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21階で、それらの機器を一個一個美智が破壊した様にこの22階の裏廊下の監視システムはマルゴさんたちが壊して来たらしい

だから、今までのことオレたちの合流や、シスター・イーディの加入は、谷沢チーフにもミス・コーデリアにも知られていない

しかし、裏廊下から下のフロアに降りるルートは、全て封鎖されている

下階へ行くには、再び表の廊下に出るしかない

表廊下の監視システムは、こことは比べ物にならないほど数多く仕掛けられているし隠し方も巧妙だ

とても、一つ一つ監視装置を壊していくわけにはいかない

となればシスター・イーディとは距離を取るしかない

あたしたちを尾行しているフリをして、付いて来て

マルゴさんが、英語でそんな様なことをシスター・イーディに言っているのだと思う

それなら、シスター・イーディは小劇場からオレたちが逃げ出したのを、独断先行して一人で追っている様に見えるだろう

監視カメラの画像を見たミス・コーデリアには、そう見えるはずだ

いかにも、シスター・イーディのやりそうなことだし

少なくとも、オレたちと仲間になっているとは思わないはずだ

香月セキュリティ・サービスの警護人にだけ気を付けて

シスター・イーディには、暗殺者としてのスキルがある

気配を消して追尾するのは、得意らしい

ということで元々の7人プラス、ちょっと離れた後方にシスター・イーディという隊列で、オレたちは出発する

ここから、表廊下に出られます

そこは、洗濯に廻すシーツなんか集めて運ぶ業務用エレベーター・ホールだった

関さんが、エレベーターの脇の大きな金属製のドアのロックを開ける

ここが、表と裏の境界か

ガチャ、ギィ

思ったよりも遥かに分厚い扉だった

なるほど、これなら爆弾を仕掛けられても開くことは出来ない

まずは

美智が、外の気を探る

大丈夫です気配はありません

それでも、最初に麗華が飛び出し辺りを探る

関さんも銃を構えて、不測の攻撃に備える

さっき、美智はミス・コーデリアの気を捉えることができずに襲撃を受けた

だから、念には念を入れて行動する

前方、天井まで含めて、異常なしです

後方も、異常なしよ

関さんも確認する

二人の報告を受けてから美智、寧さん・雪乃・オレの真ん中グループが、分厚い金属製のドアを潜る

それから、マルゴさんが

今は敵の姿は見えないけれど、その辺に隠れているのかもしれないこの先で敵に遭遇したら、またこのドアから裏廊下に逃げるよだから、このドアはこのまま開けておくよ

オレたちに話す様な口振りでマルゴさんは、隠しマイクに言う

ドアを再度ロックしないのは、本当はシスター・イーディのためだ

だから、ドアは開けっ放しにしておく

藤宮さん、廊下を右に進んで二番目の角の奥に、下へ降りる階段があるわ

関さんの記憶は、完璧だ

麗華を先頭にオレたちは、歩き出す

そのまま関さんの指示に従っていく

美智は気を探り続ける

それとは別に、麗華たちはいつでも突然の襲撃に対処できるよう、心を集中させている

オレはシスター・イーディが、後ろからちゃんと追っ掛けてきているか心配だったが

もちろん、振り向いて後方を確認することは許されない

この表廊下でのオレたちの行動は、全て監視されていると考えるべきだからだ

武術も何もできないオレが、暗殺者のシスター・イーディの気配を感じ取るのはおかしい

大丈夫ですちゃんと付いて来ています

美智が、小声で教えてくれた

美智の気のセンサーは、シスター・イーディがちゃんとキャッチしているらしい

あたしたちまで神経を張り詰めているのは、良く無いよヨッちゃん

落ち着いてさ自然体でいこうよっさあ

そうは言うけれど

そうね、悩むだけ無駄よねどうせ、あんたは何もできないんだから

雪乃が小馬鹿にしたように、オレに言う

堂々としていて下さい絶対にわたくしがご主人様たちを護ります信じて下さい

美智がそう言ってくれるのがとても有り難い

そのまま21階へ

小劇場星の間が、ミス・コーデリアたちの待機所になっていることは、すでに関さんに伝えてある

だから、関さんは星の間から一番遠くを通って、下の階へ行くルートを選んでくれた

そのルートから逆算して、さっきの22階の業務用エレベーター・ホールから表廊下に出たそうだ

何しろホテルの中は迷路化されている上に、あちこちで分断されている

警戒しながら、フロア内を通り過ぎ下階への階段へ

とりあえず、ここでの襲撃は無かった

オレたちは、20階のフロアに降りる

ミス・コーデリアたち、21階には居なかったんでしょうか

オレは、後方のマルゴさんに尋ねた

多分ねあちらさんも色々と状況の変化に追われているんだよ

そしてオレたちは無事、20階の警備員詰め所に到着する

はい、こちら七曲署捜査1係

内線電話を取っているのは工藤父

ネコさんもいる

馬鹿野郎それっくらい、そっちで何とかしろ6階G-4の敵は任せたからなメンドくさかったら、適当な部屋に監禁しちまえロシアのチンピラどもはロクなことは知らされてない尋問するだけ無駄だ

ガチャンと、電話を切る工藤父

おう、どうしたお前ら

オレたちに気付いて、声を掛けてくれる

そのまま、部屋の入り口から中を覗き込むオレたち

シスター・イーディは、後方で物影に隠れているようだ

ここで何をやっているんです

みんなを代表して、オレが尋ねる

見りゃ判るだろ陣頭指揮だよそろそろ大詰めだからな

工藤父は、部屋の中のたくさんのモニターを指差す

ホテル内のありとあらゆる監視カメラの映像が次々に、映し出されている

無線だと傍受されている可能性があるからなオレの仲間への連絡は、ホテルの内線電話を使っているんだ

ネコさんが、工藤父にモニターを示す

赤隼《レッド・ファルコン》さんたちのチーム、8階のB-6ゾーンに入りました

モニターを見ると、フリーの警護人のチームなんだろう派手な色使いの服装の5人が武装して廊下を歩いて行くのが見える

やつらに一番近い内線は

08603です

ネコさんはフロアごとの内線リストを見て、即答する

すぐに工藤父は、内線電話をプッシュする

モニター画面の中ホテルの通路脇に設置された、内線電話がプルルルルと鳴る

チームの中で、緑の服の男が電話を取った

オレだ緑犀《グリーン・サイ》か赤に換わってくれ

電話に出る、赤い服の人この人がチームリーダーなんだな