Выбрать главу

そうだぞ、こんなモノを見せられては瑠璃子様が、気分を害されるのは当然だ

真面目でお堅いことに定評のある、香月操が叫ぶ

オレは関さんの影に隠れる

香月セキュリティ・サービスの制服を着ているし関さんの貸してくれた、変装用の眼鏡も掛けているから、気付かれていないと思うけれど

私塾の連中は、オレの顔を知っている

お祖父様瑠璃子は、このまま帰宅させた方が良いと思いますわ

みすずが、瑠璃子を抱きかかえて祖父に言った

そうなのか瑠璃子

瑠璃子は少し間を置いてから

はい体調が芳しくございません誠に申し訳ございませんが、ここで失礼させていただきたいと思います

瑠璃子は、すでにオレに誘拐されることを納得している

ここに居てあたしに付いて来ないでね

関さんが、オレの耳に囁くとスッと、オレから距離を取る

そうか、それならば仕方無いな

ジッちゃんが、そう言った瞬間

わたくしがお連れ致します

関さんが、名乗りを上げる

人々の視線が、関さんに集中する

うむ関くん、頼むぞ

当然の様に、ジッちゃんは答えた

この場に居る誰もが知っている、ジッちゃんの専任警護人の1人だ

それが変だと思う人間はいない

では、瑠璃子様をお預かり致します

頼みます、関さん

みすずが、瑠璃子の身体を関さんに託す

心配そうに、美子さんが瑠璃子を見て

わ、わたくしも瑠璃子様と

瑠璃子がいなくなるのが、心配なんだろう

いつもの様に、瑠璃子に側に付いていたいと願っている

ダメだ関くんに任せなさい

冷たく、そう言い切る

この後の食事会は、お前のお披露目を兼ねているのだからな

そして、まだ何か言いたげな美子さんを無視して、谷沢チーフに振り向く

おい、私たちはこのまま、向こうの店に入っていいのかねそれとも、元の火葬場の建物に戻った方がいいのか

香月家と警備員たちの50人の行列は大型バスの乱入で、二分されたままだ

申し訳ございません、閣下浅見部長、早く指示をしないかっ

谷沢チーフは、浅見新部長を叱る

は、はいええっと

浅見さんは、すっかりパニックに陥っているらしい

頭が回転していない

もういい、オレが指示を出す

一瞬で、谷沢チーフは、浅見さんを切り捨てる

閣下と皆様をあちらのお店にお連れするのが最優先だ警備部員隊列を組み直せ各班、周辺監視異常を見落とすな湯河原

お前の班の予備の人員を連れて、駐車場に残した車を全てチェックし直せこのバス以外の車も、細工をされているかもしれん

黒服警備員が5人ほど、火葬場の駐車場へ走る

真田と高橋の班は、向こうの店の内部を再点検だ安全が確認されるまでは、閣下たちを中にはお通しできん急げ

さらに10人ほどの警備員が、ダッシュでレストランへ向かう

そもそも、この場に警備員を集中させすぎなんだよ浜北っ

お前の班で、このバスを移動させろこのまま、車道に残しておくべきではないだろ大型バスの運転が出来るやつはいるな

自分と柳田ができます

では、大至急レストラン側の駐車場へ移せ

浜北警備員は、他の警備員のような電光石火の動きはしない

バスの中のあの方々は、どうなさいますか

バスの中には、まだ全裸の岩倉会長が、ヘナヘナになった香月仁を襲っている

ニタニタと面白そうに、バスの外の様子を見下ろしている

女はどうせ、売春婦か何かだ騒ぎを起こした賊に雇われただけだろう大した情報は得られんだろうよ

不埒者、2人はわたくしに渡していただきたい徹底的に、こらしめてやるっ

一族の青年部を代表して、香月操が谷沢チーフに叫ぶ

操後にしなさいまずは食事だ

しかし、閣下

今はまだ、死んだ重秋のための時間だみんなで、重秋の思い出を語り合ってはくれないか

ジッちゃんは両手で抱えた、桐の箱を見て、そう言う

も申し訳ございません

香月操は、頭を下げる

仁と角田は谷沢の方で、面倒を見てくれしばらくは、顔も見たくない

了解です浜北、お二人はセキュリティ・サービスの車に移せその女も見張っていろ尋問はしなくていいオレの到着を待て

了解であります

浜北警備員が、自分の班員を連れてバスに取り憑く

うわっ、臭っな、何だ

バスに乗り込んだ黒服が、異臭に気付く

おしっこよーんっ仁ちゃんが、あたしのおしっこ飲みたいって言うんだもの

岩倉会長が、クククと笑う

そんなの言ってねぇ

香月仁は、すっかりくたくたでシオシオのパーだ

でも、飲んだでしょ仁ちゃん

飲んだ、飲まされたぁぁ

どういうプレイをやっていたんだ

その様子を見て、谷沢チーフは

おい、浅見くん

現場の指揮権を取り上げられて、気落ちしていた浅見さんが谷沢チーフに、急に声を掛けられて、ビクッとする

お食事会が終わるまでに、香月家の皆様のお帰りになるための車を確保しておけ

あのバスは、清掃しないと使えんそんなことも判らないのかね

あはいバスをバスをチャーターするんですね

馬鹿かね、君はタクシーで構わないそれぞれの御家庭で、どの様にお帰りなるのかをお尋ねして、必要な数のタクシーを呼びたまえそれくらいは、君にもできるだろうそれと、タクシーチケットを用意しておけ

谷沢チーフが香月家の人々を見る

皆様のお帰りのお車代は、当然、香月セキュリティ・サービスがお支払い致します

谷沢チーフの笑顔に、香月家の一族はホッとする

どうだ、周辺監視異常は無いか茂木

異常ありませんっ

斉藤

小林

異常無しですっ

樺島

前後左右の警備員たちが、大きな声で返答する

皆様、大変、お待たせ致しましたでは、参りましょう隊列、進めっ

先頭の警備員から歩き出す

ではわたくしたちも参りましょう

関さんが、瑠璃子に言う

それから、チラッとオレを見た

オレは、スッと関さんたちの方へ向かう

顔を私塾の連中に見られないように背中を向けて

さ行くわよ

当たり前のように、関さんがオレに声を掛ける

香月セキュリティ・サービスの一般警備員たちには、オレは関さんのアシスタントだと紹介している

実際、トップ・エリートのアシスタント用の黄色い衿の制服を着ているし

だから、警備員たちはオレが、関さんに合流することを変だとは思わない

瑠璃子、行くぞ

小声で囁くと、瑠璃子は

関さんを先頭に、瑠璃子、オレの3人で

ジッちゃんたちと警備員の集団から離脱する

うふふっ上手くいったねっ

ジッちゃんたちの行列が、完全に見えなくなったところで寧が、オレたちに合流する

いや、でもこれって、誘拐になるのか