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わたくしどもが関わらない場合はお家同士で、ご縁戚から警護役を融通し合うことが一番多いようですわ

わたくしの家が、そうでございます

わたくしの警護役に妹がおりましたので

はいその子に、わたくしの警護をしていただいております

もう1人別のお嬢様が、手を上げる

2人の背後から、ニョッと警護役が顔を出す

なるほど姉妹だそっくりの顔をしている

主のお嬢様2人が、親戚なんだな従姉かハトコか

名家同士で結婚していることも多いんだろうからこういうこともあるんだな

しかし、日本は少子化傾向にありますのでそれは、警護役の家系も同じです

それに、そういう家は主家を守るために、まず男の子の跡継ぎを欲しがりますから

ああ、名家の警護役の家系にとってはお嬢様よりも、当主を守ることの方が大切だ

当主は普通男だし当主の警護役も、男の方がいいんだよな

主家に必ずお嬢様が生まれるとは限らないわけだし

お嬢様を守るために何が何でも娘を作ろうなんてことには、なかなかならないよな

昔の兄弟姉妹がたくさんいた時代なら、ともかく

今の出生率では

さらに、警護役の家系に女の子が生まれても性格や才能が、お嬢様の警護役には向かないということもありますし

女の子だもんな戦闘に向かない場合も多い

父親や家族が息子が家業を継ぐのは仕方ないとしても、娘には警護の仕事を継がせたくないと拒絶することも多いそうですわ

今後は、ご令嬢専属の警護役を探すのはどんどん難しくなっていくと思います

翔姉ちゃんは、そう報告する

あたしも、驚いたんです

今日はあたしたちの学校にご自分の警護役を連れて来ていらっしゃる方に集まっていただいたわけですが

広く会場内の全員を見る

会を開くために、全校生徒の名簿を拝見したのですが由緒ある名家の本来ならば、警護役を連れていても不思議ではないのにそういう方のいらっしゃらない方が何人もいらして

みすずの言葉に、お嬢様たちは

そういえば、そうですわね

わたくしにも、幾人か心当たりがございますわ

ええ歴史ある名家であり、お家の事業も順調でいらっしゃるのに警護役のいらっしゃらない方って、いらっしゃいますわよね

ああ、家に問題は無いのに、警護役になってくれる子が見つからないお嬢様もいるのか

そうかと思えば、鳥居さんのような方が警護役を連れて来るから

狩野さんが、ギッと鳥居さんを睨む

な、何ですのっわたくしだって国内では、そういう能力のある子が見つからないから海外から、ハイジを探して来たのよっ

鳥居さんは、大声でそう言う

はいよろしければわたくしには、母校のネットワークを通じて、ヨーロッパの警護役をご紹介することができますが

アーデルハイトさんは、自分の売り込みどころか外国人警護役の斡旋まで言い出した

全て、わたくしと同じ国際基準A級ライセンス所持の警護役でございます

ちょ、ちょっと待ちなさいよ

移籍を考えていた警護役の少女の1人が、口を挟む

そんな外国の人に日本の名家のお嬢様の警護なんて無理よ

そうですわそういう仕事は、やっぱりわたくしたちでないと

自分たちの売り込みをする前に外国から、どんどん警護役が輸入されることになってしまったら、この子たちは困るのだろう

わたくしのアカデミーの出身者はヨーロッパの王侯貴族の皆様の警護を担当している者もたくさんおります

アーデルハイトさんは言う

日本向けの警護に合わせることなどわたくしたちならば、すぐに

うっ、何かちょっとカッコ良いかも

うーん、外国の人に警護してもらうっていうのもねえ

わたくしは良いかもしれないって思いますわ

お嬢様たちの中からは、そういう意見も出るが

皆様その子の言うこと、あまり信じないで下さい

翔姉ちゃんが苦笑して、言う

アーデルハイト・鹿取さんでしたよね

そうですが

アーデルハイトさんは、ムッとして答える

あなたA級ライセンスでもA-3でしょ

ギョッとするアーデルハイトさん

関さん、何かご存じなの

ご存じも何もそのアカデミー、わたくしも留学しておりましたから

翔姉ちゃんはヨーロッパで要人警護について留学して来た人だった

わたくしは、ちゃんと卒業しましたわでも、アーデルハイトさんは短期講習でA-3ですわね

いえねそのアカデミーは、半年コースの授業を受けただけでも、A級のライセンスをくれるんですよA級を持っていると言えば、仕事を探しやすくなりますから

仕方ないんですわそのアカデミーは、世界中から警護について学びたいという人たちが集まってきますから本科の3年コースの他に、短期留学の半年コースがあるんですよアーデルハイトさんが受けられたのは、そちらのコースでしょ

そう言えばこの子は、若すぎる

3年コースなんて、受けられるはずがない

しかも日中は義務教育の授業を受けていたんでしょうから夜間だけのコースですよね

アーデルハイトさんは答えない

それが悪いとは言っていませんわ夜間だけの半年コースでも、アカデミーの講義を受けられたことに間違いはありませんしA級のライセンスを受けられていることも、本当ですよねただ

やはり、正規のコースを受けて卒業したプロの警護人とは違いますさきほど、アーデルハイトさんは、アカデミーの卒業生の中には王侯貴族の警護を担当している人もいるというお話があれましたがそういうのは全て、正規コースのしかも、S級ライセンスを所持しているような人たちだけです

S級

同じアカデミーの出身でライセンスを持っていると言ってもS級とA-3では全然違いますから皇帝専属の料理長と町の食堂のコックさんぐらい違いますわ

アーデルハイトさんの売り込みが、強引すぎたことを告発する

わたくしは閣下の専任警護人ですから当然、そのS級ライセンスを保持しています外国の要人との会合などの場合にはアカデミーのライセンスを持っていると、相手方の警護役との話し合いがスムーズになりますから

何だその方のA級は、大したものではないのですね

まあ恥ずかしい

関さんがいらっしゃらなかったら、てっきりわたくしダマされてしまっていましたわ

ええ、わたくしも今夜お父様にご報告しようと思っていましたから

お嬢様たちの中でのアーデルハイトの株が、みるみる下がっていく

A-3のライセンスも、決して悪いものではございませんわただ日本の名家のお嬢様たちの警護を担当するには、どうかと思います

翔姉ちゃんは、キッパリと言う

アーデルハイトさんは、翔姉ちゃんに言う