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やっぱりガクラン8年組とかと闘うんでしょうか

おがみマツゴローとノン・ストップ恭平は、どっちが強いんでしょうか

ミスター味っこと中華一番の料理対決とかあるんでしょうか

バッド・エンドは、マーズが反陽子爆弾を破裂させて全滅エンドでしょうか

ううむ

212.オハイオ州6位の男

そう言えば今、思い出したんですけれど

ノーマさんが、ハッとする

確か、ロレンザッチョ・バンディーニのファイルに、1990年度全米ライフル選手権オハイオ州大会6位という記述があったような

オハイオ州大会の6位

それって、どの位の腕前なんだ

それLAPDのファイルか

工藤父が、ノーマさんに尋ねる

いいえ、ロサンゼルス市警じゃありませんFBIの方の調査資料です

工藤父は、チッと舌打ちして

何で、そんな大事なことをチェックしとかなかったんだ

だって1990年のことですしオハイオ州で6位ですよ

工藤父が、鉄パイプを地面に叩き付ける

お前、オハイオ州ナメてんのかっ

いえオハイオ州はナメてませんけど20年以上前のことですし

20年経ったら、もっと上手くなってるかもしんねぇだろ今じゃ、オハイオ州で3位の腕前かもしれねえ

オハイオ州は、そんなに関係ない気がするけれど

ちょっとしたことでも、リストアップして報告しろってオレはお前に言ったよななあ、トニーくん、オレはノーマくんにそう、お願いしたよねぇ

ヒートアップする工藤父にネコ先輩が

まあまあ、工藤ちゃぁんいいじゃんか今回は、問題無く敵を確保できたんだし

うるせぇ、ロリババァ

工藤父の言葉にネコさんは、キレる

ロリババァ言うなぁっ

だったら黙ってろ今は、とっても重要な話をしているんだッ

工藤父がノーマさんをギッと見る

ノーマくんは香月セキュリティ・サービスの正社員で、オレんとこの警護課に出向しているいずれは、オレの下からいなくなることになる

ノーマさんは、真面目な顔で工藤父の言葉を聞いている

ノーマくんが自分の責任で、仕事を担当する役職についた後ならどうでも、自分の好きにやってくれて構わねぇだが今は、オレの下に居るんだオレのやり方に従って貰う

工藤父の言葉は、厳しかった

オレのやり方は下調べに時間を掛けすぎるとか、ありとあらゆる事態を想定し過ぎて無駄が多いとか言われている別に、今に始まったことじゃねぇオレはノーマくんが、幼稚園に通っている頃から、この稼業をやっているんだからな

シンとした空気に辺りは静かになる

別に、同業者にバカにされても構わないクライアントから、無駄を省けと言われても絶対に止める気は無いオレの取り分がどれだけ減っても調査には時間と金を掛けるそれが、オレの方針だどんな小さな見落としもしないオレを笑ったやつで下らないミスで命を落とした連中を何人も知っているからな

いいや判ってねぇたった一つの見落としが、決定的なミスを産むことだってあるオレらの仕事では、ミスはすぐに誰かの死に直結するんだオレやノーマくんの命じゃねぇ大切な仲間の命だ他人の命を預かるってことが、どんなことなのかもう一度、よく考えてみるんだな

ノーマさんは

半泣きで、頭を下げる

オレに頭を下げてどうすんだよっ別働隊の警戒をしていたネコたちに謝れっ

ノーマさんが、ネコさんに頭を下げる

ネコ先輩済みませんでしたいいかげんな調査報告を上げて、本当に申し訳ありませんっ

うんまあ、これからは気を付けて

ネコさんは、優しくそう答えた

他の警戒中のやつらにも、謝るんだ

ノーマさんが、無線機に向かおうとすると

そうじゃねぇちゃんと、一人一人のところを廻って謝って来い

缶コーヒーぐらい、自腹で買って手渡すんだぞ判ってるな

はいっ行ってきますっ

ノーマさんは、トコトコと駆け出して行く

学校の周囲で警戒活動している人たちに直接、謝罪しに行くのか

スパルタ教育だねぇ

ネコさんが、ハァと溜息を吐いてそう言った

ノーマとトニーは、情報解析のスペシャリストに育成するように香月のジィさんに頼まれている

それで二人は、戦闘はしないんだ

今が一番悪い時期だ仕事と現場に慣れてきて、勘が働く様になってきているついつい、調査の基本を無視するこれぐらいは無視しても平気だろうと思い込む落とし穴にハマる時期だ

確かにね

ネコさんは、小さくなっていくノーマさんの背中を見て、そう呟いた

オレもネコも仲間が何人も死んでから、色んなコトに気付いたろ生き残るために必要なことをオレは、トニーにもノーマにも、誰かが死ぬ前に気付いて欲しいんだよできれば自分からね

相変わらず、あんたは面倒見がいいねぇ

悪いかい

いいや、悪くないさあんたのそういう所は、気に入っているよ

ネコさんは、ニッと笑った

飯食ってけよ差し入れで素麺を貰ったんだ

あんたたちの分しか無いんだろ

ノーマの分を食っちまってくれあいつが帰って来た時には、素麺はなくなっている方がいい

それも教育かい

ネコさんが、自分の軽自動車を指差す

あの中のロレンザッチョ・バンディーニはどうする

ほっとく

マジで

気絶させて、拘束してあるんだろ

ああ2時間は目覚めないよ

なら、そのままだシザーリオ・ヴァイオラが、捕まったロレンザッチョ・バンディーニの奪回に動くかどうか知りたい

ネコさんは、笑った

トニー、無線で連絡第一級警戒態勢は、そのまま維持だ外の連中には、それだけ伝えれば判る

トニーさんが、運転席の無線に向かう

工藤父が、車の中のオレを見て

少年少し、話をしよう

ミッチィくんも車に乗ってくれ

ネコさんが、工藤父に囁く

黒い森のルーキーさんだ

マジチンポ奴隷にもカード役にも見えないけれど

初めまして吉田ですオレはただの高校生です

ホント、オレは役立たずだ

自分でも、そう思う

ああ、こんちわあたしのことはネコって呼んで

声は優しいがネコさんの眼は、オレを警戒している

まあ犯罪組織としても、売春がメインの黒い森に、オレが在籍しているのは場違いなんだろう

そんなオレの横にミッチィが、寄って来る

怯まないで平然としていなさい、吉田

吉田は今、黒い森を代表してここに居るんですから

オレはダメだな

そういう顔をするなと言っているんです

何だいミッチィちゃんに叱られている男の子なんて初めて見たよ

ネコさんが笑った

というかミッチィくんが、こんなに親しそうに男と喋っているなんてパパは、ちょっとショックだなぁ

そんな父の言葉に

し、親しくなんかありませんわっ