寧の肌のぬくもりがオレに伝わってくる
まあ仕方ないよね、お兄ちゃん
誰かに一度でも捨てられた経験があるとさどうしたって、また捨てられるんじゃないかって、怖くなるもんねあたしには、よく判るよ
マナは実の母と祖父たちに、見捨てられている
だから、あたしはお兄ちゃんを死んでも見捨てないよそんなことをするぐらいなら、マナは死ぬよマナは、お兄ちゃんがあたしを必要だって求めてくれたから、生きているんだもん
月子さんマナの心とかも、どんどん覗き込んでくれていいからねそして、もしマナの言葉に偽りがあったら、指摘してあたしいつでも、死んでお詫びするからさ
あたしの心もどうぞ旦那様が、月子さんを受け入れたのですからあたしも隠し事は致しませんわ
申し訳ございません力は、しばらく封印致します
月子が謝る
わたくしもちょっとだけ不安になったんですそれで、公様のお心を覗いてしまいました
みんな心に不安を抱えているんだ
もう、ヨッちゃんこういう時は、どうするの
ヤッちゃんオレの背中に廻ってくれる
寧は、後ろからオレを抱き締める形になる
月子、来いよ
オレは月子に声を掛けた
お前を抱き締めたいんだ
オレは穏やかな気持ちで、そう言った
はい公様
月子が、オレに身を寄せる
オレは、月子の身体を正面から抱いてキスをした
月子を抱くオレを寧が背中から抱いてくれる
1つの塊になってお互いの生命を感じ合う
こうしていると、不安が溶けていきますわ
ああ、寂しくなったら抱き締め合おう遠慮なくいつでも
ありがとうございます公様
今度は月子からオレにキスしてくれた
月子さんが満足したら、次、あたしねっあたしも抱き締めて欲しいよ、お兄ちゃん
ああ、いいぞマナ
ところでどうしてずっと黙ったままなんですメグミお姉様
瑠璃子がメグに尋ねる
えっあ、あたしは
メグは戸惑っていた
さっきあちらのお部屋で、マルゴお姉様も心配なさっていらっしゃいましたわ
マルゴさんは佐々木女医を連れて、お屋敷の外へ出掛けた
オレにも、声を掛けてくれた
メグちゃん、どうしちゃったのって
あたし全然、追いつかなくなっちゃったんです
追いつかなくなったって
頭がさっきのお部屋でのことも今も
今も
寧お姉さんも、みすずさんも、瑠璃子さんも、イーディさんも、美智ちゃんも、とっても頭が良いから巫女のこととか、難しい昔のこととかみんなで、どんどん、話を進めて、納得していくでしょマナだって、会話に参加していたしでも、あたしは全然、理解するのについていけなくって
何で、ヨシくんが鷹倉さんの姉妹の全員とセックスしないといけないのかも3人のロスト・ヴァージンが済んだ後に、みんなで輪になって、もう一度、月子さんとセックスしたのもあたしには、理由がよく判らなくて
でも、メグも気を送ってくれていたじゃないか
気の循環トライアングルの中に加わって
それはヨシくんが、本当に一生懸命であたしには、よく判らないけれどこれは意味があることなんだなって思ったから
だから、みんなと同じことをやっていただけよちゃんと、何が起きているのか把握してしていたわけじゃないのだって、あたし本当に判らないんだもの
オレは心を読まれたという実感とかがあるから、必死で頑張れたけれど
メグは、意味不明な儀式に参加しただけなんだ
何か不思議なことが起きているっていうことは、判るのよ何となくはでもその意味も意義も、あたしには理解できないから
頭が追いつかなくなったのか
だから途中で、ヨシくんを励ましてあげたいって、何度も思ったけれどタイミングも、何て声を掛けたらいいのかも、全然判らなくて
それでずっと黙ってたいたんだ
その上月子さんたちは、ヨシくんの心が全部読めるって言うしヨシくんも、心を読んで良いって許可しちゃうしそんなんじゃ、あたし、どうしていいか判らないわよ
何が判らないんだ
ヨシくんの心が読める人がいるのにあたしは、ここで何をしたらいいの
ヨシくんの奥さん役は寧お姉さんや、みすずさんがしているしヨシくんのお世話は、克子お姉さんや瑠璃子さんやマナの方が、あたしよりも上手にできているしあたしよりも、みんな頭が良いし、綺麗だしヨシくんに優しいしヨシくんのことを守ってあげられるくらい、強い人ばっかりだしこの上、あたしには判らないヨシくんの心が見える人まで来たらあたしは、ここで何をしたらいいのよあたしなんて必要ないじゃない
いやちょっと、待てよ、メグ
そうかなメグちゃんだって、美人だと思うよっ
オレを抱き締めたまま寧が言った
寧お姉さんに、そんなことを言われてもあたし
超絶美人で超グラマラスの寧に美人て言われてもな
あたしあたしが、ここに必要な理由が、自分で見つからないんですっあたしこの家族には要らない人間なんじゃないかって
そんなことはないぞ、メグ
オレはメグだって、必要だよ
それって憐れみ
何言ってるんだよオレたち、そういう関係じゃないだろ
じゃあ、何あたしみたいな、役立たずな女の子がどうして必要なのよヨシくんねぇ
そんなの上手く言葉にできないよ
何よ、それっ誤魔化さないで
誤魔化しているわけじゃないオレだって、頭が良くないんだからさ上手く説明できないことだってあるんだよっ
大人になったら、判りますの
アニエスがオレたちに言った
今は、判らないかもしれないけれどきっと、大人になったら判りますの
アニエスの大きな瞳が、オレたちを見ている
だから、判らないことがあったら静かに、黙って聞いていますのいつかきっと、判る様になる日が来ますから今は、みんなの邪魔をしないように、静かにしてジッと聞いていますの
役立たずなのは、アニエスですのアニエスが、家族で一番、パパの役に立っていないですのアニエスまだ、セックスしかできないですから
お前何を言い出すんだ
でも、アニエスはパパや、みんなと離れたくはないですのパパやみんなの役に立つ人に、早くなりたいですのだから今は、アニエスには難しくて判らないお話の時は、お行儀良く静かにして聞いていますのでも、一生懸命聞いていますのだって、いつかはアニエスが大人になったら、きっと判るはずのお話ですから
金髪の小さな少女が必死で話している
メグお姉ちゃんももし判らないのなら、大人になるまで待つしかないですのそれまではみんなの邪魔にならないように、静かに聞いているしかありませんのみんなは家族ですの迷惑を掛けることだけは、ダメですの