もし、今の闘いであたしが君に敗れていたとしても残りの2人が、あたしの闘い方を見て、君の攻略法に気付くはずだよ何があっても、残った者が絶対に君を倒す君には、初めから勝ち目は無かったんだよ
倒せるものか今だって、この体勢から私は逆転してみせる
ミス・イーディの闘志は消えない
本当に、負けず嫌いだなこの子
いいえ、あなたには勝てません
美智がミス・イーディに言った
どうして、シスター
美智の言葉には、ミス・イーディも心を動かされたようだ
あなたは暗殺者だから誰かに命じられたまま、1人で敵地へ潜入して、指示された人物を殺すことしか教え込まれていないでしょうあなたの闘いには、相手を殺すか、自分が殺されるかの二択しかないわたくしたちとは、違います
違うミチ
わたくしたちの闘いは、護る闘いです1人が倒されても、残った人間がその意志を引き継いで闘いますわたくしたちは、絶対に負けるわけにはいかないのですからわたくしたちには、護りきるという未来しか許されていません
何を護っているの
わたくしたちのFamilyです
Family家族
私には家族がいないお祖母様は亡くなった教団は、私を見捨てた
ミス・イーディの顔が曇る
今の私にできることは、お祖母様から教わった暗殺術を磨き上げることしかできないこれだけが、私と祖母を繋ぐ絆だから
ミス・イーディの言葉に美智が言う
わたくしも、そういう風に考えていた時期がありましたしかしそうではありません
Sister
美智を見る、ミス・イーディ
技は、技ですあくまでも、何かをするためのものです技を磨くことを、目的にしてはいけませんわたくしの技は、祖父と父から継承したものですがわたくしはこの技を、わたくしの家族のために使いますそのために、さらなる研鑽を積みますわたくしの子供たちにも、この技を伝えますわたくしの子供たちが、自分の家族を護れるように
ミチの子シスター・ミチは、子供を産む気なの
はい、産みます
ミス・イーディは、暗い顔のまま
私は、子供が産みたくない自分の子供を、自分と同じ様な暗殺者にはしたくないから
暗殺者にしたくないならそう育てればいいんだよ
でも私は、暗殺者としての教育しか受けていない
君は今、何歳なの
シックス・ティーンです
なら、全然間に合うじゃないか今から、暗殺者になる以外のことを学べばいい
ミス・イーディは、キッとした眼でマルゴさんを睨み
私に、祖母から受け継いだ技を捨てろというのですか
そんなことは誰も言っていないよ君がお祖母さんから受け継いだ暗殺術を基に、暗殺以外のこともできる新しい武術を作ればいいんだよ
別の武術
わたくしの工藤流は古武術です元々は戦場での、人殺しの技でしたしかし、何代もの継承者が様々な試みをして改良することによって、人を殺すだけでない力を有することができました
わたくし今宵、初めて工藤流の技を、人を愛するために使いました
セックスでの心月開眼
愛する
そうですシスター・イーディあなたの技だって、きっと暗殺以外のことに活かせるはずです
ミス・イーディは、うつむき
そんなの判らないよ私は、暗殺以外のことは判らない
だから、あなたのお祖母様はあなたに教団の外に出て、修行しろとおつしゃったのだと思います
色々な人に出会って色々な技を知れと世界には、まだまだあなたの知らないことがたくさんありますできない、判らないは、世界を知るまでは言ってはならない言葉だと思います
マルゴさんが、クスッと微笑む
ミス・イーディあたしは君に倒されるわけにはいかないから、あたしに勝つ方法は教えてあげられないけれど今の君が、もっと強くなる方法は幾らでも教えてあげられるよ
ハッとする、ミス・イーディ
教えてくれるというのですか
ああ、君は美智ちゃんのお友達なんだろそれなら、あたしにとっては妹分みたいなものだから
マルゴさんは、優しく微笑む
それは、さっきそちらの女性にも言われました
ミス・イーディは、寧さんを見る
当ったり前じゃんあたしもマルちゃんも、同じFamilyの一員だものミッちゃんもねだから、みんなイーディのことは歓迎するよっ
寧さんが、答える
っていうかさイーディも、あたしたちのFamilyに入っちゃいなよっ
私が
驚く、ミス・イーディ
うんそれが一番だようちの子になりなさいっ
寧さんの言葉にミス・イーディは、美智を見る
本当のシスターになりましょうシスター・イーディは、わたくしの姉妹になるのは嫌ですか
そんなことないけれど
じゃあ、決まりだよっ
寧さんが笑って、言った
いいのですか私は暗殺者ですよ教団の出身ですよ
ミス・イーディが、不安そうに言う
って、言ってるけれどヨッちゃん、どう思う
そんなの関係ないって、言ってあげて下さい
そんなの関係ないってさイーディなら大歓迎だって、ヨッちゃんも言っているよ
他の方の意見も聞きましょうマルゴさんは
美智が、マルゴさんに尋ねる
あたしは、もちろん歓迎するよ
麗華お姉様は、いかがです
はい、家族なのですからお答え下さい
美智の言葉に麗華も、英語で答える
香月セキュリティ・サービスのトップ・エリートなんだから英語も堪能らしい
わたくしは妹が増えるのは、大歓迎です
恥ずかしそうに、麗華は言った
このお姉様も、さっきは様子見をしていただけです本気になられたら、あなたよりも遥かに強い方ですよ、シスター・イーディ
いや、わたくしは
否定しようとする麗華に、ミス・イーディは
いいえ、私以上の鍛え上げられた肉体をお持ちなことは判っています
家族、仲間になるということでミス・イーディは、冷静に相手を見ることができるようになったらしい
孤独な暗殺者であった間は誰もが否定すべき敵に見えたのだろう
ただ1人祖母と同じ技を使った美智を除いて
以前のわたくしはあなたと同じだったのです、ミス・イーディ
たった一人、孤高であろうとし自分のスタイルに頑なにこだわっていましたそして、1対1なら自分は最強だと自惚れていたそんな相手と二人だけで決闘するなんて状況は、現実の戦地ではまず無いのに
家族を持つことで、わたくしは様々なことを思い知りました自分一人でやれることの限界と孤高を守ろうとすることの無意味さを今のわたくしには、たくさんの姉と妹がいますみんなが、わたくしを助け、励ましてくれていますわたくしも、この身の尽きるまで家族のために闘いますわたくしは、家族に学ぶためのチャンスを貰ったんですミス・イーディにも同じキッカケを掴んで欲しいと願っています