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それは、なかなか難儀ですのぐわっはっは

(早く帰ってあたしたちの神社から、いなくなって)

ところで神主さん実はねいや、何わしはまだ、自分の娘とはスケベした経験が無かったんですわですが、男と生まれたからは、機会があれば一度はやってみたいとこういうのは、男のロマンでっしゃろせやから

いや、もちろん、今すぐっていうことじゃないですわわしはミナミの兄貴みたいなロリータ趣味は無いですからのこの子の胸が、それなりにボイーンとなった頃を見計らって

月子は、わたくしの次の巫女でございます

月子の母が、大鳥総裁に告げる

巫女の身体は鷹倉神社を信奉して下さる皆様のものです誠に申し訳ございませんが

そういうオモテ向きの話は、どうでもいいんですわワシは知ってますぜあんただって、巫女を継ぐまでは、色んな男に身体を売って来たじゃないでっか男と寝るのが巫女の修行なんだそうですな

ニタニタと笑う大鳥総裁

せっかくの修行なら、実の父親である、このわしも協力したいと思っているんですわ

何て男だ

確かちゃんとした巫女になるまでは、あのわしの心を覗き込んでくる、あのビリビリとした力は出ないって話でしたがね

(あたしこんな人に)

月子の脳裏に犯されている母親の光景が映る

(あんなことをされて赤ちゃんができちゃうそんなのは、嫌ぁ)

幼女の月子が、恐怖に震える

その情報は間違いです

巫女は、張り詰めた声で言った

なんやと何が間違いだって言うんや

大鳥総裁はギロッと巫女を睨んだ

月子にもすでに巫女の力は宿っています今はまだ小さな力ですがこの力を育てるためにこの子も、毎日修行しておりますから

娘を守るために母は、ヤクザの親分と対峙する

それに実の父親と巫女の交合は、以前に実例があります普通の殿方との交合よりも、心の奥底まで入り込むことになり酷い後遺症が残ったと

は、はいボクも、神社の古い記録で読んだことがあります確か、廃人寸前になったとあの、明治時代の記録ですが

巫女と神主両親揃って、大鳥総裁に月子とのセックスを諦めさせようと、説得する

そうでっかそれは、残念ですのぉ

大鳥総裁は不快な感情を露わにする

そいつは本当に残念じゃのぉ

ジロリと、月子を見下ろす

(月子巫女にならないと巫女の力を手に入れないとこんな人に酷いことをされちゃう)

これが、月子の2つめのトラウマ

次の巫女を継ぐのは、わたくしですわそうでないとお父様が可哀想ですもの

それは、夜見子が自分たちの出生を知ってしまった夜

自分だけが、神主である父親の本当の娘だと知った

夜見子は小学校の高学年だ

心配そうにこちらを見ている幼いルナも見える

(誰が、夜見子に話したのああさっき、拝殿に大鳥総裁がいらしていた)

あの男がまた余計なことを言ったのだと気付く

いいですわね月子

その夜は夜見子が、月子を姉と呼ばなくなった日でもあった

伝統ある鷹倉神社の巫女はわたくしが守りますお父様の娘の夜見子が

夜見子のショックも判る

(夜見子は巫女の本当の姿を知らないお母様の美しい姿しかしらないだから)

多くのヤクザたちから信奉を集め

巫女装束で、神楽舞を舞う美しい母親

最近は、すでにほとんど拝殿から外に出なくなっている

夜見子やルナには、穏やかに優しく微笑んでいるけれど

母の心が、少しずつ蝕まれていることは年長の月子には判っていた

月子には絶対に巫女は継がせないわだって、月子はあんなオジサンの娘なんじゃないっ

やはり大鳥総裁が、喋ったんだ

そうですわね夜見子様

気が付くとそう答えていた

(あたしはあの人のあんな人の娘なんだ)

そしてルナのこともルナ様と呼ぶようになる

それが月子の3つめのトラウマ

夜見子が叫ぶ

ヨミ、月子お姉様の気持ちが全然判っていなかったの本当に、ゴメンなさい

その言葉が月子の心の中の最後のトラウマを蘇らせる

それは和紙に毛筆で書かれた、母の文字

お父様も、連れて行ってしまうことを許して下さい

月子たちの母親は自分と夫が、殺されることを知っていた

いやそうなんだ

巫女の力は、人の心を読む

セックスで心の奥底まで通じなくても殺意の様な強い感情を、感じ取れないはずがない

(どうしよう、こんなの妹たちには見せられない)

月子は、慌ててその和紙の手紙を畳んで、ポケットに隠す

(どうしよう、どうしよう、どうしよう)

父親が今日、母と一緒に一番仕立ての良いスーツを着て出掛けたことを思い出す

(お母様の付き添いで病院に行くのにあんなスーツを着て行くなんて)

もしかしたら夫の神主も

知っていたのか命を狙われていることに

(そしたら、これは心中お母様の心の状態が良くないことは判っていたわでも)

娘たちを残して夫婦だけでなんて

(間違いよこんなのそうだとにかく、お母様たちを追い掛けよう)

月子は慌てて、自分も病院へ向かおうとする

月子お姉様、大変お父様とお母様が

ルナが飛び込んで来た

今、病院からピストルで撃たれたって

それが月子の最後のトラウマ

(何で、こんなことになぜ)

月子の記憶が閉じ込めてあった強い感情が、放出されている

本来なら、気の循環トライアングルの流れに蓄えられた力は全て、月子に吸収されるはずだったのに

その月子から、大きな噴流が循環流に注ぎ込まれる

今でも、ギリギリで保っているのに

これ以上、激しい気の激流をキープし続けることは難しい

嘘お父様とお母様がボクたちを見捨てて死んじゃったなんて

両親の死のショックがルナを直撃する

そんなのそんなのないよボク

ホントにマズいぞ

循環トライアングルの一角であるルナが脱落したら

溜め込まれた気と力が、暴発する

ごめんなさい、月子お姉様ヨミがヨミが悪かったのよヨミのせいで、月子お姉様は

夜見子も姉が背負っていたものを感じて罪の意識に震えている

わたくしはわたくしは

月子の心は積み重ねられたトラウマに、潰れそうになっている

いいかげんにしろぉぉ、お前たち

オレは強い気で、叫んだ

自分たちのことばっか見ているんじゃねぇぇぇ

このままでは心の内側に、潰れてしまう

開いた心が、また閉じてしまう

オレたちの心も見やがれぇぇっっ

こっちを見ろ

オレたちを見ろ

そして、お前たちが独りぼっちじゃないことに、気付け

そうだよっあたしだってぇぇぇ