鳥居さんも、狩野さんを睨む
が、アーデルハイトさんはケロッとしている戦闘意欲とかは、全然無いらしい
はい、そこまでになさって下さいませ
翔姉ちゃんが笑顔で割り込む
香月家の使用人がわたくしに指図するつもりですか
狩野さんは、翔姉ちゃんを睨む
はい使用人ですわわたくしは使用人だからこそ、この場はわたくしがお止めしなければなりません
狩野様もご存じのはずですわ本日は、閣下がご在宅です
そうだジッちゃんは、この邸宅に居る
そして、わたくしはまだ閣下の専任警護人のままなんですよ
狩野さんの顔色が変わる
閣下のいらっしゃる時に、香月家の本家の邸宅で狩野様のお嬢様が、よりによって鳥居家のお嬢様とトラブルを起こされるというのはわたくしとしましても、大変困ることになるのですが
狩野さんが、小さな声で言う
はい何をお判りになられたのですか
翔姉ちゃんは、笑顔のままでさらに詰め寄る
わたくしの言葉が過ぎました香月様のお屋敷だというのに大変、失礼を致しました申し訳ございません
わたくしは使用人ですからそのようなお話をわたくしになされても
翔姉ちゃんの言葉に、狩野さんは
みすず様、瑠璃子様それに、皆様大変、お見苦しい姿を晒してしまいました申し訳ございませんわ
スッと席を立つ
あら、どちらへ行かれますの
帰宅致します本日はお招きいただきまして、ありがとうございました
え帰るのかよ
言い争いをして、カッコが付かなくなったからって
そんな我が儘が、許されるとお思いですの
みすずは厳しい口調で、言う
これ以上、この場に居ることは家の恥となります
狩野様がこのままお帰りになられたら香月家の恥になりますわ
ピシャリと、みすずは言い返した
桜子様は、香月の家と並び立つ由緒ある長い歴史と伝統をお持ちの狩野家のお嬢様でいらっしゃいますわ他の家でならいざ知らずこの香月の本家の邸宅にお招きして、何のおもてなしもできないままお帰りいただくことなど
はいみすず様のいえ閣下の恥辱となりますわ
みすずの言葉に、翔姉ちゃんが続けた
お座り下さい狩野様
翔姉ちゃんに促されて、狩野さんは椅子に戻った
鳥居様もどれだけ親しい間柄だとしても、他の方たちの眼のある場所で言い争いをなさったりするのはよくないことですわ
みすずに怒られて、鳥居さんが謝る
親しい間柄
狩野さんと鳥居さんが親しい
しかし、みすず様
不意にお嬢様の1人が、みすずに声を掛ける
何でございます
みすずは、そのお嬢様に振り向く
先ほどの狩野様がおっしゃっていた件わたくしも気になるのですわ
そのお嬢様が、真顔で答える
ルナが、小声でオレに囁く
あの人例の天童さんて人に、そそのかされて喋っている
ルナはオレにしがみついたまま、この場にいる少女たちの心を1人1人チェックしていた
天童乙女は関西ヤクザのスパイでああ、あそこに居るニタニタ笑っている
わたくし、とある方からうかがったのですが今日の会は、香月の家がわたくしたちの警護役を品定めするために開かれたのではないかと
わたくしたちの警護役の中から有能な人間を、香月セキュリティ・サービスに引き抜くために若くて重要人物の身辺警護のできる少女警護人は、とても需要があり高い報酬で、あちこちへ派遣することができるからそういう香月セキュリティ・サービスの新しいビジネスのために
会場内がざわめく
みすず様がわたくしたちから警護役を奪われる
品定めって
ああ、天童乙女がもう何人か仕込んでいるな
このタイミングで、香月家の悪い噂が広まるように
それが何か問題ですの
みすずは、笑顔で攻勢に出た
では本当なのですね
相手のお嬢様が、そう言った瞬間
いやですわどうしたら、そういう解釈になってしまわれるんですの
みすずは、飛びっ切りの笑顔で微笑む
そもそも香月セキュリティ・サービスには、すでに充分な人数の警護人が在籍しておりますわ
みすずに立ち塞がるお嬢様は、チラリと天童乙女を見る
天童乙女は、ウンとうなずいた
香月家は今、瑠璃子様と美子様の専任警護役を探しておられるのでは
2人には今は警護役はいない
えー、わたくしたちの警護役の中から
お2人の警護役を選ばれるのですか
他のお嬢様たちも声を上げる
それから、元々、他の家に移籍したがっていた警護役たちの眼の色が変わる
まあ、それは良い方がいらっしゃればでも
美子様は、高校3年生ですしあたしは2年生高校を卒業すれば、大人の警護役が付くようになりますし
そうだ美子さんは半年、みすずは1年半だけしか少女の警護役は必要でない
ですが例え、半年間だとしても、香月家の警護役に任じられたということは名誉ですわ
その方にとってはそうでしょうけれどわたくしたちにとっては、必要かどうかの問題だけですから
瑠璃子は、まだ中学生ですがわたくしの警護役の美智と同い年ですしこのまま美智が、瑠璃子の警護を担当しても良いのですから
はぁと警護役の中から、溜息が出る
それに美智も後進を育てていますし
みすずは、美智の横のヨミを見る
ヨミご挨拶なさい
ヨミは
はいっ工藤流古武術5級弓槻ヨミですっ
うん工藤流の門下生ということにしたのは、オレの指示だ
ああ、あの子
さっきのエキシビションでちょっとだけ出て来た子ね
ああ、キョーコ・メッサーさんにお手玉にされていた
おっぱい大きい
口々に、みんなそう言う
ヨミルナはどうしたの
みすずが、わざとそう言う
ルナが変装して来たことの意味に気付いてくれているようだ
ルナはポンポンお空に放り投げられていたので、まだ気分が悪いのが治らないそうですっ
ヨミが答える
そう仕方ないわね
このようにわたくしたちも、新人の養成はしておりますわ
会場の少女たちは
そ、そうですのね
キョーコ・メッサーさんにも立ち向かわせるぐらいですし
あれも、警護役のお勉強だったのね
経験値を積むための
そう思ってくれたら、助かる
あたしが、なぜ今日の会を開いたかを、詳しくご説明致しますと
みすずが、にこやかに話し始める
あたしたちの警護役は以前の古い名家でしたら、狩野様がおっしゃっていた通りそれぞれの家に、代々仕えている警護人がいて、その一族の中で年格好のちょうど良い娘を選んで参りましたわ
今のシエさんのように