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さあ行こう寧あたしはメグちゃんを送ったら、すぐに戻って来るから

メグはマルゴさんに連れられていく

あ、待ってメグちゃん

寧が紙袋に、みんなで焼いたパンを幾つか放り込んで行く

女子陸上部のみんなで食べてもちろん味の感想を聞いてくるんだよっ

寧はメグに仕事を与える

オレたちのパン作りチームの一員としての

行って来い、メグ

うん、行ってくる

そしてメグは

ヨシくんも頑張ってね

オレにそう言ってくれた

済みません、次のエッチの前にワンブレーク下さい

部屋の片付けをしていたら1981年のアニメ誌が出て来ました

あのアウトというアニメ誌が当時あったんです

3月号ですね

表紙が吾妻ひでお先生でゆうきまさみ先生と夏目房之助先生のマンガ(マンガ評論でなく)が掲載されています

他にも、コミケの初代主宰者の米沢先生がマンガ時評を書いてますし桃伝のさくまあきら先生の読者コーナーとか

新番組のお知らせが名犬ジョリィとゴライオン

そして、前年の1980年のアニメを振り返るページがあるのですが

イデオンとゴーディアンとダルタニアスとゴッドシグマと

ガッチャマン・ファイターと、ベルばらと、ルパンの第2シリーズのラスト(宮崎監督が手掛けた死の翼アルバトロス)と

がんばれ元気と、あしたのジョー2と、ニルスのふしぎな冒険

全部、同じ年の放映だったとは

濃すぎる1980年

このほとんどのアニメが4クール放映ですから

古川登志夫さんや水島裕さんのコンサートの記事に

井上和彦さんのレコードの広告

声優さんの劇団の座談会では今は声優ブームですからみたいなやり取りも

1981年はすでに声優ブームなんだ

うーむ、今読むと色々恐ろしい

ちなみに翌月号が、最初のガンダムの映画版の特集だそうです

702.朝食のテーブルで

これは、わたくしのです

これ、あたしが作りました

このパンは、わたくしが

みんなにパンを勧められとにかく食う

いっぱい、食う

みすずの作ってくれたハム・エッグも

サラダも食べないとダメよ

はい克子姉

そんな感じで嵐の様な、朝食が終わった

どう商品としてイケそうでしょ

オレに、食後の紅茶を注いでくれながら克子姉は言う

うんみんな、手先が器用なんだな

学校で克子姉が、パン部の子たちに指導しているところを見ているけれど

もっと、いい加減な出来だったと思う

みんな本気なのよ

克子姉は、呟いた

遊びじゃないからあなたのために役立ちたいって思っているしお客様に売るパンを作るということの意味を判ってくれているのよ

それに頭の良い子ばっかりだからさ克姉に教わった通りに確実に、丁寧に一つ一つ作ってたもん

寧が付け足す

もちろん、言われた通りのことができない子は論外だけれど一番、救いようの無い子は、勝手に自分流にアレンジして、ダメな製品を作っちゃうから

ヤッちゃんどういうこと

だからさ指示されたことに対して、どうして、そういう指示をしているのかっていうことを考えないでさこの方が効率的だし、もっと良いはずって勝手な作り方に変更しちゃったりするんだよ指示している方の人が、散々トライ&エラーを繰り返して、その作り方が最適だと経験から言ってることとか想像ができなくて

他の人の苦労を想像しないというか自分のひらめきの方が正しいと思い込む人って、確かにいますよね

また、そういう子に限って自信家だったりするからさ、周りの子たちにも指示されたやり方より、あたしの方法の方が絶対に良いとか主張しだしたりして

出来上がったものが、全然ダメなものばかりとかよくある話よね

寧の話を克子姉は、受ける

あたしはパンの焼き上がりから、お客様が実際に食べる時間のことまでイメージしているのよ例えば、学校で売っているパンは買った人は、だいたいすぐに食べちゃうでしょ取っておいて、部活の後に食べようと思っていたとしてもせいぜい数時間後でしょ

学食のパンを家に帰るまで取っておくやつはいないな

昼食か、小腹が空いた時のオヤツなんだから

でも、パン屋さんをやるようになったら夕方、5時以降に売ったパンは、翌日の朝食になる確率が高いわ菓子パンなら、夜食とかに食べられるかもしれないけれど

ああ翌日の朝食を、仕事や学校の帰りに買うんだな

そうなると学校のパンは、焼きたてが一番美味しいタイプのパンの方が良いだろうし夕方のパンは、一晩経って冷たくなっても、あるいはもう一度温めても美味しいパンでないといけないでしょ

それぞれ作り方が変わるわけプロになるのなら、そこまでイメージして作らないといけないのよそれを上手く遣り繰りするのに、多少手間が掛かるとしても

でも判ってない子に、やらせるとさ何でこんな面倒な工程を入れるわけ馬鹿みたいもっと、こういう風にした方がいいのにこの指示を出している人は、全然判っていない馬鹿なの死ぬのって、勝手なことを言い出してさ

本当に自我の強いお馬鹿さんだと勝手な作業に変えてしまうわよ周りの人まで、自分のやり方を強制して

克子姉と寧が言う

よく言うでしょ自分が他の人間よりも頭が良いと思っている、活動的な馬鹿が、一番手に負えないってさ

でも、ヨッちゃんだってパン屋さんを始めたら、色んな人を雇わないといけないんだから、そういう子がいるってことも知ってないとダメだよ

うんいずれは

パンの作製も、販売も人を雇わないと、手が足りなくなるだろう

でも、オレ、馬鹿だからさよく判らないんだけれどそういう、我の強い人が店で働いていたとしたらどう対応すればいいんだ

そういう人ってオレみたいのが指導しても、言うことを聞いてくれないと思うんだよオレ頭がよくないから、そういう人に反論されても、多分、スラスラと言い返したりできないと思うし

そいういう我が強くて、自分の考えが正しいと思っている人は

オレのことなんて、ハナッから馬鹿にしているだろうし

絶対に、言葉が巧みというかペラペラ自分の意見を、物凄い勢いで話してくるだけで

オレの言葉は聞く気が無いと思うんだよなぁ

へだからさ、最初っから、そういう人は雇わないようにするんだよ

そのためにバイトを雇うんだって、あらかじめ面接するんでしょ

いや、ヤッちゃんそれは判るけれどさ短時間の面接で、その人の性格や考え方が判るわけがないじゃないか

人って複雑なんだから

良い人かなって思って、実際に雇ってみたらさなかなか、大変な人だったりしたらそういう人には、どう向き合えばいいのかな

オレには結構、深刻な悩みだ