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むしろ臣下に対して何も与えられなくなった主が、いつまでも臣下を拘束し続けることの方が問題だと思いませんか

でも、キヌカはミタマだって、生まれた時からずっとわたくしと一緒にいるんです

ありすさんが、そう言う

そうでございますわたくしたちは、生まれながらにして美里様、ありす様の警護役でございます生涯お仕えすることを、愛染明王に誓っております

わたくしは、毘沙門天に誓っております

この姉妹は

いえあなたたちはわたくしたちから離れるべきですわ

鞍馬姉の美里さんが、そう言った

お、お姉様どうしてキヌカたちは、ずっとわたくしたちを

ええとてもよく働いてくれたわだからこそミタマたちがわたくしたち姉妹と一緒に沈んでしまうことだけは避けないといけないわ

鞍馬美里さんは、翔姉ちゃんを見る

関様ミタマたちを引き受けていただくのは、香月セキュリティ・サービスが一番適していると思いますこの2人のことをお願いできませんか

それを決めるのは、彼女たち自身ですわそういうお話を、みすず様たちはなさっているんですよ

そう身売りするにしても、どこに行くのかは安城姉妹が自分で決めることだ

わたくしたちは、どこにも参りません

ずっと、美里様たちの臣下でございますっ

そう言う姉妹たちに、鞍馬美里さんは

では、ミタマ、キヌカ主として2人に命じます

ポロポロと涙を零しながら言う

香月セキュリティ・サービスのお世話になりなさい

美里お姉様わたくしは嫌ですわキヌカたちと離れるなんて

他のお嬢様たちが、こっちの騒ぎに気付いた

そうおっしゃられても香月セキュリティ・サービスとしても、能力が判らなければ採用はできませんわ

翔姉ちゃんが、わざと大きな声でそう言う

そうやって家が没落することが決まった鞍馬美里さんが警護役たちを香月セキュリティ・サービスに引き取ってもらおうとしているんだと、みんなに思い込ませる

強い子デナイと、コウヅキの家ではムリなのネ

イーディが、そんな芝居をする

ダカラ、こっちのもう1人の子と闘って実力を見せてみるノネ話はそれからヨ

アーデルハイトさんの背中をドンッと叩く

これでアーデルハイトさんも、自分から香月セキュリティ・サービスに売り込みを掛けてきたように見える

安城キヌカ13歳VSアーデルハイト鹿取13歳でバトルなのヨレディ・ゴーなのヨッ

余興が始まる

お嬢様たちが面白がって、こっちに注目していく

ちょ、ちょっと待って下さい

アーデルハイトさんは、慌てて言った

さっきから、勝手に話が進んでますけれどこんな子と闘うなんて、そんな弱いものイジメみたいなこと、わたくしにはできませんわっ

これまた大きな声でただし、この子の場合は演技ではない

わたくしは、アカデミーのA級ライセンス保持者ですわこんな子と闘ったらこの子が可哀相ですわよっ

胸を張ってそう言うアーデルハイトさん

人に注目されるのは好きらしい

って、言っているけれどキヌカはどうなのネ

キヌカさんは、明らかにムッとしていた

ただ今のご発言はわたくし、納得できませぬっ

き、キヌカ

驚く、鞍馬ありすさん

今までの話とは別です安城流拳法、安城キヌカここまで言われて、立ち向かわなければ拳士としての面目が立ちませぬっ

キヌカさんも闘志に火が付いてしまったぞ

増税になったからといって、世界がそんなに変わるわけもないのですが

あちこちのコンビニにあった100円の安売りコーヒーが消えました

コンビニの自社ブランドは100円のままですけれど、あれはマズいから

これからは100円の自販機を探すか、大きなスーパーへ行くか

1日1本は缶コーヒーを飲む人間としては、ツライです

858.ハイ・ライフ / リトル・キャットファイト その1

闘志を剥き出しにして、前に出るキヌカさん

まあ、何ですの

何が始まりますの

会場中のお嬢様たちが、みんなこちらに注目している

関西ヤクザのスパイ天童乙女も

あ、例の自分の代わりに発言させているどこかの家のお嬢様に何やら囁いている

天童乙女自身は、ミズシマ・ホールディングスのお嬢様の警護役という身分でこの会場に紛れ込んでいるから

お嬢様たちに対しての発言権が無い

関西から警護役として潜入して来て日が浅いから、他の警護役たちともほとかど面識が無いだろうし

どういう方法で、あのお嬢様を味方にしたのかは判らないけれど

あのお嬢様がミズシマ・ホールディングスの会長の孫娘じゃないよな

何か、お嬢様としては小物臭がするし

うん兄さんあの人は高浜物産の社長のお嬢様だよ今日来ている人たちの中ではそんなに家柄の良い方じゃないみたい

オレの背中に張り付いているルナが言う

ルナはさっきから、会場中の少女たちの心を読んでいた

ミズシマ・ホールディングスの会長のお嬢様はあっち今、麗華お姉様の隣に居る小さい子

ああ、レイちゃんのファンの中に、小学校高学年くらいの女の子がいる

カールした長い髪が綺麗な、綺麗な女の子だ

あの子もあの天童という人が怖い人だって判っているから、ああやって麗華お姉様の近くに逃げているんだよ

あの子は天童乙女が関西ヤクザからスパイとして、無理矢理押し付けられたという経緯を知っているのか

だから、近付かないようにしている

それで高浜物産のお嬢様が、天童という人の言うことを聞いているのはあの人たち、レズッ子の関係なんだよ

ルナが、オレの耳に囁く

レズっ子

うんあの天童っていう子がそっちの世界へ引きずり込んだみたいミズシマ・ホールディングスのお嬢さんは幼すぎて、天童っていう人のストライクゾーンじゃなかったから

ああ、レズだけどロリータ趣味は無いんだな

それに、お嬢様たちに裏工作を仕掛けるのにはあっちの高浜物産のお嬢様ぐらいの年齢と顔の広さが必要だったみたい

なるほど、お嬢様でも小学生じゃコネクションが弱い

高浜物産のお嬢様は、高校生ぐらいだもんな

でも、これ全部、高浜物産のお嬢様とその周辺の人の心を読んだ結果だから

ルナは、心配そうに言う

あの天童っていう人はボクたちの力の届く距離を知っているんだよ

巫女の力は、距離があると通じにくくなる

だから、ボクとヨミお姉様からはいつも距離を取っているんだよ

天童乙女は、関西から来た

今まで判っている巫女の力の秘密は、全て調べてきているだろう

変装してオレの後ろに隠れているこの子が鷹倉ルナだということも、当然気付いている

ルナのおでこに汗の玉が浮いていた