渚問題は無かった
一応、渚に聞いてみる
とにかく、すぐに調子に乗ることに定評がある、マナだ
何か、色々としでかしているかもしれない
大丈夫よ今日は、お店の内側のお仕事だけして貰ったから
接客はさせてないわマナちゃん、まだ14歳ですものお店に出したら、あたしが怒られちゃうわよ
確かに、マナに花を買いに来たお客さんの相手をさせるのは無理だよな
あたしは、やりたかったんだけれどな
でも、マナあなた、お花の知識なんてあるの
メグが、そう尋ねる
うんとちょっとだけ
てへっと、笑うマナ
それじゃあ、ダメよ専門的な知識がちゃんとないとお客様にお花を勧めることなんてできないでしょ
メグが、マナに厳しく言う
知識だけじゃないわフラワー・アレンジメントの技術も無いとねお客様の目的とご予算に合わせて、色んな種類のお花を組み合わせないといけないんだから
渚が、言う
赤いバラの花だけの花束を下さいなんていうお客様も、いないわけじゃないけれどあたしたちに、お任せになるお客様も多いわそういう時は、なるべく季節の花を使うしお祝いのお花や、お見舞いのお花、お供えのお花とか、それぞれ使うべきお花と使ってはいけないお花があるのよそういうのをちゃんと判っていてお花を組み合わせるのああ、見た目の量があって派手な方がいいのかこじんまりしていても、ゴージャス感を出すかお客様のご希望にも応えないといけないし
うん大変なんだよねそれは、お店の裏から見ていても判った
マナちゃんが、お花のやお勉強をしたかったら、あたしが教えてあげるわよ簡単なフラワー・アレンジメントとか、本格的な華道まで
うん、教えてっ渚さんっ
マナにとっては渚さんなんだな
渚お姉ちゃんにはなっていない
今日一日、お店の手伝いをしたことが影響しているんだと思う
お店の手伝いでは、渚はオーナー店長だから
お姉ちゃんと呼ぶと、他の店員さんが気にすると思ったんだろうか
マナは、そういう人間関係には目ざといし
渚のペットしかいないところへ入り込んだんだ
あんまり親しげにすると反感を買うかもしれないしな
まあ、マナの様子を見ている限りは他の店員さんとトラブルになる様なことは無かったんだろう
麗華は、どんな仕事をしていんだ
オレは、麗華に尋ねる
麗華の方は平気だったのか
お店の人たちに、上手く受け入れて貰えたんだろうか
わたくしは力仕事ばかりです他には、取り柄がありませんから
また、麗華は自分を卑下する
重い菊の入った段ボール箱の整理とかそういう仕事です
そんなことないわよ麗華お姉さんには、お店の方にも立って貰ったから
早速、お客様の中にファンができたのよ麗華お姉さん、格好いいからっ
マナが笑った
いやわたくしは失敗続きで、皆さんに迷惑を掛けるばかりで
反省する、麗華
仕方無いわよ今日が初めてだったんですもの
渚は、そう言うが
でも、わたくしはお店屋さんには、向いていないと思います
大丈夫よお店の子たちも麗華お姉さんのこと、とっても好きになってくれたみたいだし
しかしわたくしは
麗華はもう、花屋に行くのは嫌みたいだ
麗華気付いていると思うけれど、この屋敷の周りに香月セキュリティ・サービスと公安警察の監視が付いた
はい主様帰宅時に確認致しました
麗華はトップ・エリート警護人の顔に戻る
屋敷の方は、恭子さんも居るし、マルゴさんも居るもし、何者かが襲撃してきても対応できる
香月セキュリティ・サービスも公安警察も決して、オレたちの敵ではない
ジッちゃんが、オレたちの庇護を命じているからだ
しかし味方でもない
特に、警察は
オレたちは、犯罪組織なんだから
みすずや瑠璃子たちには、関さんや美智が付いている谷沢チーフだっている警護は万全のはずだ
麗華は、うんと頷く
問題なのは渚の店だしばらくは、夜はこの屋敷で寝泊まりすればいいが日中の警護は誰かがしなくてはいけない黒い森のことを知って、オレたちにちょっかいを掛けてくるやつらが裏社会に居るとすれば渚の店にアプローチしてくる可能性は高い
何と言ったって渚の花屋は、表の商売だし
渚のお店は繁盛していて顧客は、安定している
前にも、ヤクザの花屋に眼を付けられていたこともあったんだその時は、マルゴさんがブッ潰したけれどいつまた、そういうことが起きるか判らない
あたしの力だけじゃないよ君や寧だって、手伝ってくれたじゃないか
横から、マルゴさんがそう言ってくれる
とにかくしばらくは、誰かが渚の店に常駐して警護するべきだと思うんだ
そうですね主様のおっしゃる通りだと思います
警護人の仕事としてなら麗華は、これからも渚の花屋に通ってくれるだろう
ああそうだだから、明日からはいつも通りの、英国紳士の姿でお店に行ってくれ
あの姿が警護人としての麗華のスタイルなんだろ
麗華は、顔を赤らめ
しかし、あの姿はわたくしが他人に壁を作るための、自己防御の姿でした
彼女は、自分の過去を悔いている
あんな姿では、他の方との親しい交流はできませんですから、私は
いやいいんだよ、麗華自分のスタイルを貫け
麗華は、ハッとオレを見る
いつでも、どこでも、誰にでも心を開いていたら大変なことになっちゃうよ今日の麗華は、渚のお店でずっとおどおどしていたんだろう様子が、想像できるよ
ええ麗華お姉さん、みんなに気を遣いすぎてすみんな、お姉さんよりも年下なんですからもっと鷹揚に接して下さっていいのに
渚が21歳だから渚のお店の店員さんは、みんな渚よりも年下だ
麗華は22歳か、23歳だったと思う
だけどみなさん、お店の先輩ですしわたくしは、お花のことは何も判らないわけですから
おどおど、いじいじとなる麗華
だから明日からの麗華は、警護人として渚のお店に居るんだそりゃ、お店の仕事も手伝うけれどそれはあくまでも、カムフラージュだ警護人の潜入工作として、花屋の店員を演じているだけだ
オレは麗華に強く、命じる
花屋の仕事よりも店の周りに監視者はいないかおかしな客は入って来ないかに集中していろ
でもわたくしが、警護人の顔付きをしてお店に居ると、お店の雰囲気を悪くしてしまうのでは
オレは、断言する
麗華は美人で、格好良くて英国紳士の格好がキマッているんだから店の雰囲気は、むしろ良くなるよ
ええ、あたしもそう思うわ
渚が、太鼓判を押してくれる
麗華を今日心の壁が壊れたまんまの、剥き出しの状態で店の手伝いに行かせたのは、オレのミスだよ悪かった