昼間の回転寿司は、ご老人ばかりなのですね
びっくりしました
本当に、お婆ちゃんばかりで
多分、母は友達が行っていると聞いて、回転寿司での昼食を提案したのだと思います
家族で回転寿司に行ったのは、本当に20年近くぶりでした
母はパクパク食べるのに、父はあまり食べません
母は、やっぱりお寿司は美味しいわねとご機嫌なのに
寿司店から出た後、母だけ先に店に行き、私は父を家まで送ることになりました
母の姿が見えなくなった途端父が
回転寿司、嫌いなんだよ美味くないから
父と母と、好物も味覚も全然違うのに
よくもまあ、50年近く夫婦をやっていられる
825.セックス・キングダム / クロス・セッション2
あなたたち、みんな頭が変なのよ狂っているわ
愛の母親が、オレたちを見て呟く
あたしは愛と、娘と平穏に幸せに暮らしていたのにあなたたちは、あたしたちの家に土足で上がり込んで、何もかもメチャクチャにしてしまったのよ
その眼には、憎しみの炎が宿っている
愛もこの人たちにいいようにされて、頭が変になってしまったのねああ、可哀相な愛
ま、ママあ、あたしは
セックスなんてまだ、愛には早かったのよ愛は、そんなことを知らなくて良かったのよなのにあああこの子は、もう、純真な娘には戻らないあたし、どうしたらいいのかしらああっ、何でこんなことにどうしてなの
と愛の母親は、コヨミちゃんに向かって言った
それは愛の母親が、コヨミちゃんに対して特に自分の身に起きた不幸をアピールしようてしていたからではない
愛の母親にとって、この部屋に居る人間の中で自分とコヨミちゃんだけが、真っ当な人間だと思っているからだろう
12歳のルナも含めて、他の女たちが、全員、オレと性的な関係にあるということを彼女はすでに知っている
コヨミちゃんだけが、オレとまだそういう行為に及んでいないということも
小母さん、あなただけは守るわ絶対に、この人たちの魔の手から、あなただけは守るからね
コヨミちゃんの手を、ギュッと握りしめる
だが、コヨミちゃんは無表情で、愛のお母さんの顔を見上げているだけだった
エイリアン2という映画を知っているネ
リプリーが、エイリアンに取り囲まれながらも、必死に闘って生き抜こうとするのは小さな女の子を守るためネ女の子を守らないといけないから、リプリーは絶望せずに闘えるのネそして、その女の子は小さな人形を抱いているのネ女の子は、女の子で自分がエイリアンから、その人形を守ってあげないといけないと思っているノネつまり人形を守ってあげないといけないから、女の子は頑張って生きようとするしその女の子を守りたいと思って、リプリーはトラウマを乗り越えてエイリアンと闘うデモ、逆に考えれば人形や女の子という、守ってあげなきゃいけないと感じる対象が居てくれるから何とか頑張れるのネ人は弱いから1人きりだったら、さっさと絶望するか発狂するかダケなのネあの映画が、面白いのはそういう依存関係が二重に入れ子構造になっているカラなのネ
何で、ここでエイリアン2
エイリアン2が、そういうストーリーだったのにエイリアン3で、生き残ったはずの女の子が死んでたことにしたデヴィッド・フィンチャーは、ホンモノのマヌケなのネそりゃ、酷評されるのは当たり前なのネ
さらにエイリアン3
だから、デヴィッド・フィンチャーみたいなことをしたらダメヨ判るネ
愛のお母さんを追い詰め過ぎちゃダメってことよ
可奈センパイが、オレに言った
愛のお母さんは愛を溺愛することで自分に何もかも依存するように仕向けることで、娘との絆を作り上げていた
だが、その愛がオレに奪い取られて愛の依存の矛先が、自分でなくオレに向きつつあることを感じている
そして愛娘が自分の理想通りの無垢な少女には、もう戻ることができないということも
だから自分の溺愛を、今度はコヨミちゃんに注ごうとしている
エイリアン2の主人公が、守らないといけない女の子が居たことによって絶望せずに戦い抜けたように
愛の母親は自分に依存する無垢な娘を必要としている
そういう対象が、いなければ
精神崩壊を起こして、廃人となるかもしれない
でも愛のお母さんに、コヨミちゃんを任せるわけにはいかないだろ
また愛のように自分では何もできない女の子に育て上げられるだけだ
お屋敷に来てからのコヨミちゃんの様子を見る限り
この子は、愛のお母さんに全てを委ねるような性格の子ではない
コヨミちゃんは、まだ幼いけれど自分というものをしっかり持っている子だ
普段は従順だし、ワガママも言わないというか従妹たちとすら、ほとんど話さない
いつも、黙ってオレたちの様子を観察している
冷静な眼で
運命に流されるのではなくしっかり状況を見て、この流れの中で自分はどう生きていくか、懸命に考えている
愛のお母さんに依存するのは、良いことではないことは判っているはずだ
違うよ兄さん
えルナ
イーディさんは兄さんでなく、コヨミちゃんに話しているんだよ
エイリアン2の例えはコヨミちゃんに
そうか、今ここでコヨミちゃんが、愛のお母さんを拒絶したら
激しく、突き放してしまったら
愛のお母さんは絶望に沈む
ていうかそろそろ、力を抑え込むよ、コヨミちゃん
ルナが、ニコッと微笑む
な何だって
そうネDarlingやアタシたちを試すのならもう充分ネ
ルナの言葉に、イーディが言った
ソロソロ張り詰めた糸を緩めないとホントに切れるのネ
イーディが、外からパン工房の中に入って来たのは
この室内に張り詰めていく気を感じたからなのか
ここ数日、大人しくしていたアイのママが、急にこんなにエキサイトしているのはオカシナことなのネ
コヨミちゃんがアイの母親の心に溜まっていた悪感情を、一気に放出するように仕向けた
巫女の力を使って
ソレと、もう一つアタシのGRANDMA《グランマ》の教えだけど、人間は、大人になったら変わらないノネ考え方や、物事の見方はもう
イーディは、アイの母親を見る
コヨミはまだ若いケレド愛のママぐらいの年齢になった大人が、それまで積み重ねてきた経験を基に自分の世界感を持っているノネソウイウのは、簡単に覆せないヨそれこそ戦争か、天変地異の大震災レベルのコトが起こらない限りネ
コヨミちゃんは、悲しそうにイーディを見る
救えないんですか
小さな声で、そう言った
少なくとも、コヨミには無理ネ
イーディは、笑顔でそう答える
コヨミには力はあっても、まだまだ経験値が不足しているネ