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美智さんは幼稚舎の頃から、ずっとクラスメイトでしたのに、こんなにお喋りをするのは初めてですね

また、瑠璃子さんが感嘆する

わたくしは、武術に関する話しかできませんが

いいえ、とっても面白いですわ

祖父に定められた範囲の知識しかないのだ

その上、超お嬢様校で非常に幅の狭い交友関係しかなかったわけだし

どんな話だって、新鮮で興味深く感じるらしい

みんなで楽しく話ながら、作業しているうちに

3500枚のパンフレットの作業は、無事に終了した

瑠璃子様もうそろそろ、舞台稽古の順番になります一度、楽屋に戻りましょう

美子さんが瑠璃子さんに、そう告げる

そうねでは、みすずお姉様、みなさま

立ち上がる、瑠璃子さんにみすずは

待ってみんなと握手して行きなさい美子さんも

これからはみんなあなたの姉妹なんですからね

まず、みすずが瑠璃子さんと握手する

よろしくね、瑠璃子さん

はいありがとうございますみすずお姉様

それからは、年の順だ

みんなと仲良くしてあげてね、瑠璃子さん

はいマルゴお姉様

よろしくっ大好きだよ、ルリちゃんっ

あの最初にお会いした時から、綺麗な人だなって思ってました寧お姉様

次はオレか

うんと、よ、よろしく

こちらこそお兄様可愛がって下さい

よろしくお願いします、瑠璃子さん

はい、恵美お姉様

お願いしますっ瑠璃子お姉ちゃん

はいマナさんっ

よろしくお願いします

こちらこそ美智さん

こっちへいらっしゃい、黒子さん

みすずに言われてすごすごと、雪乃が来る

よろしく、お願いします黒子お姉様

よ、よろしく

握手する二人

オレたちは、美子さんとも同様の挨拶と握手を交わした

瑠璃子さんとの間に差は付けない

完全に同格の姉妹として扱う

では、お先に楽屋へ戻りますお姉様

瑠璃子さんが、みすずに一礼する

あたしもすぐに行きますから

みすずが、そう返事をすると

ところでみすずお姉様

瑠璃子さんが尋ねた

あのセックスというのは、何だったのですか

あその話を忘れていた

その話はまた今度みんなでお泊まりした時に教えてあげるわ

お泊まりで教えるって

他の方に聞いてはダメよあたしと旦那様が、あなたと美子さんにじっくり教えてあげるから

みすずは、笑顔で妹にそう言った

はい、お姉様楽しみしていますねっ

瑠璃子さんは、無邪気な笑顔でそう答えた

黒い森の子たちは連携プレーを覚えました

今後は、集団で困難を乗り越えていく機会も多いと思います

220.香月重孝の退屈

瑠璃子さんと美子さんの姿が見えなくなると

マルゴさんが、自分の上着の胸ポケットに向かってささやく

もう平気だよ

ミナホ姉さんと克子姉がやって来る

集音マイクを携帯電話に繋げて、音声を送信していたんだよ

ミナホ姉さんと克子姉は、耳に挿したイヤホンを外しながら、ククッと微笑む

二人とも今の瑠璃子さんたちとの会話を聞いていた

いいのかしら、みすずさん香月様のご意志に背くことになるのではなくって

そう言いながらも、ミナホ姉さんの口元は微笑んでいた

構いませんわあたしたちが、幸せになるにはこれしか方法がありませんから

お祖父様のご意志に沿って決められた婚約者と結婚し、香月の家の奴隷となるのは我慢できません瑠璃子さんもその運命から解放します

瑠璃子さんとっても可愛らしいし、聡明そうなお嬢様だったわねいいの、みすずさん下手をすると、吉田くんを獲られちゃうかもしれないわよ

そのミナホ姉さんの言葉に、みすずは

そんなことはありません旦那様は、ちゃんとどの女も平等に愛して下さいますわ

あら随分と自信があるようね

はいあたしの旦那様ですから

いやオレは

みすずオレは、何の取り柄も無いただの高校生だぞ

頭だってそんなに良くないし

そこがいいんですっ

えいいのか

馬鹿がいいのかみすず

でも、旦那様には勇気があります決して、あたしたちを裏切らない清廉さがあります旦那様みたいな方で無いとダメなんですあたしや瑠璃子さんみたいな娘には

みすずさんと同じくらい聡明で、想像力も洞察力のある子だったよね

うんただのお嬢様では無いわちゃんと、自分の立場とか廻りの状況とかが判っていて色んな人の思惑とか、野心とかも感じながら、それでもきちんと自分が生きるべき道を進もうとしていたわ

メグが、そんな風にまとめる

確かに想像していたよりも、何倍もしっかりとした子だった

そうだね自分の見えている範囲のことについては、ちゃんと判っているバランス感覚もあるとっても良い子だったよ

自分の見えている範囲って

彼女たちは香月閣下に徹底的に情報遮断されているからね本物の超・箱入り娘なんだよ

確かに性的な知識は、皆無だったし

政治や経済なんかの社会問題にも疎そうだった

そうよ世間の人たちからは、世間知らずで何も判らないお嬢様にしか見えないようになっているのよ

ミナホ姉さんが、そう分析した

あなたたちにみたいにちゃんと、時間を掛けてお話しすれば、瑠璃子さんたちの本当の聡明さが判るんでしょうけれどほとんどの人たちは、ほんのちょっと話しただけで頭の中が天国の可哀想なお嬢様たちと思い込むわ

テレビは観ませんだし、流行とかは知りません

服や髪型はスタイリストと美容師に任せていますだもんな

同年代の子とは、そこで会話が終了だ

あげくに、愛読書はトルストイの人はなんで生きるかだし

普通の子たちとは、会話が成立しない

簡単に超・箱入りのお嬢様のレッテルを貼って祭り上げて、おしまい誰も近寄ろうとしない香月の家の恐ろしさは知っているからみんな悪口さえ言わないでしょうね

存在していることは認めながらの無視

そうして瑠璃子さんは、美子さんだけを友人にして成長して来た

みんな、あの子たちの本質には気付かないんだろうねっだから、工藤遙花みたいな子にナメられるんだよっ

工藤遙花は瑠璃子さんをナメている

鷹揚なだけのお嬢様たちだからさ自分の好き勝手にできると思ったんだよねだから、今日みたいな華やかな席に着飾ってやって来てさ瑠璃子さんのボディーガードってことで、セレブの人たちに名を売ろうとしたわけでしょ

あのピンクのスーツやパンプス

4人の手下は、そういうことか

姉上も、前からああでは無かったんですやはり、インターハイで優勝し、マスコミに取り上げられたことが大きかったんだと思いますそれまでは、細々と地道に鍛錬を重ねてまいりましたが最近は、華やかな場所に行くことを楽しみにしてしまって