アニエスの愛液と汗に濡れたオレの顔を拭いてくれる
オレは、身体を起こし脱力しているアニエスを、もう一度抱き締める
アニエスの眼は、焦点が合ってない
ボーツとしている
アニエスアニエス大丈夫か
オレが声を掛けても返事しない
アニエスちゃん、起きて
マナが、アニエスのほっぺたをトントンとつつく
あふぅ
アニエスの眼に生気が蘇る
アニエス大丈夫か
アニエスの青い瞳がオレの顔を捕らえる
ぱ、ぱ
そうだぞアニエスのパパだぞ
パパっ
アニエスは自分から、オレをギュッと抱き締めた
パパ、パパ、パパぁぁ
うわわわぁ、と泣き出すアニエス
うん大丈夫だからオレは、ここに居るから
オレもアニエスを抱き締める
この子他の人とのスキンシップが全然無かったから
スキンシップを与えられていないのに白坂創介のセックス映像を見せられて白坂創介の姿を見上げながら、オナニーすることを強要されてきたから
だから、アニエスは
オナニーで性感だけは、発達したれどでも、本来、セックスって、スキンシップの塊みたいな行為じゃんかセックスは男も女も裸で肌と肌を合わせてするんだから
なのに、アニエスは誰にも抱き締められていないのにオナニーだけ覚え込まされて、自分のぬくもりしか知らなかったから
改めて、考えれば何て酷いことなんだろう
この子ずっとあたしたちに壁を作っていたんだよううん、どうやってあたしたちと接触したらいいのか判らなかったんだと思うイーディやマナたちが、この子の身体に触れるようになってこの子も大分、心を許してくれていたけれど心の奥底の一番大事なところは閉ざされたままだったんだと思う
12年間の孤独が暗闇がそんなに簡単に晴れるはずが無い
でもさぁアニエスの中ではアニエスの中だけでは、ずっと色んな感情が空廻っていたんだよでも、この子はそれを誰にどう表現したらいいのか判らないから
アニエスが、泣きじゃくりながらオレに縋り付く
オレはそんな、アニエスの背中を優しく擦ってやる
うんアニエスオレは、ここに居るぞ
何度も何度もアニエスの泣き顔にキスをしてやった
アニエスの溜め込まれっぱなしだった感情はヨッちゃんに愛撫されてイクことで、一気に吐き出されたんだと思うよイク瞬間にはヨッちゃんに、自分の全てを委ねたんだ心が完全に無防備になったんだよ
だから、アニエスはオレの胸で泣いている
もう大丈夫だぞ、アニエスオレは、ここに居るここに居るからな
パパぁぁ
あオレも、アニエスと一緒だ
オレにもずっとスキンシップを与えてくれる人がいなかった
バァちゃんが、死んでしまってからは
オレは母親に抱き締められた記憶は無い
親父にも
アニエスオレを見ろ、ちゃんと見るんだ
アニエスは泣き腫らした眼を開く
うん、オレがパパだアニエスのパパなんだ
パパパパぁぁ
オレが、いつでも抱き締めてやるこれからは、ずっとオレがアニエスの側に居るからな
オレはアニエスに微笑む
パパぁっ
またオレの胸に飛び込んで泣く
オレは必死でアニエスの身体を抱き締めていた
同時にオレも、アニエスに抱き締められていた
オレたちは抱いて抱かれる
この子にオレが必要なようにオレにもアニエスが必要だ
オレは一生、この子を離さない
幸せにしてやる
いつの間にかオレも、泣いていた
泣くだけ泣いてアニエスは、そのまま眠ってしまった
それでも、オレの腕を握ったまま離さない
うーん、思ってた以上にパパっ子になっちゃいそうだなあっ
いいよ、パパっ子で
オレは、アニエスの頭を撫でてやる
うんうん、いいと思うよマナは、お兄ちゃん子だし
そうだねあたしも、弟大好きっ子だもんね
マナの言葉に、寧は微笑む
わたくしもご主人様大好きっイヌです
美智せめて人間になれ
イーディはどうしてる
眼を回したまま、眠ってしまったようです
瑠璃子、真緒ちゃんは
エアマットの方の瑠璃子に声を掛ける
ぐっすり眠ってます可愛いです
瑠璃子も早く、お兄様の赤ちゃんが欲しいです
おい、瑠璃子
お兄様瑠璃子もお兄様大好きっ子ですわお兄様がお寂しい時は、いつでもハグして差し上げますわ
ルリお姉ちゃん、抜け駆けダメぇぇ
マナが、瑠璃子を制する
えっと、それから
あれ、レイちゃんは
オレは、麗華を探す
どこに行った姿が見えないけれど
ここに居ります
オレの背中の後ろから声がする
あんまりにも近いのでびっくりした
あずっとオレの真後ろに立っていたのね
お兄ちゃまあたし、感激してしまいました
麗華は、抱き合って泣き合う、オレとアニエスをずっと見ていたらしい
レイちゃんこっちへ来い
レイちゃんもスキンシップが不足して成長した子だろ
オレは、麗華に微笑む
抱き締めてやるから抱き締めてくれ
はい、お兄ちゃま
恥ずかしそうに麗華は、オレの腕に飛び込んで来る
まさか感動話になるとは
次話で、日付が変わります
克子たちも戻って来るかな
そして、噂のあいつも還ってくるはず
431.セックスに関する注意事項
んんんっ
ヤバイいつの間にか、眠ってしまっていたみたいだ
しょうがないか瑠璃子の処女破瓜以来、連続でセックスしてたし
くたびれていたもんな
まぶたが重い
眼が、開けられない
あオレ、誰かを抱き締めている
誰かの身体を、抱き枕にしちゃっているんだな
温かい体温が伝わって来る
人を抱き締めているのって心が穏やかになる
癒やされる
この抱き枕ちょっと、大きくないか
ハッとして眼を開く
眼の前に女の顔があった
二重の大きな眼がオレを見ている
眼の前の麗華は言った
オレ麗華の長身の肢体を、抱き締めていた
う、うんお早う
つい、そう答える
麗華は顔を赤らめる
そんなに見ないで下さいお兄ちゃま
だってレイちゃんが、オレを見ているから
はいずっと、見ていました
ってオレの寝顔をか
だってとっても、可愛かったから
16歳高校一年生男子としては可愛いと言われることには、抵抗がある
そりゃ麗華は、オレよりずっと年上だけれど
うん、可愛いっ可愛かったよっヨッちゃん
え上の方から、声がする
オレは、首を声の方に傾けると
寧とマナ、美智さらに瑠璃子までがオレを見下ろしていた
うんお兄ちゃんの寝ているお顔、とっても可愛かったよっ
可愛くて、食べてしまいたくなりました
うふふお兄様