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みすずが、寂しそうに言った

だから、あたしは闘うしかないないんですお祖父様と自分の運命と

判ったオレのできることは何でもするよみすずのために

ありがとうございます旦那様

それから、オレはみんなに振り向く

みんなも協力して欲しい香月さんと対立するなんて自殺行為かもしれないけれど

オレの言葉に、マルゴさんは

黒い森としてどうするかは、リーダーであるミナホが決めるべきだよ

あたしは、吉田くんとみすずさんを応援するわどうせ黒い森は、なくすつもりだからできる限り早くね

黒い森に対する香月閣下の影響力のことは気にしなくて良いとミナホ姉さんは言ってくれた

ミナホがそういう方針なら、あたしは黙って従うよ

ま、あたしもそうですわねあたしはただのパン屋さんになるんですから香月家と対立しても問題はありませんっ

克子姉は、ニコッと微笑む

あのみすずさん

メグが、顔を赤くしてみすず言う

あたしも同じなんですヨシくんでないと、ダメなんです

あたしは、娼館で育ちましたから将来、自分が男の人に愛されるとは思っていませんでした実際白坂さんに、あたしは娼婦として売られる寸前でしたから

メグは白坂創介の計画では、ゴールデンウィークが開けたら娼婦として働かされることになっていた

でも、みなさんに助けていただいてあたしは娼婦にならずに済みましたそして、ヨシくんがあたしのことを愛してくれてだからあたしも、ヨシくんしか愛せませんヨシくん以外の男の人に抱かれるのは、絶対に嫌なんです

それなら、マナもそうだよっお兄ちゃん以外の人なんて、気持ち悪くてエッチできないよっ

メグもマナもオレしか知らない

あたしももあたしもっヨッちゃんがいい

寧さんあなたは処女でしょ

だからみすずさんとヨシくんを引き離すようなことになるのは、絶対に嫌です

うん、みすずさんのお祖父さんにマナが抗議してあげるよっ

あたしも、あたしも抗議するぅ

みなさん

みすずが、感動している

わたくしは何があっても、みすず様の警護役ですから

美智は香月家でなく、みすずに付いていくと言ってくれた

一応、聞くけれど黒子ちゃんは、どう

寧さんが笑って、雪乃にそう言う

雪乃は、遠くを見ている

あそこの外人の3人組が、さっきからずっとこっちを見ているなぁって

外人の3人組

雪乃の視線を追うと

そこにはスラッとした長身の体型の3人の女性が居た

3人とも20代後半から30代前半に見える

そのうち二人は双子なのか、全くそっくりな顔をしていた

顔を体型もそっくり

同じ白いパンツスーツを着ている

黒い靴に、黒い革手袋

眼にはサングラス髪の毛は、真っ白に染めていた

そして、二人の間に居る女性は

こちらも真っ白なタイトスカートのスーツを着ている

やっぱり、サングラスで髪の毛は白

みすず奥へ行って

オレはその3人組に危険な匂いを感じた

うんミナホも奥へ

マルゴさんと美智が前に出る

3人組の外人美女たちは、ニヤッと笑うとこちらに近付いてきた

私の祖母は、91歳で亡くなりました

あんまり高齢で死ぬのも大変だなと思ったのはお葬式に、祖母の友人がほとんどいらっしゃらなかったことです

78歳のお祖父さんからあなたのお祖母さんにはお世話になりましたと言われましたその方が最高齢だったみたいです

91歳じゃお友達は、みんなもう亡くなっているんですね

祖母はとても友達の多い人でした

私が子供の頃に祖母の家に行くと、毎日、色んな人が尋ねてきました

和室に二十人くらい、祖母のお友達のオバチャンたちが集まったこともあります

ああ、あの人たちはみんなもう死んでしまったんだろうなと思うと

ちょっと、ゾッとします

なんか、悲しいですね

221.白いヴァイオラ

白いパンツスーツに黒い革手袋サングラスに白髪の若い双子の外人女性

それと、同じく白いタイトスカートの白髪の女性その人もサングラスを掛けている

三人が、オレたちの前に立つ

全員、モデルとしか思えない様な体型と美貌

双子の一人が、スッと前に出る

コンニチハワタシハ、あめりかノ商務省ノオ役人サンデース名前ハキャサリンデース彼女ハ妹ノオードリーデース

確かに、彼女が首から下げているカードには

ゲスト/ アメリカ商務省という文字が書かれている

香月セキュリティ・サービスのチェックを受けて、ゲートで渡された物なんだろう

しかし、自分で言うかお役人さんとか

とにかく、一人だけがカタコトの日本語を喋る

後の二人は、日本語が判らないらしく微笑を湛えながら、こちらの様子を伺っている

スミマセン警備本部ハ、ドチラデスカ

それなら

口を開くマナを、オレは制する

マナ喋るな

変だ

違和感を感じる

この三人には、決して隙を見せてはいけない

お遊びは、それぐらいにして下さい子供が怖がりますから

ミナホ姉さんが、日本語でそう言った

オ遊ビデハアリマセンワタシハ、スミブル真面目ニオ話ヲシテイマース

オレは寧さんを守るように、大きく手を広げる

メグは、みすずを克子姉はマナを抱き締めるようにしていた

雪乃は、おどおどとしている

美智さん、こちらから手を出してはダメだよ

心得ております

そういう美智の手は、すでに赤いムチの柄を握っている

マルゴさんが三人の女性たちに言った

もう一度お名前をちゃんと伺いましょうかね

たどたどしい日本語で喋る双子の片割れは、ニヤッと微笑んで

ワタシハキャサリン・ヘップバーンですソチラガ妹ノオードリー・ヘップバーンソシテ、ソチラノ方ガ、国際交流課長サンノビビアン・リーデス

うんよく判らないけれど

とにかく、偽名だってことは判った

自分の本当の名前を言うのなら、こんなにニヤニヤしたりはしない

この人たち相当、性格が悪い

その設定でここまで入って来られるってことは香月セキュリティ・サービスも大したことはないみたいね

ミナホ姉さんが、吐き捨てる様に言った

その鬱陶しい喋り方止めてくれるかな本当は、日本語ができるんでしょあなたたち

マルゴさんが、言った

ナゼ、ソウ思ワレマスカ

外人オンナは、ニヤニヤと笑いながらそう言う

シザーリオ・ヴァイオラは、子供時代を沖縄の米軍基地で過ごして、日本語がペラペラだっていう設定だからだよ

マルゴさんは、そう答える

あなたたちのどちらが、シザーリオ・ヴァイオラなんだい

マルゴさんは双子だけを見た