Выбрать главу

香月セキュリティ・サービスには、そういうノウハウもございます様々な武術を使うプロの警護人が揃っておりますし現代戦における問題点も、把握しておりますよろしければ、皆様をお助けすることもできますわ

しかしそれでは、香月セキュリティ・サービスに家伝の秘技の数々を吸い上げられるだけになってしまうのでは

文句を付けたのは例の関西の天童乙女にそそのかされている少女だ

あの天童っていう女スパイつくづく自分が直接動くのは嫌みたいだな

別に秘技の全てを明らかにしていただく必要はございませんわ隠しておかれたい技は、どうぞそのままご秘匿なさって下さいでも、一度プロの眼で検証してみたい技というのも、皆様、たくさんお持ちなのではございませんか

ご家伝の秘技の全てが、一子相伝で門外不出の奥義ということではございませんよね

要は何かアッタ時に連携できるシステムが作りたいダケなのネ今みたいに、全く交流が無いと、誰がどんな技を使うのか判らないネデモ少しでも、流派の方向性が判ればお互いにサポートするのも楽になるネ

アタシとミチはさっき、かなり見せたつもりダヨ秘技どころか奥義までネ

いやわざと見せたのではなく

キョーコさんに本気で立ち向かうのに、隠さないで思いっきり闘っちゃっただけなんだけれど

イーディは、そういう理屈で少女たちを説得しようとした

よろしいかしらさっき、あなたたちが使ったキョーコ・メッサーの動きを一瞬だけ止めたあの技あれは気の技ですね

1人のお嬢様が手を上げる

長い真っ直ぐな黒髪の大きな眼の美少女だ

他のお嬢様様たちは、みんなパーティドレスで来ているのに

この人だけはまるで、詰め襟の学生服のような真っ白のパンツ・スーツを着ていた

イーディは、フフンと笑う

思いきって、申し上げるあの技わたくしに教えていただけないか

え教えて欲しい

でも、この人警護役じゃなくって、お嬢様の方だよな

どっしりと椅子に座っているんだから

人に教えを乞う時は、まず名乗るものだと教わらなかったノカ

イーディが、その黒髪のお嬢様に言う

あなた、無礼よあなただって、警護役でしょ

鳥居さんが、そうイーディを叱るが

武人同士の話ネお嬢様も警護役も無いネ

イーディの言葉に黒髪のお嬢様は、スッと立ち上がる

大変、失礼致しましたわたくしは栗宮流槍術師範、栗宮素子《クリミヤ・モトコ》と言う

栗宮さんはイーディに頭を下げる

栗宮の家に生まれこの通り、警護役を持つ身ではあるがわたくし自身も、1人の武人として常に武の道を進み続けている

お嬢様なのに武道家なのか

こういう人もいる

御厨お前もご挨拶しろ

栗宮さんの後ろに立っていた、ふんわり髪のドレスの少女が頭を下げる

こっちは警護役なのにスカートパッと見は、この子の方がお嬢様っぽい

栗宮流、御厨《ミクリヤ》くるみでございます

ドレスの持って、ちょこんと可愛らしく礼をする

アタシはイーディなのネ

イーディは、そう挨拶した

気の技くらい、イツデモ教えるネタダシできるようになるかどうかは、アナタたち次第なのネ

どんな厳しい稽古でも構わないわ

栗宮さんと御厨さんは、そう言う

稽古のキツさは関係無いネセンスの問題ヨ

センスの無い子は、どれだけやってもできないネセンスのある子は、すぐに覚えるネそうよネ、ミチ

イーディは、美智に話を振る

美智は、小さくうなずく

テ、イウカ他にも習いたい子がいたら、みんな教えるネアタシはアメリカ人だから、流派がどうのトカ、ナイショにして隠し続けるトカ言わないネそういうの、とてもミミッチィのネ昔の人の極めた技が、ただただ消えていくダケになるのネ

イーディの言葉にシエさんは

そんなことはありません日本人は伝統を重んじる先祖代々家伝を受け継いで来ているのですアメリカの方には、お判りにならないのでしょうか

ダカラ、今、言ったデショ大切なのはセンスなのヨ

イーディは苦笑する

1つの家の中でその家に生まれた子供だけに、細々と技を伝えるなんてことをしていたら技は消えて行くだけなのヨいつも、武闘のセンスのある子ばかりが生まれてくるハズがないのダカラ

武闘センスに欠ける子には、家伝の技を完全に受け継ぐことはできない

代を重ねるにつれ、秘技はどんどんボンヤリしたものになっていく

正しい形で何かを残そうとしたらよその家の血が絶対に必要なのネ

イーディさんの言う通りですわ能や歌舞伎の世界でも、大昔の芸がそのまま1つの家だけに受け継がれてきたことはございませんもの他の家の血が良いセンスを持つ俳優さんに、途中で何度も芸の橋渡しをしていただくことで現代にまで繋がっているのですわ

瑠璃子が、伝統芸能を例にしてそう言った

シカモ武術は、芸能みたいな芸術じゃないネ人を倒す、あるいは守るためだけの技なのネどんなに昔から伝えられて来た秘技でも、今の時代で使えないのなら意味が無いのネ伝統芸能として残すならイイヨだけど、人を警護スルための技としてなら、無意味な技は捨てなきゃダメネ

イーディは、強く言う

つまらない執着に囚われていると誰も守れなくなるヨ

ソレカラ警護の子たちだけじゃなくって、お嬢様タチも少し、身を守る技を習ってみたらどうなのネ

このモトコみたいにネ

イーディは、栗宮さんを指さす

おい、栗宮様に失礼でないか

シエさんが、イーディに怒鳴るが

いや、構わないわたくしの方から弟子入りを希望したのだ呼び捨てにされるのは、武闘家として当然のことだ

栗宮さんは、平然とそう言う

あのわたくしも習っているんです護身術として工藤流古武術を

瑠璃子がみんなに言った

あたしも、旦那様と一緒にお稽古させていただいおりますわ

時には藤宮さんや関さんとも、一緒にお稽古していますし

うん、お屋敷にレイちゃんや翔姉ちゃんが泊まりに来た時は

よく、みんなで一緒にトレーニングする

お屋敷のトレーニング・ルームにはたいていのマシンは揃っているし

庭や、昔アニエスが幽閉されていた地下室で汗を流すこともある

あたしも、よく練習に参加させてもらっているよ

フラッとマルゴさんが登場する

みんなも遊びに来て一緒に身体を動かしてみない

いえ、あの主に護身術を教えるのも、警護役の家の大切な任務でございますから

シエさんが、そう言うが

そんなの別にいいじゃないみんなで、一緒にした方が楽しいしさ

マルゴさんは、ニコニコと爽やかに笑っている

しかし香月様のいらっしゃるこちらのお屋敷に、わたくしたちがそう気軽にうかがうことはできませんわ