ジッちゃんはオレに振り向く
そういうことだから、お前なんだお前に彼女たちを一晩預けて適性を見る娼婦としての
お前でダメなら娼婦は無理だ
そんなこと、言われても
でも、やるしかないんだろうな
お前の方から何かあるかわたしに対して、要求は
要求
こちらも明日までと、かなり無茶なことを要求しているんだお前の方も、条件を出せ呑めるものなら、呑むぞ
この鷹倉姉妹の件が、黒い森にとっての大きな保険になると、ミナホ姉さんは言っていた
だが、現状では何が保険になるのか、オレには判らない
ジッちゃんもミナホ姉さんもどうせまだ幾つも、オレに隠し事をしているんだろうし
本当にこの姉妹を娼婦に堕としていいのか不合格にするべきなのか
ジッちゃんが、どんな落としドコロを考えているのかも見えない
だから、オレはとにかく、一生懸命、言われた通りにやってみるしかない
その覚悟はできているけれど
今の段階で1人、娼婦候補から落としてもいいかな
どうしてもうちでは売れない子がいるから
ギョッとする鷹倉姉妹たち
お互いの顔を見合わせる
それから、鷹倉夜見子がギロっとオレを睨んだ
自分のことを言っているんだと感じたらしい
ルナさんて、まだ12歳だろうちでは娼婦はやらせないよ
ほう、どうしてだ
ジッちゃんが微笑む
いや、だってさ売っても、儲からないから
あれぐらいの年齢の子を好む客もいるだろう容姿も悪くは無い
いや、うちはさ高級娼館だから
あんまり、趣味嗜好の度が過ぎる客は、払いが悪いんだよ
白坂創介の経営時代がそうだったと言う
変態趣味の男の方が、支払いを渋るのだそうだ
娼婦の身体を散々傷つけたりした上で、そうなのだから悪質だ
そうねうちは援助交際レベルのお客様は要らないわその子が言う通り黒森の家は高級娼館です一晩で100万円単位のお金が動かなければ、商売になりませんから
ミナホ姉さんがオレの言葉をフォローしてくれた
そういう意味では、14歳の夜見子さんも本当はマズいんだけれど
夜見子さんが鷹倉姉妹の代表なんだから、外すわけにもいかない
それに何かこの子は、高く売れそうな気もする
そうか確かに、こちらの都合ばかりを述べてそちらの経営の問題については考慮していなかった悪かったな
では、どうするルナくんは、連れて帰った方が良いか
ま、待って下さいぼ、ボクお姉様たちと別れないといけないんですかそんなの嫌です
ショートカットの12歳が、ジッちゃんに訴える
ああ、ルナさんはボクっ娘なんだ
いや、それで相談なんだけれど
ジッちゃんあの子、売ってくれないか
お前に
ああ、うちのアニエスに丁度良いと思うんだ
アニエスも12歳だ
今は真緒ちゃんやマナと遊んでいるけれど
同じ年齢の友達が居た方が良いと思う
遊びだけでなくこれからは勉強のこともあるし
一緒に学校に通うこともできる
御名穂くんは、どう思う
構いませんわこの件ではわたくしたちが適性検査を行い、結果が良ければ娼婦として採用させていただくわけですから諸経費の代わりに、頂戴したいと思います
いや、そういう経費はわたしが支払うよルナくんが欲しいのなら、黒森家にではなく、こいつの個人的な女ということでないと売れんな
お前のところの小さな娘の遊び相手にするのは構わんがきちんと、お前が抱けセックス奴隷としてなら、売ってやる
あの子をオレのセックス奴隷に
いや当然、そうなる
アニエスがこの子に心を開かせるためには、オレとのセックスを見せるしかない
というかセックス奴隷仲間にならないと、友達になれないだろう
判った幾ら
またミナホ姉さんからお金を借りないといけなくなる
でも、アニエスの友達はどうしても必要だし
瑠璃子と同じ値段で良い後で振り込んでくれ
え3000円ですか
現金で渡してもいいけれど
ああ、鷹倉姉妹に見られたらマズいか
先に言っておくがわたしは瑠璃子も、こいつに売り払っているからな
ジッちゃんは、困惑している3姉妹に言う
はいとても大切にしていただいております
瑠璃子が、ルナさんに言う
ですから何も心配はいりませんよ
ちょっとちょっと待って下さい
鷹倉夜見子が叫ぶ
勝手にそんなことを決めないで下さいルナは、わたくしの妹です
だから何だね
ジッちゃんはジロリと睨み返す
今、君たちはわたしの支配下にいるしかも、それは君たち自身が選んでそうしたのではないかね
わたしは君たちが巫女になるための娼婦の修行は、この黒森の家が最適だと判断したその黒森家がルナくんは娼婦として採用できないと言うんだ、ルナくんの巫女への道は閉ざされたそう納得してもらうしかないと思うが
でもそれなら、他のところであたしたちも、ここは嫌ですここじゃない、別のところで3人揃って、娼婦になります
鷹倉夜見子は、そんなことを言い出す
わたしの判断が不服なら、外に放り出すヤクザたちに、君たちを引き取らせるぞ
それも困りますわたくしたちは
君たちの第一目的は何なのかね
ジッちゃんは尋ねた
巫女になることかね3人姉妹が、離れ離れにならずに一緒に暮らせることかね
一緒に暮らすことです
口籠もった夜見子さんの代わりに最年長の月子さんが言った
巫女を継ぐことが上よ
違います夜見子様
月子さんが、夜見子さんの手をギュッと握りしめる
あのまま京都に居たらわたくしたちは、バラバラにさせられていましただから香月様にお縋りしたんじゃないですか
おそらく、月子さんは大物ヤクザの父親の元へあるいは、そのヤクザと血縁関係を望む連中に連れ去られたろう
夜見子さんは名前だけの巫女として、鷹倉神社に閉じ込められる
ルナさんは父親が確定しないと、判らないけれどヤクザの子なら、そっちの家に本当に鷹倉家の神主さんの娘なら巫女のスペアいやロリコンのヤクザに犯されただけかもしれない
香月様のご意志に逆らえばもう、この世にはわたくしたちを助けて下さる方はいないのですよ
長女が次女に言う
でもルナが売られてしまうなんて
売られた先は、黒森の家だ君たちが娼婦の適性検査にパスすればやはり、黒森の家で働くことになるずっと、一緒に居られると思うがね少なくても、修行期間が終わるまでは
ルナくんを買った以上今後のルナくんの生活、衣食住はもちろん、勉強や、外敵からの警護に付いては、全て黒森家が面倒を見てくれるだろうもちろん、わたしもフォローはするそうだな、お前
ああオレが責任を持つよ