シャアアッ
ターゲットは、再び、関さんだった
ナイフは両手に2本に増えている
なのに関さんは、銃をホルスターにしまっている
トォアアアッ
手袋をした手でミス・イーディのナイフを受けとめた
右も左も
片手に一本ずつナイフの刃を掴む
これ、防刃手袋なのよ
関さんは体術も、高レベルの実力者だ
劇場で、オレたちはその実力を見ている
パワー勝負には自信が無いから、銃によるサポートに徹していたが
スピードと正確な動きは卓越したものがある
女の子の力なら、あたしでも止められるわ
そう言って関さんは、受けとめたナイフの刃をギュッと握りしめた
OH
ミス・イーディは、両手のナイフから手を離す
一旦、距離を取るために左に転がる、ミス・イーディ
立ち上がった時にはすでに新しいナイフを両手に握りしめていた
今度は、さっきのナイフよりも大きい大型のコンバット・ナイフだ
2本のナイフをかざして麗華の方へ走る
獣の様な、素早さだ
SEYEEA
撲殺ステッキで、ナイフを受ける麗華
麗華お姉さんッ
マルゴさんが、叫ぶ
キラッと空中で何かがきらめいた
鋼線
美智が呟く
ミス・イーディの2本のコンバット・ナイフその2つの柄から、金属の細い線が伸びていた
大きなナイフは目眩ましで実際には、細い鋼線で相手の首を切り落とす技なんでしょうが
麗華は撲殺ステッキの先で、鋼線を絡め取っている
WOO
ミス・イーディは、両手のナイフを引き絞る
撲殺ステッキの上を、鋼線が擦るジュッと煙が上がる
わたくしのステッキはそんな線では、切れません
HAWOO
ミス・イーディが、ナイフの刃を麗華に向けると
バシュッバシュッ
ナイフの刃が猛スピードで撃ち出されるっ
はいっはいぃぃッッ
麗華は、僅かな時間差で撃ち出された2本の刃を、確実に払い落とした
その時にはもう、ミス・イーディは次のナイフを握っている
このままじゃ、ラチが開かない
んもうっ
寧さんが雪乃のYシャツの裾を捲った
雪乃は裸にオレのYシャツ1枚を着ているだけだから
お尻と女性器が、丸見えになる
きゃああああああああっっ
雪乃は絹を引き裂く様な悲鳴を上げた
いつもオレに見せ放題になっているのに
突然やられると、やっぱり恥ずかしいらしい
人々の注意が、雪乃に向かう
心月
美智が気を放つ
闘っていた全員の動きが止まった
why Sister Michi
ミス・イーディは、驚いていた
美智とはもう友達になったから
自分に心月を放つとは、思っていなかったらしい
美智は、すぐに英語で話し始める
この人たちは私の家族だあなたは誤解をしているって、言っているわ
寧さんが、そう通訳してくれた
どういうことなのこれ
マルゴさんが、寧に聞く
関さんも麗華もほとんど、身体にはダメージが無いらしい
美智は心月を使ったがミス・コーデリアたちを足止めした時の様な、全身全霊を掛けたフル・パワーの心月では無かったようだ
闘っている4人の動きを止めるためだけのただ、びっくりさせるためだけの技だったらしい
ええっとね、マルちゃん関さんも、麗華お姉さんも聞いて
寧さんが、すぐにミス・イーディとのこれまでの経緯を話す
ミス・イーディが、アメリカ南部の暗殺教団の出身だということ
教団の指導者の一人だった祖母が死に、ボスによって、シザーリオ・ヴァイオラの組織に売られたこと
ミス・コーデリアが自分の部下にしたが、全然反りが合わなかったらしいこと
美智を見て、稽古仲間になりたくてオレたちの方へ寄って来たこと
とにかくね暗殺術しか習ってきてなくて、より強くなることしか考えていない子なのよ他のことは何も考えていない、シンプルな子なの
なるほど、判ったよ
この子暗殺教団から、ミス・コーデリアの部下になって多分、これが初めての現場なんじゃないかな
うんそんなことを言っていたと思う
ごめんなさい、あたしが格好だけで敵だと認識しちゃったからあの子が戦闘モードに入っちゃったのよね
関さんが、反省する
いや、関さんのせいじゃないですよミス・イーディが、オレたちと一緒だってことは通信では、言えなかったので
ミス・コーデリアには、まだ知られたくない
うん、この廊下の監視システムは、先に破壊しておいたから取りあえずは、大丈夫だと思うよ
マルゴさんは、天井のカメラを壊した場所を確認しながらそう言った
あれだけの腕前の子です敵にしたくはありません
麗華も、そう言う
うんフィジカルは相当なものだね物凄く鍛え上げられている暗殺者に特化し過ぎているけれど
それって、どういう意味なんですマルゴさん
それはね
マルゴさんが、説明してくれる前に
美智とミス・イーディの口論の声が、大きく響く
やれやれどうしたんだい
全員で二人の方へと行く
問題はこうだった
美智がマルゴさん、関さん、麗華の3人は自分の家族だと伝えた
これは、ミス・イーディも納得した
しかし美智が、3人のお姉さんは自分の先輩で、自分よりも強いと発言したことに、ミス・イーディは猛反発した
つまり3人は、そんなに強くないと
美智は、いや、充分に強い人たちだと再度言ったら
今、闘ってみたが、そんなことはないと言い切る
あげくに私の方が全然強いとミス・イーディが言ったから
美智がそれは思い上がりだと答えたので
ミス・イーディが、爆発してしまったらしい
ええっとどういうことなんです
今の闘い3対1で、五分五分だったから、自分の方が強いと思っているんだろうね
ミッちゃんは自分よりもフィジカルは弱いけれど、年下なのに気の技が使えるから認めているんだってでも、マルちゃんたちは大人なのに、自分よりも強くないから認めたくないって言っているよ
寧さんが、解説してくれてた
美智のことを認めているのも気に関する部分だけなんだ
むしろ、それ以外は自分よりも下のレベルだと思ったから
ミス・イーディは、美智を気に入って稽古仲間になりに来たのかもしれない
フィジカル面まで同等だったらライバル視して、倒しに来たかもしれないな
この子の性格だと
でも、本当に強いですよこの子あたし一人では、正直、負けるかもしれません
関さんが、言う
わたくしもそう思いますさすが、暗殺術のエキスパートだけあって、思い切りもいいですしこちらが少しでも気を許したら、狩られていたと思います
麗華も、そう言った