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優しくない

ええ、神様ってオレに、試練ばっかりくれている気がします

面白いことを言うね君は

そして、また考え込む

ねえ民族や、住んでいる地域によって、その地で信仰されている神様の性格は変わるんだよ

うん例えばさユダヤ教などは、砂漠で生まれた宗教だからさ神様は、人間にとても厳しいんだよすぐに人に試練を与えるしもの凄く、理不尽だったりもするだから、人間にとって神様は、とても怖い存在なんだ

マルゴさんは、話し続ける

それは、やっぱり砂漠という環境が人間にとっては、とても苛酷でどんなに気を付けていても、すぐに死んでしまうような乾いた土地だったからだと思うそれに対して、キリスト教は元々は、ユダヤ教から分かれて発展していったけれどヨーロッパに入って、やっぱり変化したんだと思うよ中世までのヨーロッパは、気候が温暖でとても住みやすかったから神様は、とても人間を愛して下さっているという考えが強い

これがアジアの南の島の宗教とかになるとねそこは、とても生活しやすいんだ海に行けば、魚が豊富に居るし、山に行けば食べられる木の実がいっぱいある生きていくということに、不自由はないそういう環境だとね、神様は人間に対して甘々な性格だと信じられているだから、その南の島ではみんな神様に対するお祭りよりも、悪魔のためのお祭りばかりしているんだ

悪魔の

別に、悪魔信仰ってわけではないなんだよその島では神様は、特にお祭りなんかしなくても、人間に幸福を与えて下さるだけど、悪魔はいつ人間に不幸をもたらすか判らないだから、とにかく悪魔を一生懸命お祭りして、少しでも機嫌を損ねないようにしないといけないそんなことをしても、神様は怒らないだって、神様は底抜けに人間を愛しているのだからそういう信仰なんだよ

面白いですねそれ

日本人はどう思っているのかな神様について

うーん、人間には優しい存在なんだと思いますよでも、人間が自分で努力しないと、願い事は叶えてくれない神様は、そういうものだって、みんな感じていると思います

そうか確かに、そんな感じはするよね

マルゴさんは、ますます考え込む

ちょっと、これをテーマにレポートを書こうかな

そう言えば一応は、大学生なんだよな

ほーい、買って来たようっ

寧が、売店から戻って来る

ごめんねぇ牛乳なかったから、コーヒー牛乳で許してちょっ

寧は、オレとマルゴさんに四角い紙パックを手渡す

え何で、牛乳

オレがそう尋ね終わる前に

アーンド、あんパンこれは、置いてあったっ

あんパンと牛乳

張り込みだからっ

ニヒヒと、寧は笑う

どうして、張り込みだとあんパンとコーヒー牛乳なの

違うのっマルゴお姉ちゃん、本当は白い牛乳なのよっ

だからどうして

ああマルゴさんが、日本の文化についておかしなレポートを書きませんように

それから40分ぐらい、ロビーから監視を続けた

パブリック・スペースだし色んな家の人が、訪れている

それこそ、火葬が終わるのを待っている他の家族の人たちもいるし

だから、オレたちがロビーに居座っても気にする人はいなかった

動いた

確かに向こうの建物の中の黒服警備員たちが、動き出している

移動が近いね警備態勢を移行させているんだ

マルゴさんは、そう分析した

君と寧は、ここに居て

あたしは、岩倉さんの方へ行くから

そういえば岩倉会長は

一騒ぎ起こすからそれで、瑠璃子さんだけ警備の中から外れさせる

どうやって

マルゴさんは、オレに微笑む

もう瑠璃子さんは君の言うことは聞くようになった

はい、一応は

一応

あいつも、もの凄く頭がいいですけれど頭でっかちですから頭では、もうオレに付いてくるしかないことは判っていると思いますでも、心はまだ完全ではないと思います

さらに言うと身体も

セックスして、快感を感じられるようになるまでは

瑠璃子の肉体は、オレに受け入れてはくれないと思う

ま、青い果実だからねっ瑠璃子は

寧が、そういう感想を述べた

まあ、心配しなくても平気だよみすずさんや美智さんもいる上手く、フォローしてくれるよ

オレたちが、瑠璃子・誘拐の口火を切ったらみすずたちは、空気を読んで協力してくれるだろう

香月さんだって助けてくれるだろうし

いえ、ジッちゃんはオレたちの力だけで、がんばれって言ってました

でもわざわざ邪魔をしてはこないだろう

それはそうだ

元々、瑠璃子を香月家から切り離して、オレに売り払ったのはジッちゃんなんだから

このまま、瑠璃子が香月家の中に閉じ込められ続けることをジッちゃんは、望んでいない

瑠璃子は殻を破って、外界の空気に触れないといけない

となると問題は、あの子だけだねっ

うん美子さん

美子さんは、オレたちの誘拐を邪魔するかもしれない

まあ、それはあたしが何とかするよ

よしあたしは、岩倉さんの方へ行くから、君と寧はそうだな、あそこの入り口の辺りに居てお喋りをしているフリをしていればいいから大丈夫、公共施設の中なんだから、敵意を示さない限り香月セキュリティ・サービスは、君たちを排除したりはできないよ

携帯持ってて何かあったら、すぐ連絡するから

そして、マルゴさんが小走りで出て行く

あたしたちも、行こうっ

寧は、あんパンを囓りながら、立ち上がった

さて、あちら側の建物の方は、いよいよざわついている

まもなく、ジッちゃんたちが出て来るな

外警護の黒服警備員たちも出口から、レストランへ向かう道に集まって来る

ここに、みんな集まって来るそこが、ミソなんだよっ

ほらっ、ヨッちゃんもっと、あたしにくっついて恋人のフリをしよっ

フリなんかしないよ

な、何でよっ作戦中なんだからねっ

だって、恋人じゃんかオレと寧

二人だけだから、姉さんでなく寧と呼ぶ

怒ってるの寧

違うヨッ照れてるのっっ

寧が、オレの耳に小声で囁く

好き好き大好き

オレも

オレも囁く

キスしたいがこうも、ゾロゾロと黒服が集まって来ると

あ、さっき駐車場で関さんと一緒に会った人もやって来る

ごめん、今はオレ、関さんのアシスタントだと思わせておいた方がいいから

オレは駐車している車の影に隠れて、寧に言う

あの人さっき、関さんと会っているんだ

了解むしろ、その方が小回りが利くかもね

オレは、ささっと、ビニール・ジャンパーを脱いで寧に手渡す

寧は、その匂いを嗅いで

うーん、ヨッちゃんの匂いっ