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とりあえずは形式上は、あたしたちは香月様の傘下に入ったということになったわだから、今後は黒い森の持っている記録類は、全て香月様が管理するということで政財界の人たちには、そう伝えることになったから

香月家の威光で、オレたちを護ってくれることになったのか

それで香月セキュリティ・サービスの警護が付くことになったの

そうよちゃんと香月家のガードが効いていることを示さないと、抜け駆けする人が現れるでしょ

黒い森が、スキャンダルの火種を持っていることが広く知られてしまったんだ

ジッちゃんを出し抜いて、オレたちに直接接触してこようする輩も出る可能性がある

今後はおかしな連中があたしたちに接触する前に、香月セキュリティ・サービスの方で追い払ってくれるから香月様がご引退なされた後も、その体勢は変わらないわそのために、香月様はあの場に司馬様を呼ばれたんですもの

ジッちゃんは、香月グループの次のトップになる司馬氏に、オレたちの保護を引き継がせる

司馬様は、頭の切れる人よこのスキャンダルの火種は、活用しないで秘匿しておいた方が得だということは判っていらっしゃるわ色んな組織の人たちに、恩を売ることができるし脅しにもなるんだから

本当に、大丈夫

平気よ香月様は、あたしたちが独立した組織だということを司馬さんにお話になっていないでしょ司馬様は、あたしたちが香月様の支配下にあると思っていらっしゃるんだから香月グループが完全にジョーカーを掌握しているのなら、無茶な勝負に出る必要は無いと思っていらっしゃるはずよ持っていることで、有効に機能するカードなんだから

むしろ一度、使ってしまったら、それきりで取り返しのつかないことになるカードよ現在の日本の政財界を大混乱に陥れたところで香月グループも司馬さんも、良いことは何もないでしょ

だから、窮屈だけれど香月セキュリティ・サービスの人たちに追い掛けられる生活をするしか無いわまあ、お屋敷と学校の中には入って来ないからそれに、香月セキュリティ・サービスの警護の人たちが付いていてくれればもう一つの組織の人たちを牽制してくれるしね

もう一つの組織

日本の公安警察よ

ホテルで、恭子さんが自分の素性をバラしてしまったでしょ今夜には、香月セキュリティ・サービスの警護に加えて、公安警察の人たちもあたしたちを見張りに来るわよ

恭子さんは、有名な国際犯罪組織のメンバーなんだっけ

多分最終的には、うちの屋敷の前に交番が立つわよそれで、二十四時間、警官があたしたちを見張ることになるでしょうねこの辺の治安は、良くなるでしょうけれど

もちろん、香月様から日本政府に対して通達が行っているわだから、あたしたちは特別に秘匿・保護すべき集団として承認されることになる公安警察が、やって来るのもあくまでも名目は警護よでも、現場の職員さんたちは、内心ではあたしたちや恭子さんを捕まえたいと思っているでしょうから

ミナホ姉さんは、苦笑する

ホント警察の人たちだけは、完全には抑えきれないから公安警察の監視に対して、常に圧力を掛け続けるためにも、香月セキュリティ・サービスの警護がお屋敷の前に常駐することは必要なのよ

公安警察と香月セキュリティ・サービスに、常に睨み合いをさせ続けることで

双方の力を削ぐ

はは恭子さんが、警察官の前で自分の素性をバラしたことで大変なことになっちったね

いいえあれは、必要なことだったのよ

恭子さんが、警察官の前で国際犯罪組織マランドロの一員であることを明かし警官が、それを認めたこれで、あたしたちの背後には、マランドロが付いているということが広まるわあたしたちにチョッカイを掛けてくる人間はいなくなるわねどっかの企業家や政治家が、あたしたちに手を出そうとしてもそれなりの規模の裏組織は、絶対に協力しないでしょうからマランドロなりキョーコ・メッサーという名前に近付く危険性は、みんな知っているから恭子さんは、わざとあの場で名乗ってくれたのよあたしたち家族を護るためにね

恭子さんは肉体派だし、度胸も素晴らしいけれどあの人の一番の凄さは、頭の切れよふざけているフリをして、ピンポイントで状況を有利に導いていくから

そう言えば、恭子さんは

確か、ミナホ姉さんと一緒に、白坂創介を連れに行ったんじゃ

今は学校よ校長室の下の監禁室に、白坂創介を閉じ込めておくことにしたから

ああ前に、雪乃が捕らえられていた部屋か

天井が低くて、気が滅入るんだよなあ

簡単なものだけれど、ご飯を作ってきたわ

克子姉とメグが、オレのために食事を持って来てくれる

ホットケーキとベーコン・エッグとサラダ朝ご飯みたいなもので、ごめんなさい

いや、いいよ全然克子姉が作ってくれるご飯は、いつも美味しいし

そのホットケーキは、メグちゃんが焼いたのよ

うん食べてみて、ヨシくん

オレは、ナイフで切って食べてみる

うん美味しいよ、メグ

克子姉もメグも、立ってないで座りなよメイドさんは、今はいいから二人とも、お昼はもう済ませたの

ええ、1時間ぐらい前に

オレは玉子を口に放り込みながら、他の子たちのことを考える

寧と美智はマルゴさんと、途中で何か食べるだろう

みすずと瑠璃子はジッちゃんが一緒に食事するって言ってたから平気だな

マナと麗華は渚が何か食べさせてくれるだろう

うん問題無い

オレは、サラダの葉っぱをシャリっと噛んでハッとする

あの雪乃は、どうしてる

雪乃は今、どこに居るんだ

雪乃なら、ここの二階に居るわ一応、監禁してあるわご飯食べたら、眠いって言ってグーグー寝ちゃったわ

メグが、そう教えてくれた

食事はしたんだじゃあ、いいか

あなたもご飯を食べたら、少し休んだらどう昨日からずっと大変だったんだし

克子姉が、オレの身体を気遣ってくれる

ありがとうでも、オレ

オレは、ミナホ姉さんを見る

ミナホ姉さんは、パソコンに向かっていた

何かの仕事に集中している

ミナホ姉さんは、パソコンの画面に眼を向けたまま返事をした

アニエスに会いたいんだ

オレは静かに答えた

マルゴさんに聞いたよアニエスのことを何とかしない限りミナホ姉さんの復讐は終わらないって

ミナホ姉さんは、無言でノート・パソコンを閉じる

そして、顔を上げてオレを見て

そのことを、あなたにどう話すかずっと迷っていたのよ

フッと溜息を吐く

ご飯が済んだら、行きましょうアニエスに、会わせてあげるわ

ミナホ姉さんと地下への階段を下りて行く

克子姉とメグは、台所の仕事があるからと遠慮してくれた