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イーディが自分から中庭へ戻って美智にみすずたちの警護役を交代することを提案したのか

それで美智が、ここへやって来た

なかなか楽しそうにやっているね

マルゴさんの言うとおり講義は、一見、和やかな雰囲気で行われているようだ

ただ実際にはあそこにいる警護役の少女たちの中には、今の主を捨てて、他の家に売り込みをかけようと思っている子もいる

懇親会のパーティになったら、色々と面倒なことになるだろう

でも、いいのか美智は、みすずの警護役ってことになっているんだろ

今日来ているのは、全員、みすずや美智と同じお嬢様校の生徒たちだ

当然美智のことは、みすずの警護役だと思っている

香月家の娘の警護役が主人を置いて、公の席からいなくなることなんてあっていいのか

それは大丈夫だよ、良信くん

何たって、ここは香月家の本家の邸宅だからねこの敷地の中での警護体勢が、どうなっているのかはよその家の人間には判らないよ

ここは美智にとっても、ホームグラウンドなんだ

それにレイカお姉さんの安全講座がああやって続いていて側には、翔お姉さんもいるここの中庭の周囲は香月セキュリティ・サービスが完全にガードしているってことも、みんな知っているし第一、今日は、香月さんが在宅しているってこともみんな知っているんだからさ

あジッちゃんは、わざとあの少女たちに姿を見せた

大徳さん張本さんという最強警護人がここに居ることも判っているんだから美智ちゃんが少しぐらい席を外したって、みんな変には思わないよ

それに、さっきのキョーコさんたちとのエキシビション・マッチで、美智ちゃんととイーディがコンビを組んでいる様子もみんな見てるしイーディが強いことも伝わっているはずだよね

あの子たちには、イーディは君の警護役だって紹介したろでも、今は良信くんが席を外しているんだからさみすずさんの警護役がイーディと交代しても問題は無いよ

常にみすずに、香月家の警護役が付いていることに変わりはないのだから

で、どうしたんだ美智

イーデイとの交代に問題がないことを確認してオレは美智に尋ねる

うううご主人様

今の美智は、泣きそうな顔で落ち込んでいた

さっきまでの美智は、みすずの後ろに無表情で控えていたが

あれは警護役として、感情を押し殺していただけなのか

そして、美智の心の中の動揺にイーディは気付いた遠くから見ただけでも

ほら、落ち着け美智

オレは、美智の小さな身体を抱きしめる

ああ、体が緊張しているな筋肉が強ばっている

オレは、美智の背中を優しく撫でてやる

可愛いおでこに、チュッとキスしてやった

美智は、小さく息を漏らす

抱き締めていてやるから大きく深呼吸しろ

オレの両腕の中ですぅぅ、はぁぁと、美智が呼吸する

よし心の中に思っていることを、全部オレに話してみろさあ

美智は、震えながらオレを見上げる

でもなかなか言葉が出て来ないらしい

何なんだキョーコさんと闘ってみてもう少し、追い詰められるって思っていたのか

最近は、イーディやレイちゃんたちと鍛錬を続けていたし

月子たちから学んだ巫女の修行法で、気の技がかなりレベルアップしたと言っていたし

あんなに簡単に、気の技を対処されるとは思っていなかったろう

そ、それもありますでも

わたくしはあの方に指摘されるまで、気付いていなかったのです

ん何の話だ

工藤流古武術の神髄が気を用いて闘うことでなく気を駆使する敵と闘うためのものであったということを

工藤流は相手の気を受け流して、反らす武術だ

気を使う攻撃技に対する返し技として工藤流は編み出されたのです

気を使う武術が、どれくらい昔からあるのかは判らないけれど

イーディの属していたニューオリンズの暗殺教団でも、そういう技があるくらいだから世界中に気を用いた戦闘術はあるんだろう

工藤流の創始者は、そういう気で闘う武術者と闘うために新しい流派を興したのか

わたくしは気の技が使えるようになって、有頂天になりすぎていました

そして世の中には、わたくしやイーディのような技を使える武人はそうはいないと勝手に思い込んでいました

美智たちの気よりも、巫女の力の方が協力だけれど

鷹倉神社の巫女の力は、誰にでも身に付けられるものではない

あくまでも、特殊なごくまれな存在だ

しかし工藤流が、気を駆使する敵との闘いを想定して編み出されたものなら

気を使うことのできる武人は、想像していた以上に存在しているのかもしれない

あの2人はわたくしやイーディに対して、気を放ちませんでした

そうだキョーコさんたちは

美智の工藤流や、ダダドムゥおじ様の技を見ただけで再現できるのなら

気の技だって使えるはずだ

なのに、キョーコさんたちは色んな家の警護役の少女たちの前では、気の技を使ってみせなかった

それはそれぞれ名家の警護役の少女の家族たちが、様々な裏社会の人々たちに通じているからです

ああ名家の人間を守るためには、裏社会の連中に顔が効かないといけない

警護役たちはみな、今日、キョーコ・メッサーの闘いを間近で見たことを、親族に報告するでしょう

その報告はあの子たちの親兄弟から、裏社会に伝わる

日本の裏社会から世界の裏社会にも

わたくしもイーディも本気であの方たちと闘ってみました全力で今、自分たちの使える全ての技を繰り出して、挑戦致しましたでも

あの方たちは状況を見てここまでなら、見せられるという範囲の力でわたくしたちと闘い圧倒しました

キョーコさんたちは見せちゃいけない技は、一切使っていないんだ

それでも、美智たちを圧倒した

その上わたくしに、工藤流の神髄を知るためのヒントまで与えて下さいました

工藤流は気で闘う流派でなく

気を使う相手を、制するための技だと

完敗でございます

ま、そういうことだよね

美智ちゃんとイーディの次に、ヨミちゃんやルナちゃんが現れるっていうのは誰が立てた作戦

わたくしでございます

マルゴさんに、美智が答えた

悪くない作戦だったけれどヨミちゃん、ルナちゃんの2段構えだったところもでも今日のこの席で、巫女の力を全員に見せるわけにはいかないものね

関西ヤクザのスパイが2人いることは判っているけれど

ほとんどの子たちは、巫女の力の存在を知らない

こんな力があることを知ったらまた別の裏社会の組織が、月子たちの奪取に動き出すかも知れない

それも外国勢力とかにまで伝わったら、大変なことになってしまう