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クッションは、多めにあった方がいい

オレたちの列の一番後ろが、ミス・イーディを肩に担いだ恭子さんだ

イーディは、さっきまで手足をバタバタしていたが、今は不機嫌そうな顔でドベーッと脱力している

くたくたのぬいぐるみみたいになって、恭子さんの肩にへばりついている

恭子さん、そんな風にしなくてもちゃんとお話すれば、その子は大丈夫だと思うけど

寧が、そう尋ねると

いや、いいんだよっこの子は、このまま異物として連れて行った方がいいアニエスに対してはね

恭子さんには、何か考えがあるらしい

ミス・イーディは心の友だと(イーディが勝手に)思っている美智がここにはいないし

お気に入りの真緒ちゃんもいない

渚も優しい真緒ちゃんのお母さんとして、イーディは好意的に受けとめているらしいが、やっぱり不在だ

むしろ作戦行動中に逃げ出すくらい、馬の合わないミス・コーデリアのグループが一緒だし

全然、武術で敵わない恭子さんもどちらかと言えば、苦手なんだろう

現在のミス・イーディはとてつもなく、アウェイの状態にある

あんたたちも、この子優しい顔をしないでねっ寧もマルゴも、英語で話し掛けちゃダメだよっみんなで、この子の理解できない日本語でくっちゃべってどんどん疑心暗鬼にしちゃいなさいっ

恭子さんは、ニヒヒと笑う

ああ、コーデリアたちは英語以外の言語で喋ってこの子、多分、スペイン語は判ると思うんだよ

日本語が喋れないイーニーとミーニーについて、恭子さんはそう指示を出した

何がなんでも、イーディを情報遮断するつもりらしい

コーデリアのことだからちゃんとその子らに教育しているだろ

ええ、もちろん言語は複数喋れるように指導しているわでも、この子、ニューオリンズの暗殺教団の出身でしょフランス語は、何となく教え込まれていると思うのよ

じゃあ、ロシア語かスワヒリ語だね

ウルドゥ語でもいいわよ

それじゃあ、あたしが判らないですせっかくの機会だから、そのお二人とはお友達になっておきたいんですけれど

マルゴさんが、師匠に言った

マルゴ、あんた最近、語学は何を勉強しているんだい

ドイツ語とイタリア語です

マルゴさんそういう勉強もしているんだ

じゃあ、ドイツ語にしよう

恭子さんは、そのままとてつもなく流暢なドイツ語で話し始める

イーニーとミーニーは、すぐに納得したらしくドイツ語で返事する

マルゴさんが2人に、ドイツ語で話し掛けた

何かのジョークが入っていたらしく、ドイツ語の判るメンバーだけが笑う

くくっあたし、ドイツ語は判らないんだよねっ

口惜しそうに、寧が言った

そんなことを言ったらオレは、日本語しか判らないぞ

ヨシくんは、あたしと日本語でお喋りしようねっ

メグが、オレにそう言う

あっ、ズルいよ、恵美っあたしも、ヨッちゃんとお喋りするんだからっ

寧がツンとして、割り込んで来る

そんな会話をしながら地下の廊下をみんなで進んでいく

しかし、こんなにたくさんの人数で押し掛けたらアニエス、びっくりするだろうね

オレは、克子姉に言った

そうねあの子の部屋に入ったことのある人間は、本当に少ないからちょっと、心配なのそれに

克子姉は、料理の乗ったワゴンを見る

あの子、こういうお料理は初めてだから食べるかしら

克子姉は、ちょっと暗い顔で

アニエスは、食事も制限されていたから美しい少女に成長するように、カロリー計算されて、栄養のバランスが良い特別食を食べさせられていたのほとんどが、スープとゼリーとジュースみたいなものばかりよそういう食事と、決められた毎日の運動がセットになっていて人工的に美少女を作る計画が組まれていたのよ

そんなことまで

アニエスの育ての親だった昌代さんは、食べ物とかに無頓着な人だったから味オンチというか食べることに全然興味が無い人だったのあの人家族と一緒に、和気藹々と食事をするって経験の無い人だったらだから、アニエスはずっと味気ない病院食みたいなものしか食べてきていないのよ

克子姉は、ハァと溜息を吐く

あたしが食事係になってから何度か、普通のお食事を作ってアニエスに出してみたんだけれど食べなかったわあの子にとっては、病院食みたいなものが食べ物なのよそういう風に、刷り込まれているのよ

そんな克子姉に、恭子さんが

そりゃあ、克子の食事の出し方が悪かったのさ

きょとんとする、克子姉

どうせ一食分だけ盛りつけた皿を、アニエスの前に出してみたんだろ

ええそうですけれど

それじゃあ、ダメなのさ

恭子さんは、ククッと笑って肩に担いだイーディを見る

アニエスは、見た目は天使みたいだけれどこの子と、おんなじような存在だって思わないといけないよ

アニエスがミス・イーディと同じ

この子もアニエスと同じで、閉じ込められて育てられてきただけど、躾のなっていない野生動物だよねそういう生き物だと思って、相手してやればいいんだよ

野生動物

ああ、今の話で思い出したけれどマナちゃんて子を、スーパー・モデルみたいな美人さんにするんだろそのための食事や運動のデーターは、そこそこ揃っているんだアニエスの時のデータでね

恭子さんが、オレを見る

アニエスの場合は、幼児からのデータだけれど14歳からの肉体改造のプログラムは、発展系として組めると思うよ病院食みたいなマズい味は、これから克子に改良させればいいし

そうかアニエスで、すでに美少女育成プロジェクトが進行していたのなら、マナには、それを流用して貰えば良い

ゼロから計画を始めなくても、確実なプログラムが組める

現実にアニエスが、とんでもない美少女に成長しているんだから

マナだって下地は良いし

きっと、すごい美人になる

でも、そのことはマナちゃんには、内緒にしておくんだよ

オレだけでなく寧や、マルゴさん、メグにも

そうですね元々は、白坂創介がアニエスのために作らせたプログラムだと知ったらマナちゃん、悲しむでしょうから

実の父親が腹違いの妹を、美しく育てた上で犯すのを目的としたんだもんな

そんなものを流用して、自分も体験するというのは気分が悪いだろう

判りましたマナには内緒にしておきます

うんあくまでもマナちゃんのために、あたしたちがゼロから組んだプログラムっていうことにしておいて

マルゴさんも、そう言う

寧も、メグちゃんもいいね

判ったよマルゴお姉ちゃん

2人も納得してくれた

やがて、オレたちの一団はさっきミナホ姉さんと訪れた、並んだ二つの扉の前に到着する