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オレは、お前のどんな苦しみも分かち合うぞ

一生、一緒に居るんだからなオレたちッ

美智の瞳から、ぽろりと涙の粒が零れる

真珠の様な美しい水滴

ご主人様好き、好き大好き

オレは美智に、そっとキスをする

美智の呼吸と鼓動が落ち着いてくる

そのリズムとビートにオレは、同調《シンクロ》する

来い、美智

はいっご主人様っ

どぉぷっとミス・コーデリアの黒い邪念が、オレの中に流れ込んでくる

胃の中が逆流する

頭が痛い

だが、拒絶せずに受けとめる

ご主人様、大丈夫ですか

美智の方は険しかった表情が、少し楽になっている

邪念の全てをオレに流し込めたわけでは無いだろうが

それでも、身体の震えは止まっている

気にするなオレは男だこれぐらい、耐えてみせる

愛していますっわたくしのご主人様っ

美智は、オレに頬ずりした

行け、美智マルゴさんが、ピンチなんだっ

身体に変調が背筋にソゾッとくる

ミス・コーデリアの邪念の波動が、オレの内臓をジワジワと蝕む

身体に力が入らない

行きますここで、お待ち下さいご主人様

今度は美智の方から、オレにキスしてくれた

オレの身体を静かに床に横たわらせて

少女戦士がスッと、立ち上がる

黒森工藤流工藤美智、参るッッ

そして戦線に復帰する

オレは、コンクリートの床に転がったまま美智の姿を見上げていた

あんた、平気なの

寧さんと雪乃がオレに寄り添ってくれる

はぁぁッッレッド・ビュートッッ

赤いムチがミス・コーデリアを襲う

サッと、マルゴさんから離れて距離を取る、ミス・コーデリア

へえお嬢ちゃんには、飛びきり濃い念を叩き込んであげたのに

マルゴさんは、ニコッと美智に微笑む

さあこれで2対1だよミス・コーデリア

マルゴさんと美智でコンビネーションを組む

馬鹿ねえ3対2でしょ

ミス・コーデリアは、くくっと笑った

あたしの遊びは、もういいわもう、フィニッシュと行きましょう

とミス・コーデリアの両脇に、白い影がススッと現れる

この2人も、健在だったのか

まずは、2人の部下が襲いかかる

美智に襲いかかった白いロザリンドの攻撃は、早過ぎる

予備動作の必要なムチでは対抗できない

美智は、ムチを捨て身軽になる

工藤流の教えに従って、白いロザリンドの攻めの気を反らし、流していく

しかし美智は、防具は付けていない

些細なミスが、即、敗北に繋がる

一方、マルゴさんはまだ身体が回復していないようだ

白いヴァイオラの攻撃は、全て両手・両脚のプロテクターで受けている

何とか対応できてはいるが削られているという印象は、いなめない

はい、ストップ

ミス・コーデリアが、2人の部下に指示を出す

ススッと後退する白い女たち

こうやって正面からぶつかり合うっていのも、何か違うわよね

ミス・コーデリアは、言った

あたしは、あなたたちを蹂躙したいのよ圧倒的な力で、嬲ってやりたいの屈辱と絶望で、あなたたちを満たしてあげたいのよ這いつくばって泣きながらあたしに許しを乞うあなたたちを、思い切り踏みにじりたいのこんな、闘いはあたしの意に反しているわ

何をするつもりなんだ

あたしね、あなたたちのことはかなり調べ上げたのよ残念ながら、クロモリ・ミナホのデーターは、アメリカからじゃ充分には得られなかったけれどマルゴ・スタークウェザーあなたのことは、よーく知っているのよ

ミス・コーデリアは、テーブルの上の谷沢チーフの端末機を取り上げる

スイッチを操作するとこのフロアの壁に、プロジェクターによる巨大な映像が浮かび上がる

あたしの持って来たメモリーと繋ぐわはい

壁一面に浮かび上がる一枚の写真

これって、マルちゃん

寧さんが呟いた

それは1人の少女の、写真

身長を測るラインの引かれたボードの前に立つ12歳ぐらいの少女

真正面からの写真と、真横からの写真

これって警察で撮られた写真じゃ

マルゴ・スタークウェザーインディアン居留地で生まれたが、生来の金髪碧眼で他のインディアンたちからは不当な差別を受けながら成長する12歳で、複数の男たちに輪姦され男たちの1人が持っていた銃で、自分を犯した相手全てを射殺する

絶望に満ちた少女の暗い顔

どう見ても正当防衛なのにも関わらず地元の警察は、インディアン居留地を馬鹿にしているから被害者であるマルゴ・スタークウェザーを第一級殺人罪容疑で逮捕10日後にキリスト教系の団体が保護するまで、殺人犯として扱われていた

マルゴさんはジッと耐えている

自らの過去を突き付けられても

そしてこれが、マルゴ・スタークウェザーの殺した男たち

壁一面に射殺された男の顔が映る

これも、警察の検視写真か

ジェームス・スプーキー・ライドン

また、別の男の死体写真

ロドリゴ・アル・パチーノ・メンデス

また

サミェエル・ビッグダディ・ペガマガボゥ

エミリオ・エル・サント・スタークウェザー

スタークウェザーって

壁に映った写真を見てマルゴさんは震える

エミリオ・スタークウェザーは、インディアンである自分の娘が金髪碧眼で生まれたことに、どうしても納得できなかったのよね実際、コミュニティの人間たちは、エミリオを白人に妻を寝取られた男だとして、馬鹿にし続けていただから、彼は自分の男としての威厳を取り戻すために、仲間と共謀してマルゴ・スタークウェザーをレイプした

マルゴさんはお父さんにレイプされた

警察の調書によると周りの男たちに命じられて、あなたのパパが最初にあなたにのしかかったみたいじゃないあなたの証言なんだろうけれど

マルゴさんは、ガクッと地面に崩れる

プルプルと身体を震わせて

もう、止めろっ止めてくれよっ

力一杯、叫んだ

こんなのマルゴさんが、可哀想だ

ミス・コーデリアは、ニタァと笑う

悪魔の様に

事実は事実よマルゴ・スタークウェザーは、12歳で父親たちに犯され彼女は銃で復讐を遂げた自分の父親を撃ち殺したのよ父親殺し

うわわわわわわわぁぁッッ

マルゴさんが頭を抱えて絶叫する

どうしちゃったの

雪乃が怯えて尋ねる

マルちゃんは、いつもは屈強な精神力で自分の心を制御しているけれど

ううん普段、力尽くで押さえつけている分だけ、心がパンクしちゃうとダメなんだよコントロールが利かなくなるんだよっ

オレも一度だけ見たことがある

マルゴさんの心が破裂して苦しんでいる姿を

ほーら、見なさいマルゴ・スタークウェザーあなたの殺したパパの顔をふはははははっ