というわけだから、来週から愛ちゃんの作ったパンのコーナーを作るからね
克子姉が、学食の生徒たちに宣言する
最初は色々あると思うけれどみんな、食べてあげてねっ
ほらほら、愛ちゃんもみんなにご挨拶、ご挨拶
寧が、愛の背中を押す
愛は、改めて自分に注目しているたくさんの生徒たちを見て緊張する
ほらほら、そういう時は
うううしゃっふるるるっ
愛は自分自身を再起動させる
あああうき、喜代原、あ、愛ですいっ、1年です今度パン・コースに入れてもらうことになりました多分、そうなります
絶対にそうなるから、大丈夫よ
克子姉が、太鼓判を押す
はいそうなるみたいですだ、だからっ、皆さんっうううっ
愛は、叫ぶ
愛の作ったパン食べて下さいっ
ペコリと、頭を下げる愛
おう、買う買う、オレが買うよ、食べるよっ
真っ先にそう叫んでくれたのは
オレのクラスの田中か
あいつ、学生食堂で騒ぎが起きているって聞いて、わざわざ様子を見に来てくれたんだな
オレも買うよ食ってみたいもん
うんうん、そうだよなぁ可愛い子が作ったって判っているパンなら、食ってみたいよな
ああ、あの子があの手で作るんだろそれならさ
男子生徒たちが、口々にそう言う
あーら、あなたたちあたしが作ったパンは、食べてくれないの
克子姉が、ニヤーッと微笑む
い、いえいえ克子さんのパンは、今まで通り購入させていただきますっ
それなら、よろしい
安売りじゃ無い方のパンは、克子姉が作っていることになっている
ホントは、半分以上はオレが作ったパンなんだけれど
一生懸命やっている人をバカにするなって、いい言葉だよね
あ、あなたは女子陸上部の竹柴キャプテン
頑張っているヤツは、あたしは好きだよ応援するからね
そのキャプテンの言葉に、他の女子生徒も
何かよく判らないけれどあなたが頑張りたいっていう気持ちは伝わってきたわあたしたちも応援するから
頑張ってねっ
女の子の中からも、愛を応援する子たちが現れた
は、はい頑張ります
愛はまた、ペコリと頭を下げる
ということだから愛ちゃんが、正式にパン・コースの子になったら、ここでの活動は授業だからねっ
寧が、愛のクラスメイトたちに言う
ま、まだ正式に転科が決まったわけじゃないでしょ
そ、そうよ今はまだ、喜代原さんは普通科の生徒のままなんだから
そう言って、寧を睨み付けるが
でも、この子の意思は判ったでしょ愛さんは、自分で決めたのよ
克子姉が、優しい笑顔でそう言う
あなたたち愛さんのことを友達として心配して、わざわざ来てくれたんでしょうけれどあなたたちが、心配するようなことは何もないわ
そうそうはいはい、帰った帰った営業妨害だよっ
ヤッちゃんちょっと抑えて
オレは、寧を制する
はーい、ということだから昼休みも、残り10分だけど、みんなパン買ってパン食べて
克子姉が、明るくそう叫んで幕引きをしようとする
愛さんは、工房に入ってて転科についてのお話とかしないといけないから
ごく当たり前のことの様に、愛を工房の中に隠そうとする
愛が売り場に出ている限りは、騒ぎが収まらないと考えたんだろう
そしてオレの耳に囁く
お嬢様には、あたしから話すから心配しないで愛さんのことお願い
オレは、愛を連れてパン工房へ戻る
愛よく頑張ったね
可奈センパイが、愛をギュッと抱き締める
あんたはこれからも、ずっとあたしの妹分だからねっ
可奈センパイは、涙目だった
愛の勇気を振り絞っての告白に、感動したらしい
恵美ちゃん、交代急いで、ご飯食べてそっちは、あたしがやるから
売り場のサポート役をメグと交代する
外と繋がるドアを、オレが閉めると
その子の転科の件は弓槻と克子で、どうにでもなるのね
雪乃が、険しい顔でオレを睨む
愛も、雪乃のテンションの高さに怯える
ああ、問題無いと思うよ
ミナホ姉さんは、この高校の支配者だ
白坂創介派の教師たちは追い出したけれど校内には、ミナホ姉さんの息の掛かった職員がいっぱい残っている
じゃあ、ついでにクラスも、あたしたちのクラスに変えさせてよ
愛をオレたちのクラスに
オレだってパン・コースだけどまだ1人だけだから、教室は前のままだ
通常授業が受けられる時は、今まで通り、他のクラスメイトたちと一緒に受けている
理由は何でもいいわよパンの子は、どうしてもうちのクラスじゃないとダメとか適当にデッチ上げるのよ今すぐ
今すぐ
今まで騒いでいたこの子と同じクラスの女の子たち急がないと、面倒なことになるわよっ
今まで自分たちが世話をしてあげてきたと思ってた子に飼い犬に手を噛まれたんだから今度は、その子のことをイジメにかかるわよ
友達からイジメの対象に
前のあたしだったら絶対に、そうしているものだから、急いで先に手を打たないとダメよ
口から泡を飛ばして、雪乃は言う
で、でもあ、あの人たちはそ、そんな
話し合いとかで解決するような子たちじゃないのよっあの子たちは、あの子たちの気分で生きているだけなんだからああいう連中とはさ、パパッと手を切っちゃう方がいいのよ後腐れなくねっ
友人だと思っていた子たちの手の平返しには、雪乃は苦い思いを経験してしてきている
ああ、そうだもう、いっそのことさあんたは、今日はこのまま早退することにしちゃいなさいよ転科の手続きがあるからって
雪乃は、愛に言う
それで恵美とイーディ、この子に付いていってそれで、この子の教室とロッカーから持ち物を全部引き上げて来てここへ持ってくるのよここなら、鍵が掛かるからそれから靴箱の靴もね他の生徒が、手を出せるところに置いてある物は全部、持ってくるのよ
あんたがいない隙にどんなイタズラをされるか、判らないからね
色々やられたのか
雪乃自身が
前にね
ごめん、気付かなくって
いいのよ最近は減ったしまあ、あたし校内には、私物は1つも残していないから外履きもビニール袋に入れて、バッグに入れているし体育の授業は出ないから
着替えて、眼を離した隙にカバンとかを弄られる可能性があるのか
もう起こらないネダカラ、雪乃は心配することはないヨ
雪乃の荷物にイタズラした子はミナホの指示で、アタシが制裁しておいたカラ
誰ナノカは言わないヨその子も、二度とやらないと約束してくれタシ次にやったら、退学に追い込むカラ
オレ知らないぞ、そんなこと
するし、イーディは
Darlingは、ここしばらくパンのこととかで大変だったカラ言わなくていいってミナホがネ