イーディは、それを横から見て真似している
瑠璃子、上手いな
何をさせても、品が良く綺麗に仕上げる
お兄様こういうお食事、あたし生まれて初めてです
いやオレも初めてなんだよ
そりゃ手巻き寿司という存在は、テレビで見たことがあったけれど
実際に食べるのは
ああ瑠璃子と、一緒だよ
瑠璃子は、嬉しそうに微笑む
楽しいです、わたくし
お食事の時間が、こんなに楽しいなんてわたくし、初めて
香月家のお嬢さんだもんな
家では使用人たち外では、様々な人たちに注目される
いつも、美子さんと二人で堅苦しい思いをしてきたんだろう
いいから、どんどん食べろ
瑠璃子はお上品に、口を小さく開いて食べる
違う、違うよ、瑠璃子こういうのは、口を大きく開けて、パクッといくんだよっパクっと
寧が、大口を開けてガブリと食べる
瑠璃子は、驚きそして、笑う
ここには、瑠璃子の家族しかいないんだからさっ上品ぶらないで、パクパク食べるのっいいねっ
はい寧お姉様
イーディは、一口食べて眼を白黒させている
あ、もしかしたらイーディは、生魚、初めてかもしれないっ
寧がハッとして英語で、イーディに話す
イーディが、困惑顔で返事をする
彼女、何だって
うんやっぱり初めてみたい日本食を食べるのはっ
じゃあ、イーディちゃんにだけ、何か別のお食事を用意しましょうかお肉とか焼いた方がいい
ううんアニエスやマナたちが、美味しそうに食べているから、自分もトライしてみるって
寧が、イーディの言葉を伝えてくれた
それを聞いた、マナが
アニエスちゃんイーディちゃんのために、お寿司を作ってあげて
アニエスがですの
そうよ、アニエスちゃんのは、マナが作ってあげるから
では、わたくしはマナさんのお寿司を作りますわ
瑠璃子も参加する
じゃあ、真緒はパパにつくってあげるっ
みんなで、手巻き寿司をプレゼントし合うことになった
アニエスが、イーディにできたお寿司を差し出す
マナが、英語で何か言う
多分アニエスが、あなたのために作ったのよということだろう
イーディは感激して
醤油も付けずに、カブッと食べる
Good
こういうところは、良い子なんだよなあ
はい、パパ
真緒ちゃんが、オレに手巻き寿司を差し出す
ご飯がちょっぴりで、具だくさん海苔は、上手く巻けていない
まあ、小さいからな
うん、ありがとう
オレは、笑顔で受け取り醤油を付けて、パクッと食べる
おいしい
心配そうに、真緒ちゃんがオレを見る
うん、美味しい
でへへよかった
お兄ちゃん、次、あたしの食べて
お兄様わたくしも、お兄様に食べていただきますわ
あっ待ってあたしも、ヨッちゃんに餌付けするっ
餌付けって何だよ
寧お姉ちゃんこっちは、子供だけで集まっているんだから
マナが、抗議する
あたしも子供っ子供になっちゃうからさぁっ
もおっ、大人になったり子供になったり寧お姉ちゃん、ズルいっ
そう言うマナにメグが
マナ怒らないのご飯中よ
克子お姉さんがね、マナはお寿司はそろそろ控えなさいってサラダは、食べてもいいからって後、ジュースはダメよお茶だけね
メグが、克子姉からの伝言を小声で伝える
マナはスーパーモデルになるための肉体改造を始めている
今日は、ケーキも食べちゃったもんねでも、みんなで作ったんだからあたしだけ、口にしないわけにはいかなかったし
マナも気にしていたらしい
じゃあ、いいやあたしは、お兄ちゃんにお寿司を作る係になるからっ
マナは、笑ってそう言う
アニエスたちとの、手巻き寿司作りには参加していたいらしい
いや、マナが居てくれないと
アニエスも瑠璃子も真緒ちゃん、マナを手本にしているし
みんながそうだからイーディも、マナに頼り始めている
マナは英語もできるし
子供組のキーマンになっている
マナ、すっかり落ち着いたねえ
寧が、オレに言った
やっばり、お姉ちゃんになるとどっしり落ち着くものなのかしらっ
何言ってんの寧だって、そうじゃない
彼が来てお姉さんになってからだよ、寧が安定してきたのは
寧が、オレを見る
みなさん、お茶のお代わりはいかがですか
メグがオレたちに気を遣ってくれる
あ、マルゴお姉さんと寧お姉さんはワインの方でした
ううんあたしは飲まないんだアルコールは、一滴も
マルゴさんのお父さんはアルコール中毒患者だった
オレは、慌てて会話を変える
マルゴさんは生魚とか平気なんですか
あたしは慣れたよほら、ここにお客さんがいっぱい来ていた頃は日本のお金持ちは、お刺身が大好きだろ必然的に、ご相伴しないといけないこともあったから
娼館の警護役として宴席に立ち会うこともあったんだ
ミス・コーデリアたちは
オレは大人組の方を見る
ああ、平然とパクパク食べている
ミス・コーデリアは、恭子さんのパートナーだから日本食にも慣れているんだよアメリカじゃあ、日本食はもうポピュラーだしそれに
あの人たちは、仕事でジャングルとかも行くからサバイバル訓練で、魚も獲るし生で食べるのも慣れているんだと思うよ
それでイーニー、ミーニーも
マルゴさんが、二人に英語で何か聞く
イーニーもミーニーも笑いながら、何か答える
二人とも、手巻き寿司はヘルシーで気に入ったってさ何より、手掴みで食べられるのが良いって
ミス・コーデリアに連れられて、日本食のレストランへ行くことがあるらしいんだけれどどうしても、お箸が苦手なんだってさ
そう言えば今日の食材は、全部ミス・コーデリアが買ってくれたそうですけれど
うんそのことね
マルゴさんは、恭子さんに話し掛ける
恭子さん、彼がどうしてミス・コーデリアが賭けに負けたか知りたいそうですよ
恭子さんは、ニヤッと笑う
ふふふ面白い賭けだったんだよ
というかあたし、日本という国にはとことん驚かされたわっ
日本というより日本の暴力組織にだろ
恭子さんは、楽しそうに笑う
あたしたちさ今日は、日本の暴力団をブッ潰しに行ったんだけどさ
ああ、そう言えばそうだった
上手くいったんですか
当たり前だろ上手く行かなきゃ今、ここでみんな揃って晩ご飯なんて食べられないよ
失敗していていたら、警察に捕まっているか死んでいるかだ
恭子さんたちどうやって、暴力団を潰したと思う
いや、そんなの判らないですよ何か、凄い方法を使ったんですか