Выбрать главу

つまり現在の谷沢チーフの仕事を、関さんが引き継ぐ

閣下はオレに、社長をやれと言っているよそういう柄じゃあ、ねえんだが勇退するには、まだ若すぎるし変な形で身を引いたら、香月セキュリティ・サービスの内部で権力闘争があったと邪推されるだから、昇進するしかないらしい

でも、いいじゃんお給料も上がるんでしょっ

寧が、ククっと笑う

それが現場と接している今の方が、手当が付くからな社長に徹すると、給料は下がるんだうちの会社は、現場重視だからな

谷沢チーフは、苦笑した

だから谷沢さんは、ずっと現場に拘っていたわけっ

そういうことじゃないんだが結局、閣下が香月セキュリティ・サービスを設立したのは、重秋様の暴走を恐れたからだ身内が身内を虐げる香月家内での殺し合いを防ぐために、私的な警備組織を作ったあくまでも香月家内を見張ることが本来の任務で、他の名家の警護も引き受けたのはカムフラージュのはずだった

だった

ところが名家専門の警護会社っていうのは、思った以上に需要があったんだ

谷沢チーフは言う

まあ、昔から警察崩れの連中なんかで、そういうボディガードの会社を作るヤツは居たんだがなどこも、あんまり上手くはいかないんだ

名家ってのは色々と、知られたら困る裏があるそういう細かい事情は、普通の民間企業には中々判らないだろう名家には、名家のルールがあるそれを勘案せずに自分たちの指示に従って下さいと、警護役の方が突っ走るその結果、他の名家の機嫌を損ねるようなことになったりな

例えばそんなに力の強くない名家が、ボディ・ガードを雇って

そのガードが、自分の雇い主の安全だけを優先して香月家の様な、有力な名家の人たちをないがしろにしたら

雇い主の立場が無い

その上警護の過程で知った、名家の情報を基に、脅迫事件を起こした様なゲスなやつらも居たしな

うわ、最悪だ

いやボディ・ガードだ警護人だといっても、所詮は脚光を浴びる職業では無い人の影に徹する仕事だ裏の世界に限りなく近い実際犯罪組織に属しながらから、こっちの仕事もするキョーコみたいなやつもいるしこっち側から、犯罪者に堕ちていったやつらもいるこの仕事をしている人間に、聖人君子は望めないまともな人間がする仕事じゃないからな

自嘲気味に、谷沢さんは言う

香月セキュリティ・サービスはまず、何より、香月家の組織だ名家中の名家、香月家の運営ということなら、信頼も厚い当然、名家同士の細かいバランスには詳しい

家と家の力の差を知らないで粗相をすることはない

それどころか長い歴史のある名家だが、今は力の衰えている家と、今はいいが、成り上がったばかりの家が揉めた様な場合、香月家の名前で調停ができる香月家の判断なら、仕方が無いと、双方に矛を収めさせることができるこれは、香月家が後ろ盾であり、閣下のご意志の下に機能している警備会社だからこそ、できることだろうだから、現在では多くの名家が、オレたちの会社を利用している

これが、それぞれの家が別々のボディ・ガード会社と契約していたりしたら

雇い主の家同士の抗争がエスカレートして、警備会社同士のケンカに発展しかねない

むしろ、現在では各名家に対して、政治的な介入手段として、香月セキュリティ・サービスの力はしばしば利用されることも多いその辺の、ただの警備会社とは違うんだ

そういう組織の運営トップに関さんが加わる

香月セキュリティ・サービスは、表の警備部と裏のトップ・エリートに分けられる表の部門は普通の警備会社と変わらないこっちは、真面目で固いやつに任せておけばいい本当に、要人の身辺を守り綺麗事では済まない任務を果たすのは、トップ・エリートだあいつらこそが、香月セキュリティ・サービスの財産だまた、工藤たちの様に会社に所属する気が無いが、能力のあるやつらも、個別に抑えておかないといけないもし敵に廻られたとしても面識があると無いとでは、対応手段が変わる香月セキュリティ・サービスの名を使わずに、他家と交渉するのにも使えるからな社内のトップ・エリートと、社外の工藤たちあいつらには金を惜しまない実際、人数は警備部門の10分の1もいないが、支払額は100倍近い

あの谷沢さん

関さんが尋ねる

そういうことは全てわたくしは、知っておりますが

関さんは、香月セキュリティ・サービスのトップ・エリートで

3人しかいない、ジッちゃんの専任警護人の一人なんだから

香月セキュリティ・サービスの内部の事情なんて、全部判っている

当たり前だ君に話しているわけではない

瑠璃子にか

まさか寧

お前だよ、お前お前に話しているんだ

香月セキュリティ・サービスがどれだけ恐ろしい組織なのか何となく判ったな

いや、まあだいたいは

すでにお前たちの屋敷を、24時間監視させていることも知っているな

谷沢さんは、オレをギロっと見る

そういうことだから瑠璃子様のことは、お前に託すが監視は怠らんからな

ああそういうことですか

失礼の無いように、丁重にお守りするんだぞ

大丈夫だよっあたしたちは、この子を香月家のお嬢さんじゃなくって妹として受け入れるんだからさっ

寧が笑って答える

ヨッちゃんは、あたしの弟だと思っているしそのヨッちゃんの相手なんだから、みすずだってあたしの妹だよみすずも、あたしのことお姉さんて呼んでくれているし瑠璃子は、みすずの従妹でしょだったら、あたしの妹だよっていうか、うちの家族はみんなそう思っているよっ

寧の言葉に嘘は無い

そうかそれなら、いいんだが

いや、谷沢さん

寧の妹とか家族という言葉に、誤魔化されてはいけない

姉や妹とセックスするのがオレたちの家風なんだから

とにかく香月セキュリティ・サービスを侮るなよいいな

谷沢さんが強く言うからオレは、うんうんと頷く

谷沢チーフそろそろ

関さんが、谷沢チーフの話に区切りを付けてくれた

マルゴさんとの約束がありますこの子たちを連れて行かないと

大型バスで突入したマルゴさんは、香月セキュリティ・サービスに追われている

だからこの現場の近くからは、すでに移動しているんだ

判った瑠璃子様たちをお送りして、すぐに返って来い関くんの役員就任について他のやつらとも話さないといけないしな

あの大徳さんと張本さんは、もう知っているのですか

あいつらには事前に打診した二人とも、推薦書を書いてくれるようだ

関さんは、ホッとする

いや、もちろんあいつらは、関くんの能力を高く評価しているんだがぶっちゃけ、君の代わりの専任警護人に若い男を欲しがっているだけだ