より前に
自分から、積極的に
オレは、マイアミの日本領事館で奈島恵人《ナジマ・ケイト》になりますアメリカで行方不明になったままの姉弟は一緒に帰国するべきでしょ
ケイさんの戸籍を引き継ぐ
それが、オレの選んだ道だった
ケイちゃんに、なる
驚いている、寧さん
もちろん、亡くなったケイさんのことを抹消してしまうということではありませんケイさんは、ずっと寧さんの心の中に生きていればいい
そうだ、ケイさんの身代わりじゃない
オレは、オレのまま寧さんの弟になりたいんだ
帰国したら、すぐにミナホ姉さんが養子縁組の手続きをしてくれるそうですだから、オレは、黒森恵人になります亡くなったケイさんのためには奈島恵人の名前のお墓を建てようって、ミナホ姉さんが言ってくれています
寧さんは、ジッとオレを見ている
だから、オレはただケイさんの戸籍と名前を引き継ぐだけですいや、オレみたいな男が引き継ぐのは亡くなったケイさんにも、本当に申し訳ないけれどでも、オレ、決めたんですもう、絶対に寧さんから離れません本気で寧さんと一生一緒にいるためには、もうこれしかないって
戸籍上の弟になってしまえば絶対に離れられない
死んでも離れない
マルゴさんが、オレの眼を見て言った
でもいいのあなたの人生はそれでいいの
寧子さんが、オレに尋ねる
オレの今までの人生なんて、何でもないですから
でも、あなたはあたしのために、自分の過去を捨ててしまうつもりなの
過去なんてどうでもいいんです寧さん、あなたと一緒に生きていく未来の方が、よっぽど大事です
寧子さんの中に、寧さんが蘇る
オレは、今までずっと寧子さんではなく、寧さんとだけ関係してきたから
これからも、オレが寧さんと関わっていくのなら
寧子さんは、自分の中の寧さんの要素《ファクター》を目覚めさせるしかない
そうすることで
寧子さんと寧さんは、少しずつ融合していく
時間を掛けて、ゆっくり
それが、オレが寧さんの弟にならなくてはいけない本当の理由だ
寧子さんのままでは、脆すぎる
寧さんという人格は本人は演技だと、思い込んでいる
何とか、二つの人格を融合させて
どこででも生きていける、強い寧さんを産み出すしかない
今からは、恵人ですあ、でもケイちゃんは、亡くなったケイさんの呼び名ですもんね何か、新しい呼び名を考えて下さい
ああ、もうメンドくさいケイでいいです呼び捨てで
オレは、そう提案する
オレは、寧さんの弟です弟なんだから、寧さんはオレにどれだけ甘えてもいいんです何してもいいんです全部許されますし、許します
後、何を言えばいいんだ
とにかくオレは、姉ちゃんが大好きなんだよっ
寧さんの眼から、ぽろぽろと涙が零れる
まるで真珠の粒のように
好きあたしも好き
マルゴさんが、オレの背中をトンと押す
オレは寧さんの前に行く
ヒシッとオレたちは抱き締め合った
ずっとずっと出遭った時から、大好きだよ姉ちゃん
うんありがとうありがとうケイ
もう離さないからね
あたしだってあたしだって、離れないよ
オレたちは恋人にはなれない
寧さんに必要なのは家族で弟だから
だから、弟として、オレは姉ちゃんを愛する
ごめんね、あたし多分、本当にもう、ケイから離れられなくなるよ
いいんだよ、それで
オレが、それを望んだんだから
ずっと側に居るケイの子供を産んで、ケイと育てて一緒に年を取るそれでもいい
いいに決まっているじゃないか
ケイのお嫁さんに悪いよ
オレは、笑って寧さんを見る
オレの女にそんなことを気にする子はいないよみんな、喜んで受け入れてくれる
いいんだよね、あたし
オレが一緒だから自信を持ってよみんなのお姉さんになってよ姉ちゃん
寧さんは、オレに身を預けて
できるかなあたしに
できるってオレのお姉ちゃんだもの
うんあたしの心も身体もみんなケイに委ねるケイトなら何も怖くない
寧さんは、もう一度、ギュッとオレを抱き締めた
ねケイセックスしようか
寧さん編、続きます
このまま、すぐに初体験にはなりません
場所替えします
342.朝食の席で
お姉ちゃんとセックスしよう
双子の弟のケイさんと、シザーリオ・ヴァイオラに拉致監禁され
ホモで美少年好きのヴァイオラに、ケイさんが犯され続けることで生存を許されていた
寧さんだって、もの凄い美少女なのに人間としての価値を、ヴァイオラに徹底的に無視され
ヴァイオラが、ケイさんを責め苦しめるための道具として使われた
そのことが寧さんの心に、底知れないトラウマとなっている
寧さんが、ケイさんに自分の処女を捧げようとしたのは
監禁されていた寧さんには、他に差し出すものが無かったからだ
しかし、ケイさんは寧さんを身体を抱くことは無く
ヴァイオラの妹、ロザリンドと相打ちになって死んだ
寧さんの無力感はその時のままになっている
ケイとセックスしないとあたしの中の時間は、動き出さない気がするの
寧さんは、悲しそうに笑った
ケイは、あたしとするの嫌
そんなのもちろん嫌じゃないけど
けど
寧さんが、真剣な眼でオレを見る
ここじゃあ、嫌かも
そして、寧さんはぷっと噴き出す
何よそれケイ女の子みたいなこと言って
寧さんは、大きく笑う
でも、そうだね急ぐことはないもんねお屋敷に戻ってから、ゆっくりしようか
あの、姉ちゃん
オレ姉ちゃんを連れて行きたいところがあって
え、どこ
ケイは、そこであたしと初エッチしたいんだね
いいよあたしはどこでもケイのしたいところなら
でどこなのそこは
オレは小さな声で答えた
オレの家
オレ吉田の家へ戻るのは、これが最後にするからもう、二度とあの家には帰らないからだから、最後に姉ちゃんにオレの家を見せたい
オレの育った家
オレの寝床あのボロいソファ
ケイ
寧さんが、オレを見つていめる
オレ今日限りで過去を捨てるからこれからは、姉ちゃんとみんなとの未来のことだけを考えて生きていくから
だから、寧さんだけには見て欲しい
オレの過去オレが捨てて行く世界を
判ったケイ
寧さんの手がオレの顔を撫でた
お姉ちゃんが、一緒に行ってあげる
それまでジッとオレたちを観察していたマルゴさんが口を開く
そうと決まったら寧は、顔を洗ってきて軽くシャワーを浴びた方がいいかもね克子さんが朝ご飯の準備をしているし、みんな待っているから
ニコッと微笑むマルゴさん