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判ってるよ工藤ちゃん

ネコさんは言った

あたしにも息子がいるあたしだって自分がこんな稼業をするハメになったことは、今更とやかく言うつもりは無いけれど息子には、この仕事はやって欲しくない他のやつらには、あたしから言っておくよ誰にも、美智ちゃんを裏稼業に引き入んだりはさせないから絶対にね

済まんが、頼む

工藤父はネコさんに頭を下げた

最後に工藤父は、オレを見て

娘をよろしく頼む

黒い森を代表してお嬢さんをお預かりします

工藤父に、一礼した

とっても良いお父さんだね

工藤父の車からの帰り道

オレは、ミッチィに言った

お父様は、私の誇りです

ミッチィは寂しそうに、そう言った

わたくしこれから、どうすれば良いのでしょうか

オレは空を見上げた

五月の空は雲一つ無い快晴だった

大丈夫だよミッチィには、オレもみすずもいるから

一人じゃないいいや、一人にはさせないよ

オレはミッチィの手を取る

ミッチィは黙って、オレの手を握った

本当にマルゴさんのおっしゃる通りですね

小さな手が、ギュッとオレを手を掴む

吉田には女の心を癒やす力があります

美智と呼んで下さい

美智は真剣な顔で、そう言った

わたくしの美智という名は、お父様が付けて下さいました美智は、未知であり、道に通じるのだそうです

うんいい名前だね

はい、お父様の付けて下さった名前ですから

そうして美智は、ニコッと笑う

オレの手をギュッと握りしめる

その強さが美智の心を示している

このレズっ気の強い、武士娘は精神的には、とても幼い

多分、年下のマナよりも

戦闘能力は大人以上だが、心の成長はまだまだだ

ずっと工藤父の側に居たせいもあるのだろう

父と別れた今美智は、緊張している

不安な気持ちが、現れている

誰かが美智の心のケアをしないといけない

それはオレの仕事だ

さあ、戻ろう学校から脱出して、国立劇場へ行き着けば、みすずに会えるよ

はい吉田

ミッチィは、美智になったけれど

吉田は、そのまんまらしい

急ぎますよ吉田

ああ美智

手を握ったまま、オレたちは走り出す

監視室に戻るとそこは女の園だった

みんな、ドレスアップしてみすずの発表会に行く準備をしていた

ヨシくんどうかな

メグが二人で選んだグリーンのドレスに身を包んでいる

うん、とっても綺麗だよ

メグが、ドレスの下から伸びた長い足をオレに見せる

ヨシくんの言ってた通り、このドレスはあたしの足が強調されてとっても良いって克子姉さんが褒めてくれたわ

メグは、とっても嬉しそうだった

髪の毛も、克子姉さんにしてもらったのアクセサリーも借りちゃった

ドレスアップしたメグは上品で清楚な雰囲気に溢れていた

華やかだけれど安っぽくは無い

克子姉のセンスは、さすがだ

お兄ちゃん、あたしどうかなあ

マナが現れる

マナの方は逆に間違ったセクシー路線だった

黄色いドレスで背中とお腹も出して、肌を大胆に露出させている

髪の毛もアップしてそのトンボみたいな大きなサングラスは何だ

何か、ちびっ子が高級クラブのホステスさんのコスプレをしている様な

寧さんにやって貰ったんだけどね

ロリ・ビッチがテーマなんだって

しかし、14歳の健康的な肉体が表面的な下品さを打ち消している

元々の育ちが良いからだろうか

エグいイヤらしさは、全く無い

これはこれでとっても可愛い

このセクシーと可愛らしいの微妙なバランスがとっても、寧さんらしい

ああ、可愛いよマナ

オレが褒めると、マナはオレの胸に飛び込んで来た

そういう時は、ギュッと抱き締めてくれないとダメなのっ

うん、そうだな

甘えるマナをオレは、抱き締めてやる

清楚なメグと、セクシー路線のマナが並ぶと不思議と良い感じにバランスが取れていた

それぞれが、相手の魅力を引き立てている

ちゃんと美人姉妹に見えた

それぐらい派手でセクシーな方が、マナちゃんには正解なんだよ

寧さんが、奥の部屋から現れる

それに、その姿だったら白坂家の人間だって、マナちゃんのことは判らないと思うよっ

確かに今、世間で騒がれている白坂創介の娘が、こんな派手でセクシーな衣装で公の場に出てくるとはみんな思わないだろう

うん学校のお友達に出会っても気付かれないと思う

マナ自身が、そう言った

マナちゃんは、これからどんどん派手目なものを着た方がいいよ華やかな格好が映えるんだからさ

そういう、寧さんは黒のパンツスーツだった

やっぱりシザーリオ・ヴァイオラに対して男装することにこだわっているわしい

ただし、さっきと違って今は胸を締める様な服ではない

寧さんの豊かな胸や、くびれたウェスト柔らかそうなお尻が強調されている

素地がすでにグラマー美少女の寧さんには黒いシンプルなスーツが、よく似合っていた

オレは、そう言って寧さんを抱き締める

温かくて柔らかい肉体を、全身で感じた

うふふっありがとうヨッちゃんっ

寧さんが、オレの頭を撫でてくれた

ちょうど良かったわこっちへ来て

と克子姉が、奥からオレを呼ぶ

克子姉はワインレッドのスーツにタイトスカート

大企業の美人秘書風に仕上げていた

眼にも伊達眼鏡を掛けている

あたしは、ほらお客様とお会いしてしまうかもしれないから

みすずの発表会には上流階級の人たちがたくさん来る

その中には黒い森の娼館の客もいる

だから、もしお会いしてしまっても問題の無い姿でいないとね

うんあっちは、奥さんや子供を連れている可能性が大きい

挨拶を交わさないといけないような場面になっても、秘書っぽい格好なら誤魔化せるだろう

いいから、こっちへ来てあなたも着替えないといけないでしょ

克子姉が、オレのサイズに直してくれた紺スーツがあるんだっけ

待って、ヨシくんあたしも行くわ

ヨシくんの着替えは、あたしの仕事だもの

えーっ、マナは

マナちゃんは、あたしとこっちの部屋で待ってようねっ

寧さんがマナに言う

マナちゃん、ちょっとだけお化粧してあげるから

えっ、寧さん本当

マナが喜ぶ

寧さん、あんまり派手にしないで下さいよ

大丈夫よさっきも言ったでしょマナちゃんは、少し派手目な方が可愛いんだって

とにかくマナは寧さんに任せて

メグと奥の部屋に行く