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ダカラ、メグミの交代だけ

じゃあ、オレが行くよ

オレは席を立った

オレも5時限目は遅れて出ても、文句は言われないから

オレはパン・コースの生徒だからパン工房の仕事が優先される

売り子は、克子姉と寧に任せてメグの代わりに、サポートに入ればいいんなら

オレだって、最初の頃は売り子までやっていたんだし

みんなは、ゆつくり食べて愛も、今日はもういいからお母さんと一緒に昼飯を食っていろよ

愛は、小さく震えている

母に対して怯えているらしい

じゃあこっちはあたしに任せてノブ、売り場の方を頼むわよ

こういう時に、可奈センパイの明るさは助かる

何なら、あんたの分のお弁当も食べといてあげましょうか

意地悪そうに、雪乃は言う

ほら、あたし今は2人分食べないといけないから

そういうコトを言っていると出産後も大食いのクセが残って、激太りするノネ

ううっ、それは困る

Darling、アタシも食べたらすぐに行くネ

ああ、頼んだよ

オレは売り場へ通じるドアを開く

だからー、喜代原さんを解放して下さいって言っているんですよ

そうよ、そうよ喜代原さんを出しなさいよっ

見ると売り場の脇に、1年生の女子生徒が5人ほど居る

全員で克子姉に抗議しているようだ

ああ、だからパンの販売は、寧とメグが2人でやっていた

だいたいおかしいでしょ何で、喜代原さんを働かせているのよ

そうそう、労働法違反よ

労働基準監督署ら訴えますからねっ

裁判したら、絶対にアタシたちが勝ちますからねっ

5人が大声で克子姉を責めるから学生食堂中の生徒たちが、こっちに注目している

いや、外からも騒ぎを聞きつけてヤジウマたちが集まって来ていた

マズいな

オレは、開きかけていたドアを一旦閉じる

オレが出て行ったら、あの子たちは愛が居るはずのドアの奥に注目するだろう

ここに今、雪乃や愛の母親やルナが居ることは知られるわけにはいかない

イーディが、壁のスイッチを入れる

天井から、モニターが降りてくる

すぐに外の売り場の様子がモニターに映り、声がスピーカーから聞こえてきた

最初は、オレとメグだけで店をやるつもりだったからこういうパン工房の中に居ても外の売り場の様子が確認できるシステムを取り付けてあったのだ

ちょっと今、説明するから、あなたたち落ち着いて

克子姉が、5人の少女たちに言った

喜代原さんには、他の子と同じ様にここの活動を手伝ってもらっているだけよ無理に働かせているわけではないわ

何言ってるのよだって、バイト料を払っているわけじゃないんでしょ

女の子の1人が、克子姉に食って掛かる

こんなところでパンを売らせて喜代原さんに1円も払わないなんて、どうかしているわよ

そうよ、虐待よっ

ジンケンシンガイよっ

何なんだこの子らは

あ、あたしのく、クラスの子です

愛が震えながら、答える

い、いつも愛を助けてくれててい、今までは、毎日、一緒にお昼を食べていたから

愛の友達

でも喜代原さんは、アルバイトじゃないからここのパン屋さんは、ここの学校が新しく新設したパン技能士養成コースの授業の一環で設けられているのよこれは教育の一部だから

あたしもバイト料とか、貰ってないよーっ

寧とメグが、パンを売りながら5人に言う

で、でも喜代原さんは働いているんだから、お金を払うのは当然でしょ

そうよ、そうよ

みんなに、パンを売っているんだから

授業だって言うんなら、タダで配れるべきなのよっ

5人は、なおも食って掛かる

うーんと、高校野球でも甲子園とかの大会だと、ちゃんと入場料を取っているわでも、だからって出場している高校球児たちに、出場料とかお金を払わないでしょ教育なんだから

克子姉は、そう説明する

そんなの詭弁よテキトーなこと言って、誤魔化さないでよ

だってあんたは、お金を貰っているんでしょ

ええ、あたしはパン・コースの正式な講師ですから仕事として、パン作りから販売までを教えているのよだから、お給料はいただいているわ

胸を張って、そう言う

何よ、エラソーにあんたは、学校に雇われているだけなんでしょ

そうよあたしたちは、学校にお金を納めているよあたしたちの方が、偉いんだからね

ちょっと、みんな校長に文句言いに行こうよパン屋がナマイキだってさ

校長より、理事長とかの方がいいんじゃないの

あんたなんて、県の教育委員会にメールして、簡単に辞めさせることだってできるんだからっ

女の子たちのヒートアップは、止まらない

いや、克子姉はこの高校の前理事長だし、今も理事なんだけれど

とにかくさあんたの言っていることは、おかしいわよ

女の子の1人が言う

喜代原さんは、パン・コースじゃないんだからさ一般生徒なんだから教育の一環だからって、ここのパン屋で働かせるのはおかしいわよ

そうよ、横暴よっ

理屈がおかしいわよっ

だから、違うってあたしたちは、みんな自主的にお手伝いに来ているんだからさっ

そうよ、あたしもパン・コースじゃないもの

寧とメグが、生徒の立場から反論する

愛ちゃんだって、そうだよ自分の意思で、お手伝いに来てくれているんだからねっ

愛の場合は、オレが命令して来させているわけで

そんなはずないわよっ

愛の友達の女の子が叫ぶ

だって、喜代原さんよあの喜代原さんが、自分からそんなことを言い出すはずがないもの

そうよいつもわうわう言ってて自分からは、何もできない子なんだから

ここの人たちが、みんなで寄ってたかって、喜代原さんを脅してそれで無理矢理、働かせているんでしょ

奴隷にしているのよ

喜代原さん見た目だけは、可愛いからっ

そうだよあ

愛のクラスの子はそう思うか

何よっうっさいなあっ見た目だけなら、あたしだって可愛いよっ

寧が、変な風にキレる

メグちゃんだってこっちからの角度限定なら

寧お姉さん、そういうの止めて下さいこの人たち、真面目な話をしているんですから

メグが、寧を黙らせる

あのあなたたちは、知らないのかもしれないけれど喜代原さんは、テニス部の星崎先輩が

知ってるわよ柔道部の2年の変な男の人に、喜代原さんが付きまとわれていてそれをテニス部の先輩が解決してくれたって話は

喜代原さん、あたしたちにもずーっと相談してたし

ええ、あたしたちだってあの気持ち悪い写メとかも見たし、喜代原さんの力になってあげてたんだから

愛は頼れる相手なら、誰にも頼っていた

いつも、オドオドオロオロして助けて下さいモードで、周囲にアピールしていた