うふふっ、ヨッちゃーん
ど、どうしたの姉さん
どうしたも、こうしたも無いよっヤキモキしてたんだからっ!あたしっ
寧は、自分の大きな胸をオレの顔に押しつける
どーせ、みすずと美智に絞り取られたんでしょっ
あ、やっぱし何回何回やったのっ
おっぱいがおっぱいが、弾力でオレを攻めてくる
さ、3回
美智が2回で、みすずが1回
むむむっ美智、やるわねっ
も、もしかして姉さんも、したいの
すると、寧はくくくーっと笑って
大丈夫っあたしは、あの子たちみたいに飢えてないからっ
ほら、あの子たちはお上品に育てられすぎて、今はヨッちゃんとのエッチでしか心の解放ができないから
今はしょうがないよねヨッちゃんも、愛してあげてね心に不安や寂しさが湧き上がったら、ヨッちゃんに抱かれないとダメな身体になっちゃっているのよ
さっき、みすず自分は瑠璃子よりマシみたいなことを言っていたけれど
みすずだって、常に強いセルフコントロールを強いられている
オレとのセックスで、硬直しきった心を解きほぐしているのは間違いない
美智も警護人としての美智は、セルフコントロールの塊だからなあ
だから、セックスにハマっているのか
ほらッ、姉さんがヨッちゃんの抱き枕になってあげるからあたしにいっぱい甘えなさーいっ
そう言って、オレをギュッと抱き締める寧
あたしは、あの子たちよりも、安定しているもんねぇヨッちゃんとの絆は、深いんだからーっ一々セックスしなくたって、こうやって抱き合っているだけで満足なんだからっ
寧はそう言うけれど
でも、今朝寝起きのオレを襲ってきたの、姉さんだよねぇ
ぐふふふふっ女はね、どうしても我慢できなくなる時があるんだよっヨッちゃんの寝顔、とっても可愛かったんだからっ
って結局、姉さんだってエッチしたくなったら、我慢できなくなるんじゃないかっ
そうだよーんっヨッちゃんも、我慢しなくていいからねっしたくなったら、いつでもどこでもあたしは、襲われまーすっ
どうして、オレの廻りはみんな同じ様なことを言うんだろう
実際はオレより先に、求めてくる
はいはい、そこまで寧この部屋には、長くはいられないんだから
マルゴさんが、寧を制する
もう、そろそろ施設の係の人が、掃除と確認に来るよあたしたちも、外に出よう
ああ、そうでしたっ
寧は、オレを抱き締めたまま笑う
やっぱり、みすずと美智とここでセックスしていたことに、嫉妬しているんだな
いつもよりも、ちょっとテンションが高い
それで、マルゴさん岩倉さんは
そうだ、岩倉さんの姿が見えないけれど
彼女はお仕事中
仕事中って
生徒会長、岩倉幸代の正体は黒い森の娼婦だ
うん、もうあの男の子たちに、引き渡してきたよ
作戦は、順調だよ
ブックオフで、プロのせどりの人を見ました
でっかいタイヤ付きのバッグを引っ張ってて
左手にiPhone
右手にスキャナーを持って
本棚の端から、順に本のバーコードをスキャンしてネット上の価格を確認
価値がありそうなら、次々とカゴに投げ込んでいく
まあ他の客の迷惑でした
何か眼が血走っていて、ちょっと怖かったです
50歳近そうな、迷彩服を着たオッサンでしたけれど
397.ミルク
とりあえず、部屋から出る
ヨッちゃん、これ着て
寧が、薄っぺらいビニールのジャンパーをオレに手渡す
ちょっと暑いけれどね
オレは、急いで香月セキュリティ・サービスの制服の上からジャンパーを羽織る
これで、取りあえずはオレは、香月セキュリティ・サービスとは無関係の人間になる
ズボンが、そのままだけれどまあ、誰かに突っ込まれたら、寧とマルゴさんが上手くフォローしてくれるだろう
喉渇いていないコーヒーでも、飲みにいこう
でも、そんなことしてて大丈夫なんですか
スケジュール通りの進行なら今は動きようがないんだよ
火葬場から、場所を変えて初七日と四十九日法要それから、ここの斎場の駐車場の向こうにある、レストランを借り切って精進落としの食事会だからさっ
寧は、この後のスケジュールを暗記していた
そのレストランへの移動が、チャンスだと思うんだていうか、そこまでは手を出すなって寧が言うから
うん瑠璃子が亡くなったお父さんのお骨を拾って、法要が済ませるまではあたしたちは動いちゃダメだよそれは、とてもいけないことだから
寧は、そう言う
そうですねオレも、そう思います
あたしは、日本の仏教形式のお葬式はよく判らないから精進落としっていうのは、別にいいんだね
うんそれは、単に家族で集まってお食事する会だからて、言っても、本当は香月のお祖父ちゃんと瑠璃子とみすずの家族だけでした方がいいんだと思うよ香月家の分家の人たちとか、会社の人たちが一緒だと気が休まらないだろうし
寧はお葬式の体験があるんだ
うん小5の時に、父方のお祖父ちゃんとお祖母ちゃんが交通事故で二人一緒に亡くなったからよく覚えている式の流れとか
そうなんだオレは去年、母親の方のジィさんが死んだから
それなりに覚えている
自分のバァちゃんの時は、まだ小さかったからうろ覚えだけれど
寧が、オレの腕に自分の腕を絡める
とにかく、行こうね、ヨッちゃん
オレたちは、施設のロビーに移動する
香月セキュリティ・サービスの黒服たちはすでに移動していた
気を付けて建物の外には、見張りが居るから
マルゴさんが、オレたちに囁く
一般のお客さんの迷惑にならないようにとりあえず、この建物からは撤収しただけだよ
火葬場と法要をする場所は隣の建物なんだねっ
寧が、視線で示す
ガラス張りのロビーから見える隣の建物
渡り廊下で、こちらの建物と繋がってはいるけれど
赤茶けた大理石で覆われた建物の内部に黒服たちが見える
つまりジッちゃんや、みすず、瑠璃子たちは、今はあそこにいる
利用者用の出口は、あそこだけ精進落としの会場のレストランは、あの出口から出てまっすぐ正面のあそこのお店だよ
マルゴさんの視線を追うとああ、確かに和食レストランがある
本来なら、香月家が使うようなお店じゃないんだろうけれど今日のお葬式は、大っ平にならないように、やっているからね火葬場の前で、サッと済まして解散したいんだろう
香月グループとしては瑠璃子の父、香月重秋の急死は、なるべく隠したい
マスコミの関心が、白坂家のスキャンダルで揺れている間に世間の注目を集めないように
だから、お葬式も慌てて急いで済ませた