙って様子を見ているのが新興グループの特色らしい

そう言えば昇様は、来ていらっしゃらないですね

角田父が言った

香月家の分家ながらプリンス派ではなく、新興グループに属しているのが香月昇だ

息子の香月健思は、この場に来ているが

父親の昇の方は、何の連絡もなくジッちゃんの呼び出しを無視したままで居る

ならば、裏切り者は昇くんだろう

不快そうに、香月操の父が言った

いや、閣下の緊急招集を無視しているのは昇様だけではありません

司馬さんも来ていらっしゃらないじゃないですか

新興グループの中で一番勢力があり香月グループからの独立も考えているという敏腕役員の司馬沖達は、中国への出張の帰りで羽田空港を出たという連絡を最後に消息を絶っている

やっぱり、怪しいのは今ここにいない人間でしょう私は、そう思いますがね

角田は強く、主張する

あのえっと、閣下はこう仰っていました

閣下の言葉ということで重役たちの眼が、オレに集中する

ロシア人を使ったり、わざわざ新潟港から入国した証拠を残したりしているのはちょっと、出来すぎている香月昇さんを陥れるための罠なんじゃないかって

私も、そう思います昇さんは、こういう破壊的なことをなさる様なお方ではありません

そう言ったのは

ええっと、新興グループの高木風太の父か

高木風太は、私塾の中で全然喋ったりしていないから父親の方の性格も、立場もよく判らない

むしろこのまま裏切り者と一緒にいると、他の重役や私塾の方たちが危険なんではないかと、ジッちゃんいえ、閣下はとても心配していらっしゃいました

どうして危険なんだ

夏木父が、オレに尋ねる

他の重役たちも、ポカンとしている

想像力ってものがないのか、この人たちには

ですからその裏切り者が、この場に敵を招き入れて、自分以外の重役を皆殺しにさせたらどうなります自分だけはかすり傷で、何とか助かったことにすれば

自動的に、生き残った裏切り者が香月グループの運営を取り仕切ることになる

ふんとても面白い想像だが、私はこの中にはそんな大それたことを考えている人間はいないと思うね私たちは、それぞれ異なった意見の持ち主だが閣下を敬愛し、香月グループを愛しているそんな欲望に身を任すような愚か者はいないよ

香月操の父は、そう言うが

それはきちんとした事実ではなくあなたの勝手な想像でしょう

論理的な推察だよ今までの私の経験に基づく疑わしきは罰せずと、昔から言うだろうなあ

自信満々に、香月操の父は言う

ああ、思い上がりでバカなのも父親譲りだったんだ

その通りでございます

お追従するのはやっぱり、角田父か

シュビビンッ

美智のムチが、激しく床を叩く

もう時間がございません、ご主人様こんな方々は、さっさと始末を付けてしまいましょう

って、お前、まさか

皆様激しい痛みを体感すると、ショックで気絶するということをご存じですか

シュバルルンッ

再び、美智のムチが鳴る

まさか、君そのムチで

恐る恐る尋ねる夏木父に、美智は言った

はいこのまま全員、激痛で気絶していただきますそうすれば、どなたが裏切り者であったとしても今後、敵と連携してわたくしたちを悩ませることはできなくなるわけですから

シュシュシュババッ

赤いムチが、空気を裂く

一応、お伝えしておきますが心臓の弱い方ですと、ショック死なさる場合もありますまた、当たり所が悪ければ神経や血流の流れを阻害して、障害が残ることもございますのでご了承下さい

美智の冷たい眼が、重役たちを射貫いていく

おい、ちょっと君