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寧は自分はどうしようも無く無力で、一人では何もできない子だと思っているから自分のことを

ミナホ姉さんは、悲しそうに言った

うん結局は、自分の殻に閉じ籠もったままなんだよね

恭子さんも、困ったなという顔をする

渚も黙り込んでいた

メグとマナは、真緒ちゃんと遊んであげながらオレたちの話を邪魔せずに聞いている

あのオレに考えがありますちょっと聞いて貰えますか

オレの考えを実現するためには

ミナホ姉さんと恭子さんの協力が要る

何だい話してごらん

オレは静かに話し始める

寧さんは、このスイートの中に幾つかあるベッドルームの一つに居た

これは、マルゴさんの声だ

ずっと、寧さんに付き添っているんだろう

オレです

ドアが開く

マルゴさんが、心配そうな顔でオレを見下ろす

オレは平気です

まあ入って

部屋の中に入る

ベッドの中に寧さんが居た

寧さんはオレを見るなり

あの大丈夫ですか

寧さんじゃない

これは寧子さん

あたしのせいでごめんなさい

ほろっと、涙を零す

いや、悪いのは寧じゃないあたしだよあたしが不注意だったんだ

君が銃を持ったらどんなことになるのか想像はしていたんだなのにあの状況の中で、つい関さんが君に銃を預けるのを見過ごしてしまった

そう言えば前にも、オレに銃を持つなつて言っていたよな

オレが銃を持てば、ためらわなく撃つっていうことにマルゴさんは前から気付いていたんだ

ええっとあの

オレは穏やかに笑う

何か問題なんですか

だって、君に人を殺すという十字架を背負わせてしまった

はい背負いましたこれで、やっとみんなと同じになりました

二人が、ハッとしてオレを見る

娼婦だった過去のある、ミナホ姉さんや克子姉や渚自分を襲った相手を殺したマルゴさん弟さんを助けられなかった寧さんやっと、オレ、同じところに立つことができました

オレはもう乗り越えてきている

そして体験してしまったことは、もう変えられませんこのまま前に進むだけです顔を上げて前を向いて

寧さんに届け

マルゴさん今日から、オレに格闘技を教えて下さい強くなるためじゃないですもしまた、オレが暴力を振るわないといけないような機会が起きた時オレは、家族を護るためなら、何でもしますその覚悟は変わりませんオレの振るった暴力で、相手に過剰な怪我をさせるわけにはいかないから、歯止めができるようになっておきたいんです

マルゴさんが、オレに持たせてくれたブン殴り棒は相手を殴っても、殺すほどの致命傷にはならない武器なんでしょそういう程度の破壊力しか無い武器を、マルゴさんは、わざわざオレに持たせてくれていたんですよね

ブン殴り棒はゴルフクラブを短く詰めて、切り落としたものだ

柄が長いままなら、遠心力が加わって殴った相手の頭蓋骨を砕くこともできるかもしれないけれど

あの短さで振り回しても、そこまでの破壊力は出ない

人を傷付けても殺すまでには至らないオレが暴走して、間違って相手に深刻な怪我をさせないようにああいう武器を選んでくれたんですよねマルゴさんは、オレの心の問題をずっと前から心配してくれていたんですねありがとうございます

今のオレは本当に、色んな事が判ってきている

マルゴさんや、ミナホ姉さんたちがオレにしてくれた気遣いの数々が

その考えを徹底的に、身体に仕込みませたいんですいや、できれば相手を傷付けなくても制止しさせられる技術を身に付けるのがベストなんでしょうね教えて下さいお願いします

前に進む

立ち止まったままでは、いられないから

オレには、護るべき家族がいる

進むしかないのなら、積極的に貪欲になるしかない

うん、判ったあたしも、あたし自身を鍛え直すよ徹底して、殺さないで済ませる技術を磨く

ええ、オレたちは犯罪組織ですけれど殺し屋じゃ無いんですから

家族を護ることができればそれでいい

いいんですか本当に

寧子さんが、気弱な声でそう言った

今更、何を言うんだよ寧さん

オレは、微笑む

寧子さんの中から寧さんを、引きずり出してやる

オレたち、一生一緒に居るんだよオレが寧さんを護るから

寧子さんがオレを、見ている

ところでさアメリカって、どんな所です

オレは、平然と話し始める

今すぐは無理みたいですけれど夏休みになったら、一緒に行きますからね寧さん

寧さんは、驚く

あ行きは一緒じゃないのかでも、向こうに着いて帰りは、一緒ですよ

何の話なんですか

オレはニコッと寧さんに微笑む

オレ恭子さんに頼んで、日本から密出国しますどうやるんだか、よく判らないんだけれど漁船で海に出て、海上で貨物船に乗るのかなそれで、どっかの島からボロッチィ飛行機で別の島まで行ってそこから、また船とかとにかく、ルートは恭子さんが組んでくれるそうです

どうして君が、隠れて出国いるんだい普通に、パスポートを持って空港から飛行機に乗ればいいじゃないか

マルゴさんも、意味が判らないという顔をしている

パスポートって言えば、寧さんはいつものカナダのパスポートで出国ですよねそれで、とにかくアメリカまで行って貰いますあ、マルゴさんも付いていってあげて下さいで、マイアミの日本領事館に恭子さんの親しい人がいるらしいんで、マイアミで待ち合わせです恭子さんとミナホ姉さんにも来て貰います

マイアミ

寧さんは、まだ判っていない

そこで奈島寧子のパスポートを再発行して貰うんですアメリカで行方不明になっていた少女が帰って来るんですもう、あなたのことを狙っている恐ろしい犯罪者はいないんですよ、寧さんマイアミでカナダの偽造パスポートは、燃やしてしまいましょう奈島寧子として帰国するんです

寧さんの眼に生気が蘇ってくる

アメリカから戻って来れば元の戸籍が使えます高校にだって、偽造書類じゃなくってちゃんと通えます卒業だってできます良いことずくめじゃないですか

寧さんは、正式な手続きを踏んで帰国するべきだ

そして、失われた人生を取り戻す

うん、それは賛成だねそうした方が良いよ、寧

マルゴさんも、オレの話に喜んでくれる

でも寧のことは判るけれど、何で君が密出国しなくちゃいけないんだい

それを聞かれるのを待っていた

オレのパスポートも、マイアミの日本領事館で作って貰うからです

寧さんオレは、絶対に約束を果たしますからね

約束

そうですオレ寧さんの本当の弟になるって約束したじゃないですか

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