あのオッサン、あたしたちの首に鈴を付けておきたいんだろ
ていうか恭子さんだけです谷沢さんが、野放しにすることに脅威を感じているのは
まあ、何でもいいさあたしは首輪を付けられるのは大嫌いだからね谷沢のオッサンには、そう言っておいて
恭子さんは、発信器の山を工藤父に手渡す
あら、もうこんな時間完全に遅刻だわ、あたし
渚が、時計を見てそう言う
もう10時30分近い
あたし、先に行きますお店を開けないといけませんから
待って、渚
メグ、今日は部活か
本当はそうだけれど今日はお休みしますって、朝、ホテルから竹柴キャプテンにお電話したの
昨夜の大騒ぎで、みんな全然休んでいないでしょお屋敷の中のこと、克子お姉さんだけにお任せするのは悪いし
メグは、すっかり家族の委員長になっている
竹柴キャプテンも白坂の本家があんなことになって、テレビで凄いことになっているから今日は部活に出ないでいいって言ってくれたわ
メグが白坂家の遠縁だってことは、みんなに知られているもんな
白坂家の当主押し込めの大クーデターは、昨日の白坂創介のセックス・スキャンダルよりも大々的に報道されている
白坂創介の方は、ただの興味本位での取り上げ方しかされなかったが
当主の方は、新聞社とテレビ局を有するマスコミ・ネットワークのボスの失脚だ
人気球団のオーナーとしても知られていたし
社会に及ぼす影響は、段違いなんだろう
判ったじゃあ、メグはお屋敷の方を頼むそしたら、マナお前、渚のお店の手伝いに行け
そうだこれからは家族なんだから手伝うのは当たり前だろ
マナは、納得してくれる
それから、麗華もだ
わたくしがお花屋さんのお手伝いですか
昨日の今日だから一応、渚のお店にも警護要員を置いておいた方がいい麗華は、お店の手伝いをしながら、渚たちを護ってくれ
いやオレの本心は
麗華は、少し剣以外のことに触れた方が良い
もちろん、お店に来たお客さんたちに変に思われないように、店の手伝いもしっかりやってくれ
渚いいだろ
手伝いというよりマナと麗華を、渚に預けるようなものだけれど
渚なら、二人を指導してくれるだろう
ええ、助かるわ
渚は、にっこりと微笑む
じゃあ、車に乗って真緒もいらっしゃいお店が終わったら、夜にでもまたお屋敷へ行くわ
渚、真緒ちゃん、マナ、麗華が赤い車に乗り込む
wooo、MAO
あんたは、こっち
真緒ちゃんが行ってしまうことに、イーディは納得いかないようだが
恭子さんが、力で抑え付ける
あたしたちは、一度お屋敷に戻りましょうもう白坂家やヴァイオラに雇われていた監視者はいなくなっていると思うけれどちゃんと確認しないと、怖いから
お屋敷の安全が確認された後で、あたしは恭子さんとターゲットの回収に行きます
ターゲットとは白坂創介のことだ
ブラックタイガーの雪乃が、ハッとしてミナホ姉さんを見る
ミナホあたしたちは別行動でいいかな
あたしと寧と彼の三人なんだけれど
そうねそっちの件は、あなたたちに任せるわ
そう言ってくれた
じゃあ、先に行くわまた後でね、あなた
お兄ちゃん頑張ってくるねっ
渚の車が走り去る
この子もあたしたちの車かい
ええ常に監視していないと、何をするか判らないですから
イーディよりは安全なんじゃないのまあ、見た目が面白いからいいかほら、乗りな
黒虎マスクの雪乃は、ミナホ姉さんの黒い車の後部座席に乗せられる
隣に、シスター・イーディ
それでも、キャッキャと悦んでいる
これから行く場所のことについて、ワクワクが止まらないのだろう
克子姉とメグは、白いバンに乗り込む
工藤さん、今回は色々とありがとうございました
ミナホ姉さんが、車に乗り込む前に礼を言う
気にしないで下さいオレっちは、仕事でやってるだけですから
工藤父は、笑ってそう答える
今回は、まあ味方側だったけれどそのうち1回、敵対してみようか
恭子さんが、そんなことを言う
勘弁して下さい姐さんの相手をするのは、身体が幾つあっても足りねぇッスよ
百戦錬磨の恭子さんには工藤父も、軽口は叩かない
それにオレは美智の居るところとは、ケンカはしませんよ
工藤父は真顔になって、ミナホ姉さんと恭子さんを見る
美智のことよろしくお願いします
スッと、頭を下げる
娘さんは、あたしの弟がいただきました幸せになれるようあたしたち年長者がしっかり監視・指導して参りますどうか、ご心配なさらないで下さい
ミナホ姉さんも、工藤父に頭を下げる
オレ、しっかりやりますから
オレも深く頭を下げた
頼みます本当に
工藤父の美智への愛情が心に染みる
ほんじゃあ、またな頑張れよ、少年
工藤父は、オレにそう言ってくれた
はいオレ、頑張ります
よろしくな
フッと笑って、工藤父はトラックに乗り込む
トニーさんに指示して、そのまま発進した
じゃああなたたちは、あなたたちでしっかりやりなさい
ミナホ姉さんは、そう言ってベンツに乗り込む
マルゴ、こっちのことは気にしなくて良いから寧ちゃんの事、頼んだよ
恭子さんが助手席から、そう言った
雪乃はオレと眼が合った瞬間、ツンと顔を背ける
黒虎のマスクのまま
そんな雪乃を、シスター・イーディがケラケラ笑っている
エンジンがトゥルルルと始動し
黒いベンツが走り出す
あたしたちも先に行くわ早く、帰ってらっしゃいね
ヨシくん、待ってるからねっ
ミナホ姉さんたちの車を追って克子姉とメグの白いバンも、走り出す
駐車場に残ったのは
オレとマルゴさんと寧さんの3人
そして、マルゴさんの青いマセラッティ
さあ、あたしたちも行こうか
オレたちはこれからオレの家に行く
口には出さないけれどそのことは3人とも判っていた
行こう、ケイ
そうだねお姉ちゃん
はい、これ寧も
マルゴさんは、車のダッシュボードを開けて
中から電話機を二つ取り出した
プリペイドカード式の携帯電話だよとりあえず、これを使っていて番号は、後ろにシールで貼ってあるから何かにメモして、そのシールは剥がして捨ててしまって
うん確かにシールにナンバーが書いてある
昨日まで使っていた携帯は、全機破棄することにしたから裏社会に、番号とかが漏れている可能性があるからね今渡した電話機は、あくまでも新しい携帯を手に入れるまでの繋ぎとして使っていて明日までには、新しい電話を用意するから
それで前の電話は回収して来なかったんだ