恭子さんは麗華の身体を撫でながら、そう言った
そんな撫で回さないで下さい
困惑している、麗華
まあまあ、減るもんじゃなしいいじゃないっ、いいじゃないっ
恭子さんは、さわさわっと麗華の肉付きを堪能している
こっそり忍び込んだって
ミス・コーデリアは、サッと白い女のヴァイオラを見る
彼女はそんなはずはないと言わんばかりに、首を横に振る
不可能よあたしたちは、ミスター・ヤザワに気付かれないように、ホテルの周囲に複数の監視員を置いてきたわ入り口は、全て見晴らせているの誰かがホテル内に侵入して来るようなら、即、連絡が来ることになっているしもし、あなたが監視員を倒しても判る様に、監視員全員に3分ごとにアラームの解除スイッチを押さなければならない警報装置を持たせてあったのに
そうか、そういう機械を持たせておけば不意に、恭子さんの攻撃を受けて失神してしまっても
3分後にアラーム解除スイッチが押されないことで、ミス・コーデリアたちに警報が発せられる
そういう機械をあらかじめ用意していたのはミス・コーデリアが、恭子さんの襲来をあらかじめ想定していたからか
ああ、そう言えば随分、ヤブ蚊が多かったね別に誰も、ブッ倒たりはしていないよあんたの手下は、みんな元気だろうと思うよそういうのは、体力の無駄遣いだからね
ミス・コーデリアは、ハッとして
まだテーブルに突っ伏して倒れたままの、谷沢チーフを見る
もしかしてあなた、ミスター・ヤザワとグルなの2人で、あたしを陥れようとしているの
恭子さんは、麗華のお尻をプニプニと揉みながらガハハハと笑う
冗談そりゃ、谷沢のオッチャンとは旧知の仲だけどさ毎年、クリスマスカードくらいは出すしねでも、こうやって会うのは一年ぶりくらいかな全然連絡を取り合っていないよ
では、どうやって
ミス・コーデリアは、キッと恭子さんを見る
簡単だよあんたたちが見張っていない方から来たんだっ
恭子さんは、ケロッとした顔で答える
海側からホテルの敷地に侵入してホテルの外壁を、素登りで屋上まで登って、屋上から通気ダクトを伝わってここまで来たそんだけのことだよっ
この高層ホテルを素手で屋上まで、壁面を登って来たぁぁ
そんなことをしていたら体力が保たないって、マルゴさんは言っていたけれど
いつも言っているでしょう他人がまさかそんなことはしないだろうって考えることを、敢えてやるんだよっ
この人何ていう体力だ
間違いなく、化け物だ
馬鹿な例え、屋上まで上れたとしても、このホテルのダクトに人間が通り抜けられるスペースなんてあるはずが
驚愕する、ミス・コーデリア
あたしが何のために、ヨガの秘法をマスターしたと思っているのっ
恭子さんは、ぐふふと笑う
まそれだけじゃないけれどね種明かしをすると、このホテルの設計には、あたしも関わっているからね屋上からダクトを伝わって各階に通じるルートを、1本だけ作ってあるんだよっもっともあたしじゃないと通れない箇所がいっぱいあるけれどねっ
立体迷路になっている通気ダクト完璧に把握している
いや、この人ならそれぐらいのことはできるだろう
ただ、予想外なことがあって中華レストランの上のダクトの中が油でベットベトだったんだよねそれで、着替えてシャワー浴びて来たから、遅くなっちゃったああ、ダクトのルートの途中に、あたし専用の控え室もあるのよ
そこで赤いタキシードに着替えてきたのか
これで薔薇の花束も持てば完璧だったのにね次の時には、用意して置くわっ
発想、実行能力、身体、体力、服装のセンスまで全てが規格外だ
何て、心も身体もでかい女なんだ
そうとしか言えない
とっころでさあ、コーデリア
恭子さんは、ぬふふふと微笑んで白い女のヴァイオラの方へ近寄って行く
この子たちはあなたの、今の子猫ちゃんたち
そうよあたしのLOVERSよ
ふーん、相変わらず良い趣味しているわね
そう言うと、恭子さんは白い女のヴァイオラまで、ガシッと抱き締める
そのスピードと威圧感に女のヴァイオラは、動けなかった
ビクッと固まったまま恭子さんに撫で回されている
どー、どー、どーそんなに緊張しなくていいからあら、こっちも鍛え上げられた良い筋肉ねうーんっ可愛いぞおっ
続いて、白いロザリンドも抱き締めに行く
こっちもなかなか良いわぁこれも良いなぁ可愛い可愛いぞおっ、お前コーデリア、あんたやっぱり見る眼があるわとっても良い子猫ちゃんたちじゃない
ミス・コーデリアは、ブスッとした表情で
褒めていただいてありがとうでもキョーコのLOVERSだって、なかなかの逸材じゃない
恭子さんは、ロザリンドを撫で回しながらへという顔をする
しらばくれても無駄よクロモリ・ミナホとマルゴ・スタークウェザー、それからナジマ・ヤスコのことよ
ミス・コーデリアはミナホ姉さんたちを恭子さんのレズ相手だと思っている
馬鹿なこと言わないでよあの子たちはさ
マルゴさんが開け放しにしていたままのドアから
疾風が飛び出して来る
恭子さんを目掛けて、斬り付ける
イーディあなた、今までどこに
驚くミス・コーデリア
うはははつこりゃまた元気の良い子が出てきたわねっ
恭子さんは、無言で打ち込まれるシスター・イーディのナイフを華麗なフットワークで躱す
シスター・イーディ、どうして
シスター・イーディは、オレたちと恭子さんの関係を知らない
白いヴァイオラたちをハグする姿を見て、敵だと認識したのか
ハグなら、美智たちにもしていたしな
血が燃えちゃったんだね
寧さんが、呟いた
恭子さんみたいな、もの凄く強そうな人が現れたからイーディの中の闘争心に火が付いちゃったんだと思う
そうだった、この子は
美智の心月を見てそれだけでミス・コーデリアたちを見限って、美智の友達になりに来た子だ
通常の理屈は通じない子だ
ミス・コーデリアやミッちゃんでは闘いたいとまでは感じなかったんだろうけれど恭子さんのオーラは底なしだから、闘わないといけないっていうスイッチが入っちゃったんだと思うよ
結局、シスター・イーディは独自の判断基準で生きている子だから
闘うこと、強くなることにしか興味の無い子だから
オレたちの切り札には、最初から成り得ない子だったんだ
ふっふーんっこれは、暗殺術の系統の技だねっなかなか良く鍛錬しているみたいだけれどまだまだだねっ
恭子さんは笑いながら、シスター・イーディの相手をしている
シスター・イーディの連続攻撃の息が切れてきた瞬間に、サスッと足払いをする