オレは、その涙をペロッと掬い取る
オレは、メグに腕を伸ばす
メグとも長いキスをした
あなたもう1回
そして、渚と再度キスをする
あたしたちの気持ちが落ち着くまでヨッちゃんは、相手をしてくれるあたしたちの心を抱いてくれるのだから、あたしたちヨッちゃんのいない生活は、もう考えられないんだ
また寧の、ぷつくりとした唇が
オレたちは、心ゆくまでキスをした
未熟ですどこまでも、未熟です
未熟でいいんだよ
完成した麗華なんてオレたちは、全然求めていないし
麗華お姉さんさ今の自分自信を認めてあげないと、お姉さん自身が可哀想だよっ
今のわたくし
ああ麗華は、今だってとっても魅力的なんだから
そうでしょうかわたくしには、よく判りません
そうなんだよオレには、よく判っている
麗華が苦しんでいるのは自分自身の殻、自意識の問題だ
自意識
だから英国紳士の男装をした時理想的な自分に変装した時、心が解放されるんだ普段よりも大胆になるし強くなる
はいわたくしは、この姿に依存しています
麗華は英国紳士の時の自分は、本当の自分じゃないって思っているんだろただ理想の自分を演じているだけだって
主様のおっしゃる通りだと思います
でも、違うんだよ英国紳士の格好をしていようが、普段着だろうが麗華は、麗華なんだ全部、麗華の本当の姿で麗華の実力なんだ
麗華は殻を打ち破れない
あ、判ったよヨッちゃん、逆なんだよ
不意に寧が、何かを思い付いた
麗華お姉さんは、今心と身体がズレているんだよ
心と身体のズレ
今の麗華お姉さんに必要なのは英国スーツじゃなくってさ
むしろ、幼い子の着る可愛い、ピンクのロリータな服なんだと思うよっ
やっと、麗華のコンプレックスと、その対処法が判ってきました
何か、全部のキャラのカウンセリングをしているみたいです
問題児ばかりで、困っています
はふぅぅ
413.レイちゃんのバカ
オレは寧に尋ねる
うんあたしたち勘違いしていたんだよ麗華お姉さんのことっ
寧はにこやかに、そう言う
麗華お姉さんは、もう立派な社会人だしあたしたちよりも年上だから、お姉さんなんだって思っていたでしょっ
いやお姉さんじゃないか
麗華お姉さんは長身だから、オレよりも背が高いし
スポーツマンらしい、凛としたプロポーションをしている
その上
特殊合金製の撲殺ステッキで、何でも砕くんだぞ
その破壊力は、今まで何度も見てきたじゃないか
ああたしも、判った
メグが口を開く
麗華お姉さん女の子なのね
何だよ女の子って
そりゃ麗華は、処女だから確かに、まだ女の子なんだろうけれど
なるほどそういうことなのね女の子も女の子本当に、まだ小さな女の子ね
渚まで納得している
判っていないのはオレと麗華本人だけらしい
あの何の話をなさっているんです
あのさ麗華お姉さんて、女子校出身でしょう
はいそうですが
もしかして中学から
いえ小学校からです
わたくしは、両親を早く亡くしまして祖父に育てられましたから祖父は、剣道の師範として有名で、家で道場もやっていましたからお弟子さんの知り合いの方の紹介で、私立の女子校に通わせていただきました小中高12年間
寧が大きく頷く
剣道はお祖父様に教わったんでしたよね
今度は、渚が尋ねる
はい、幼い頃より祖父と共に、鍛錬をして参りました
お祖父さんの道場には、麗華お姉さんと同じ世代の子とかも通っていました男の子でも、女の子でもいいんですけれど
いいえわたくしが生まれた時には、祖父はもう高齢でしたから道場と言っても建物があるだけで若いお弟子さんは、もう取っていませんでした
じゃあ、稽古はお祖父様と二人だけでやっていたのっ
寧が聞く
そうですね小学生の頃は時々は、祖父の昔からのお弟子さんたちが家の道場へいらっしゃることもありましたから稽古を付けていただきましたが、皆さん、壮年以上のお年でいらっしゃいましたから
麗華の小学生時代は老齢の祖父か、自分の父親と同じくらい年の離れた方たちとしか稽古していない
麗華お姉さん小学校の時は、友達と遊んだりしたっ
いえ祖父が心配ですから学校が終わったらすぐに帰宅します途中で、夕食の買い出しもしないといけませんし祖父は、わたくしと稽古をするのをとても喜んでくれましたし
中学は中学はどうだったの
中学の時はもちろん、剣道部に入部しました顧問の先生は、女性だったんですけれど祖父の昔のお弟子さんの一人でしたからたっぷり、稽古を付けて下さいました
他の部員の女の子たちとは、どうだったのっ
それはわたくしは、すでに小学校時代から剣を習っておりましたが他の皆さんは、中学からですしそれに
他の方たちは、スポーツとしての剣道をなさっておられましたがわたくしは、剣士を目指す修行中の身でしたから
剣士
その頃から、すでに
わたくしいずれは、己の剣の技で糊口を凌ぐしかないと決めておりましたから
そういう場合は剣道の先生とかを目指すんじゃないのか
普通は
祖父が亡くなれば天涯孤独の身の上になることは、判っていましたから
麗華は言う
じゃあ部活の子たちとは、あんまり上手くいかなかったでしょ
寧が、そう尋ねる
そうでもありませんよわたくしは、少し変わった人間として有名でしたが、剣の道に邁進していることは皆さんご存じでしたし確実に、結果を出していましたから1年次より全国大会の常連となれば誰からも後ろ指を指されることはございません
いやそういうことでなく
それでは、ますます友達を遠ざけるんじゃ
高校もそんな感じでしたの
ええ同じ学校の高等部ですから高校も、顧問は女性ですこの時の先生は、祖父のお弟子さんではありませんが地元の指導者は、どなたも祖父のことを知っておりますし
やっぱり麗華は、孤立して
一人で、剣だけに集中していたんだろう
それで全国大会で優勝して、谷沢さんにスカウトされたんだねっ
はいわたくしは、剣士として腕を認めていただいて香月セキュリティ・サービスの護衛人に採用されましたありがたいと思っています
オレにも何となく、見えてきたぞ
麗華お姉さんちょっと、変なことを聞いてもいい
寧が苦悩顔で尋ねる
ええどうぞ
お姉さん剣とか、剣道とか好き
うーんそういうのは、考えたことがないですね
好きだからやっているわけじゃないよねっ
はい剣は、私の生業ですから生きるために、身に付けた技です好きとか嫌いとかそういう感情を持ってはいけないものだと思います