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関さんは、関口警備員に振り向く

25分のロスはちょっとマズイわよね

はいこれで、ここまでの道が混んでいたりして、さらにタイム・ロスになると厄介ですね

大丈夫よ連休中だからここまで来る道は、スムーズだったわ予定ルートを走ってきたけれど、何も問題は無かったし

オレと会話しながら運転していたのに

関さんは、この後、ジッちゃんたちが走って来るルートをチェックしていたんだ

もっとも、ここがまた浅見さんのチェック・ポイントになるのよ出発時間が25分遅れたのを取り戻そうと車列のスピードを速めたりしなければいいけれど

関さんは、またオレを見る

他の名家の警護をする時は別だけれど閣下の警護の場合は、時間厳守よりも、安全重視よ25分遅れで出発したのなら、25分遅れで到着しないといけないわ交通事情で遅くなるのは、仕方無いけれど早く着くのは、減点対象よ

こうやって、あなたたちみたいに先乗りしている人たちにも失礼ですものね到着時間が、明瞭じゃないのは

ニコッと関口警備員に微笑む関さん

はいその通りであります

警備員は、関さんの微笑に舞い上がる

無線で、わたくしの到着を伝えて施設内の警備責任者は、石井くん

はい、石井課長です

判ったわ、ありがとう

関さんは、施設の入り口へ向かう

オレも追う

ガラス張りの自動ドアを潜って中へ

ああ、ここにも大きな機械を持った、体格の良い男たちが

みんな、一応黒スーツに黒ネクタイだけれど

制服を着ていなくてもみんな体格と髪型がおんなじなんだよな

ご苦労様です関さん

スッと黒服の1人が、近付いて来る

そんな顔しないで、監察じゃないわあなたのボーナスの査定とかには、影響しないわよ今日のあたしは、あくまでも先乗りだから

関さんは、そう言って苦笑する

石井くんのことだから、警備態勢の方は信頼するわ自分でアレンジした

はい、多少は

新しい上司の配置計画はやっぱり、ダメ

ダメじゃないですけれど現場を知らない人の計画ですよねしかも、カチッカチに固めすぎているから予備人員とか、全然考慮していないんですよ

そうね、ちょっと頭でっかちよねあたしも計画プランを見て、そう思ったわねえ、石井くん

あなたが現場でアレンジしたこともし、浅見さんがグチグチ言うようなら、あたしが許可したってことにしていいわよ

関さん、それは

いいのよそのための先乗りなんだから浅見さん、あたしが現場の声を聞いて変更承認したってことなら、文句は言えないから

済みません助かります

関さんは、ジッちゃんの専任警護人だ

専任警護員が、ジッちゃんの安全を確保するために、事前のプランから変更した方が良いと承認したのなら警備部長の浅見さんでも、覆すことはできない

先乗りが、関さんで良かったです

どうして大徳さんだって、張本さんだって、話の判る人よ

いえ、あのお二人はその

うちの若い部員にその

二人とも若い男の子好きなんだっけ

見栄えの良い青年をご自分の近くに配置し直したりなさいますから

ああ、判ったわその件は、谷沢さんに相談しておきます

助かります

ほんとお二人とも、基本的には、良い人たちなんだけれど

ええ、別に実害は無いんですけれどただ、とにかく若いやつらに不評で

セクハラになるんだろうかこういうのも

それじゃあ、わたくしたちは閣下とみすず様たちの控え室の方を下見します担当責任者は、誰

小石川です

ああ、あの子判ったわありがとう

オレたちは施設の奥へと進む

今の石井くん、あなたのことはあたしに何も聞かなかったでしょ

関さんが、オレに囁く

出世する子は、ちゃんと判っているのよだから、余計なことは言わないの

頭の悪い人ほど、お喋りだからね口を開くのが多ければ、余計なことを言ってしまう危険も高まるわだから、言葉は極力少なく

そこまで言って、関さんはオレを見る

あなたは、そんなことはもう判っているわね

あなた無駄なお喋りはしないもの人の話を聞くのが、上手だし

そ、そうかな

だから、ついつい、わたくし喋ってしまうんだわ参ったわ

関さんは、スッと眼を伏せる

あなたのそういうところ好きよ

スタスタと、早足になる

ああ、あそこのラインから向こうが一応、香月家で借りているエリアなのね

なるほど、廊下の前に黒服の男たちが集まっている

ご苦労様先乗りよ控え室担当の警備員は、全員集合して小石川さんは、どこにいるの

はい、今参ります

控え室の一つから、黒スーツの女性が飛び出して来る

ここの警備担当責任者は、この女性らしい

関さんの廻りに、10人ほどの黒服警備員が集まる

この人たちが、控え室を守る担当者なんだ

でどういう感じになっているの

はい、建物のこちらのブロックの控え室、七室を全て借りています閣下には第五控え室を、みすず様・瑠璃子様には第六控え室を香月家の皆様には、第二控え室をご用意してあります

部屋を変更するわ閣下を第二、みすず様・瑠璃子様を第三、香月家は第七にしなさい

何が問題

関さんは、ニッと笑う

もう、時間がありません

何言ってるの20分はあるじゃない

それに浅見部長のプランを変更することになりますし

小石川警備員は、そう言う

あのさ浅見さんのプランが提出されたのは、いつ

関さんは尋ねる

今朝の8時です警備本部で配布されました

そうよねということは、この計画書はもう外に流出していると考えた方がいいわよね

ハッとする、小石川さん

だから、このタイミングで変更するのよ浅見さんと谷沢チーフには、こちらに到着した後の事後報告で構いませんこれでもし、閣下やみすず様のいらっしゃるお部屋を特定して襲撃する輩が現れたら、犯人はここに居る人間と繋がっているってことになるわよ

部屋の変更を知っているのは今、この場に居る10人の担当警備員だけだ

でも、浅見部長から何があっても、プランを変更するなと指示されています

小石川さんが、そう言う

だから、変更するんじゃない

みんな浅見さんの計画は、絶対厳守だって言われているんでしょそのことは当然閣下を襲撃しようとしている相手にも伝わるわよ敵に、確実な情報を与えてどうするのよ

うん、前もって、絶対そこに居ると判っているのなら

襲撃者の方は、楽になる

ね、もし今日の仕切りが、浅見さんじゃなくって、谷沢チーフだったらって考えてご覧なさい