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そこの会社は、仕事できる日や時間をあらかじめ登録しておいてそれに合わせて、前日に翌日の現場を伝えてくれるシステムなのですが

ある日、仕事を入れていない日の午前8時頃に電話がかかってきました

ちょっと人が足りない現場があるんだけれど、今日、働けないか

多分、たまたま休講で空いていたんだと思います

頼むよホント、困っているんだわ

配置担当の人が、そう言うので

私はいいですよと指定された現場へ行きました

今頃、来やがってこの野郎

現場に着いたら、メチャクチャ怒鳴られました

つまり、その現場は人が足りないんじゃなくって

前日にその現場へ行くように手配されていた人が、サボッて来なかった現場だったのです

だから現場の人は、私が予定の時間を2時間ぐらい遅刻してきたと思っていたようでした

警備会社の担当者は、他の人がサボッた現場と私に言うと、行ってもらえないと思ったのでわざと事情を隠していたようです

しかし、私や現場の人は、そういう事情を一切聞いていないのでただ単に、その1日、私が現場の人にイジメられまくって終わりました延々と文句を言われたり、休憩時間も私だけ缶コーヒーをもらえなかったり

それ以来今日、君の予定は入って無かったけれど働けないという電話は全て断るようにしました

困っているんだから、行ってあげた方がいいのかなあとか思っていると、トンデモないことに巻き込まれるのだと学んだからです

それからしばらくして、その時の配置の担当の人と話をした時に

あの時は、大変だったんですよ

と話したら

え、そんなことあったっけ

そう向こうは覚えていないんです

たがら、そういうことは貸し借りにはならない

いつも立場の弱い方が損をするだけなのです

860.ハイ・ライフ / 獲物たち

はーい、回収しまーす

香月セキュリティ・サービスの木下さんが、ニコニコ顔でやって来て失神した天童乙女の襟首をムンズと掴み上げる

メイド服を着た可愛らしいお姉さんが、軽々と天童乙女を1人で担ぎ上げる様子を見て、会場中のお嬢様たちが驚く

木下さんそのスパイ気絶しているうちに、全部服を脱がせて、口内と肛門と膣を全部調べて爆発物を隠しているかもしれないから

みんなに聞こえるような大きな声で、翔姉ちゃんが言った

さっきは何もできないうちに気絶させることができたけれど自爆テロを起こす可能性もあるからね

そうよね暴力団組織の送り込んで来たスパイですものね

お嬢様たちが震え上がる

了解でーす解剖して、よーく調べておきまーす

木下さんは、笑顔でそう答えた

ま、待って下さいそ、その方をどうなさるおつもりですか

天童乙女にレズッ子支配されていた高浜物産のお嬢様が叫ぶ

えっと、多分真っ裸にひん剥いたら、その後はゴーモンだと思いまーす

明るく答える

ご、拷問

だって、この人お嬢様たちの様子を調べるために潜入して来たスパイですよーっ

ちゃんとゴーモンにかけて調べないとどなたの秘密をどれだけ調べていたのか判らないじゃないですか

ざわつく会場内

あ、あなたさっき、あの人と喋っていたわよね

お嬢様の1人が、自分の警護役に尋ねる

それはあの、香月セキュリティ・サービスよりも例の関西の会社の方が良い研修ができるからというお話で

わたくしも、そのお話だけですわ

わたくしは今度、一緒にトレーニングしようってお誘いを受けていました

何言ってるのよ、あなた今よりももっと待遇の良い警護のお仕事があるって、勧誘されていたじゃないの

それはあなたのことも誘っていたじゃないの

わたくしは、きちんとお断り致しましたちゃんとした主を持つ身ですから

わ、わたくしだってお断りしたわよ

ああ、この懇親会パーティの中で自分の手駒を増やそうと、今の主家に不満のある警護役たちに声を掛けていたんだな

わたくしたちは、あの人とは直接お話しておりませんが

別のお嬢様が、みすずに言う

高浜さんが香月様や香月セキュリティ・サービスは信用できないから例の関西の会社と契約した方がいいと、執拗に

わたくしにも、そういうお話がありましたわもちろん、お断り致しましたけれど

警護役は、天童乙女本人が

お嬢様たちの方には、高浜物産のお嬢様が話を広めていたんだな

多分、親・香月家ではない名家のお嬢様たちを中心に

結局あたしたちが心配しているのは、今回の様なケースなんです

かつての名家は全てそれぞれが警護を担当する忠臣を抱えていましたわたくしたちの警護は、そういう家系の少女たちが担当していましたしかし、今は代々仕えて下さっている警護の方がいない家も多いですわ

狩野さんや鞍馬さんの家にはそういう臣下の警護に娘がいたけれど

鳥居さんみたいに、新しく外から警護役の少女を雇い入れないといけない人もいる

これまでは、それぞれの家の警護役は自分の主人だけを守るものであり他家の警護役とは、一切交流を持ちませんでしたわしかし、今はどちらの家が新しく雇い入れた警護役がどんな素性の人物で、悪い人たちと交際していないかどうかを誰かが確認しないと、わたくしたち全員に被害が及ぶことになります

そうですわね警護役として、暴力団組織のスパイがわたくしたちの学校に潜り込んでくるというのは、大変な問題ですものね

鳥居さんも真剣な顔で、そう言う

いえ、むしろわたくしたちのように自分の警護役がいる生徒はまだいいですわおかしな方が近付いて来ても、わたくしたちの壁になって下さいますから

狩野さんが言う

しかし警護役を連れて来ていない、普通の一般生徒たちは

みすずたちの学校は、日本一の超・お嬢様校だ

家柄と財力の両方が備わっていなければ、そもそも入学することさえできない

しかし、その生徒たちの中で学校に自分の警護役を連れて来ている子となると、さらに数が限られてくる

今日のパーティに集まった30人弱のお嬢様たちだけだ

ええ一般生徒が警護役として潜入したスパイのせいで被害を受けることになったら、学校の名誉に関わる深刻な事態になりますわ

この方が警護役として雇われたのはいつからなの

狩野さんの問いに

まだ1週間も経っていませんわそうでございますわね、水島様

天童乙女の雇い主ということになっている小学生くらいの可愛い少女に翔姉ちゃんが尋ねた

水島さんは、ブルブルと震えている

そんな彼女をマルゴさんが、優しく抱き締めてあげる

大丈夫だよ君が悪くないことは、判っているから