Выбрать главу

プリンス派は血筋の濃さが全てだ

だからジッちゃんに血縁の近い、香月操の父親が威張っている

同じ香月姓でも香月仁の父親は、香月操に従っている

こちら側に居たのでは香月昇は這い上がり様が無い

改めて、私塾の中での香月昇の息子、香月健思の役割を思い出してみると

彼は、新興グループに属していながら私塾全体の調整役の様な発言をしていたと思う

そうして、自分の存在感を私塾やジッちゃんに対してアピールしていた

まそういうことなんだろうね

論理的に考えて裏切り者の中枢にいるのは、香月昇さんなんだろうね他の人には、こんなことをしでかす理由が無いから

そして香月昇氏は、プリンス派と新興グループの両方に自分の手下になる人物を作っていたんだと思います

すなわち新興グループ内の工作員が、高木風太の父親で

プリンス派の方は、角田の父親を懐柔した

角田なぜ、お前が

香月操の父親が、角田父を責めるが

ああ、その人はさっボスは誰でもいいんだよっ自分にとって都合の良い人ならさっ

香月操の父親はジッちゃんの下にいることを良しとしている

みすずや瑠璃子の代になっても、その傾向はおそらく変わらないだろう

彼は、香月家全体の中でのナンバー2とか3であることに満足している人間だ

それ以下の地位に落ちるのは嫌がるだろうけれどとにかく、名目上だけでもナンバー2か3なら、家内に波風は起こさないだろう

そういう香月操の父親の様な人間に、下にくっついている限りは

角田の父はナンバー2(あるいは3)の側近以上にはなれない

しかし香月昇がクーデターを成功させたら

他の後継者候補を皆殺しにして、ジッちゃんから当主の地位を強奪すれば

その子分である角田の父は、一気に自分自身が組織内のナンバー2になれる

この誘惑に、角田父は負けたんだ

あらゆる可能性から推察してみても香月昇が裏切り者の中枢であることに間違いは無いと思うよ

マルゴさんが、そう断言した

でも閣下は香月昇様がご自分のコネクションのあるロシアや新潟を通じて、敵を引き入れたというのは余りに見え見えでは無いかと仰っていましたそんな証拠が残る様な真似を、わざわざするだろうかと

麗華が、疑問を放つ

それは、そういう風にこちらを考えすぎにさせるためのフェイクなんだと思うよまさかそんな見え見えのことはしないだろうと思わせて疑いの目を反らそうっていうことなんだろ

オレは、そう思う

しかし、マルゴさんは

違うよそれこそ考えすぎだってば

寧さんと二人クスクスと笑い出す

香月昇だってね今がチャンスだと思って、一か八かでやっているんだよだから、自分の使えるものは何でも使う証拠が残ったっていい何でもアリだよ要は、自分以外の勢力を皆殺しにしちゃえばいいんだから

あんまり深いことは考えずに

力で押し切っちまえっていう、タイプなんだ

覚えておいて人間はね、ついつい自分の考えを規準にして物事を考える香月さんは、慎重で何事も計画的にする人でしょだから裏切り者も、そういう深い考えがあって行動していると思ったんだろう

マルゴさんが解説してくれる

いや違うな香月さんは、わざとあたしたちに偏った見方を示して、あたしたちが真実に到達するかどうか試しているんだと思う

ジッちゃんはオレたちを試している

いずれにせよ今回の件は、香月昇にとっても突発的にやっていることのはずなんだ香月昇とシザーリオ・ヴァイオラが、以前から繋がっていたとは思えないもの

確かにヴァイオラの来日が決まったのは、寧さんのファイルが流出してからだ

それにしては香月昇との連携は、余りにも早過ぎる

多分香月昇は、個人的にずっと前からクーデターを企てていて、香月セキュリティ・サービス内に自分の駒を浸透させていたんじゃないかなそこへ、たまたまシザーリオ・ヴァイオラが日本に来るっていう情報が入ってそれで、両者を繋げる人間が誰かしらいて、急遽連動して行動することにしたんだと思うよ

うん香月セキュリティ・サービスの制服警備員の中に不審な人物が紛れ込んでいたのは、ずっと前からのことだ

それは、香月昇の仕込みで彼は以前から、クーデターの準備をしていた

角田父や高木父の懐柔工作も済んでいた

そしてシザーリオ・ヴァイオラの来日によって、香月昇に計画のスタートを踏ん切った

そういうこたなんだろう

香月昇とシザーリオ・ヴァイオラを繋げた人間がいるのですか

関さんの問いに寧さんが、笑って言う

そんなのミス・コーデリアに決まっているじゃないっ

もう一組の白いヴァイオラたちを連れて、突然現れた謎の女性

おそらくシザーリオ・ヴァイオラを統括している上部組織の幹部なんだろうけれど

関さんは、さっきオレたちのエレベーターを待つ間に、ミス・コーデリアのことについて説明されたらしい

それ以上の質問はしなかった

うむなかなかいい推理だな

振り返るとドアの前に、谷沢チーフが居た

オレたちに対して、パチパチと拍手をする

閣下の仰る通りお前たちは、なかなかの逸材なのかもしれないな

ジッちゃんは香月昇が裏切り者であることを、すでに知っていたってこと

知っていてオレたちが同じ推理に到達するかどうか、試しているのか

入れ

谷沢チーフが配下のトップ・エリート警護人らしいメンバーを部屋の中に呼ぶ

角田、高木両人は私の方で引き取ります他の方々は、別の部屋に退避していただきます警護は、警備部でなく私の配下に担当させましょう

谷沢チーフは、そう重役たちに告げた

はぁ、尋問ですかもう夜なのに大変ですな、あんたたちも

溜息を吐いて、角田父が軽口を叩いた

大したことはしませんよちょっとした確認だけですほとんどのことは、すでに判明していますからね

谷沢チーフは、穏やかに言う

箱根の別荘に潜伏している香月昇さんにも、そろそろ私の部下が接触する頃です

ジッちゃんは、最初から全て判っていたんだ

しかし、正直重役会から3人もの裏切り者が出てしまったことは残念ですよ

谷沢チーフが、眼で部下に指示する

二人の警護人が、角田父と高木父を連行しようとする

あ、僕も行きます

息子の高木風太が父に寄り添う

角田は、父の裏切りに呆然としていた

知らなかったんだなこいつ

角田、お前はここに居ろ

香月操が言った

閣下も仰っていたろう子供の頃からの絆は大切だ親父とお前は別個の人間だオレはお前の忠義を疑ったことは無いこれからも側に居ろ角田

プリンス派の青年ボスの言葉に、角田は