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いや、あのオレは男だし桃子お姉様は変かなって思ったから

ま、マズかったか

うーんともう一回、今と同じ様に呼んでいただけるかしら

桃子姉ちゃんは、そう言う

も、桃子姉ちゃん

桃子姉ちゃんは、オレをジッと見つめ

うん、アリね

というより本当に凄い子ねあなたはわたくしが公ちゃんと呼んだことに対して、このタイミングで仕掛けてくるなんて

わたくしが、あなたを軽んじて公ちゃんなんて呼び方をしたことに、全く嫌な顔をしないで逆に、わたくしとより親しい関係を構築しようとしてくるなんていやはや、歌晏桃子敬服したわ

そんなつもりは無かったんだけれど

いいわわたくしを公の場で桃子姉ちゃんと呼ぶことを許します

いや、あのむしろ私的な場所で、そう呼びたいのですが

オレ名家の人間じゃないから、公の場なんて行かないし

旦那様は、本当に桃子お姉様を自分のお姉様として敬愛させていただきたいと思っているんですわ

桃子姉ちゃんが、オレを見る

うんそれはあの桃子姉ちゃん、カッコ良いし

カッコ良いわたくしそんなことを言われたのは、生まれて初めてだわ

あ表現が良くなかったか

だって、華やかだし、みんなの前で颯爽としているのもカッコ良いしジッちゃんに叱られている時だって、キリッとしてて、とにかくカッコ良いと思ったから

あたしの旦那様は、本当に心からそう思っていらっしゃるんです

この子嘘吐かないですからそこが、凄い可愛いの

そ、そうねわたくしも、公ちゃんが可愛い子だっていうことはよく判ったわ

桃子姉ちゃんは、そう答えた

そろそろ行かないとマズいネ

何を元にそう判断したのか判らないけれど

イーディが、そう言ってきたのならそうなんだろう

ええ、旦那様パーティが終わる前に、お戻り下さい皆様のお見送りは、あたしと一緒に

うん、判ったでは、桃子姉ちゃん、それから桜子さん

桜子で結構でございますわ公お兄様

桜子は、そう言うが

いや、オレと桜子は同い年なんだからお兄様は止めてくれ

公でいいじゃないわたくしは、そう呼ばせていただきますわわたくしも同い年ですから

鳥居さんが、そう言った

わたくしのことも、まり子で結構ですから

うんまり子それから、桜子

オレは、1人ずつ声を掛けていく

これからもみすずや瑠璃子、美子さんがお世話になりますそれから、他にもこけからお世話になる子が居るんですけれどとにかく、よろしくお願い致します

オレは、深々と頭を下げた

それから護衛役のシエさん、アーデルハイトさんそれから

桃子姉ちゃんの護衛役って、何て名前の人だったっけ

セバスなんとかじゃなくって、あの本名の方は

ヤマダ・ウメコさんネ

そっと、イーディが囁く

ああ、イーディが天才児で本当に助かる

山田梅子さんもよろしくお願い致します

3人の警護役は、キョトンとしていたが

あそこに居る美智も、ここに居るイーディもオレの大切な家族ですからそれから、もうすぐさっき顔を出した、ヨミやルナも警護役として皆さんの学校に通うことになりますし

警護役って誰の

まり子が、不思議そうにオレに尋ねる

それはいずれご紹介致しますわ

瑠璃子が、上手い具合にフォローしてくれた

じゃあ、あのオレは1回、引っ込みますから

さ、可憐さん旦那様と一緒に、屋敷の中で休んでいなさいね

みすずが、隣の椅子に座っている12歳の美少女に声を掛ける

自分がペットにしようと目論んでいる水島可憐さんに

旦那様、お願い致します

うん、可憐さん行こう

可憐さんは、迷っているが

水島家とお祖父様とのお話し合いが終わるまでは、お家にお返しすることはできませんしそもそも、可憐さんのような小さな子を、スパイの手に渡すような家をあたしは許しませんわ

関西ヤクザのスパイの天童乙女に、こんな可愛い子を託すなんて、確かに保護者たちはどうかしていると思う

それに、ここにずっと居ると他の名家の方たちからの奇異の目に晒され続けることになりますよ

イーディが、そろそろ行かないといけないと言った理由が判った

パーティ会場全体の空気が和み、3大名家のお嬢様たちが義姉妹の誓いをしたことで

他の名家のお嬢様たちが、みすずや桃子姉ちゃんや桜子と親しく話したいと思っているんだ

みんな、こっちの様子をチラチラ見ている

桃子姉ちゃんの道化としてのまり子はともかく

水島家が香月家のパーティにスパイを送り込んで来た問題は香月家だけでなく、このパーティに参加している全ての名家にも関わることだから

今、水島可憐さんと仲良くするわけにはいかないんだ

だから、すでに退席させられた鞍馬姉妹同様外へ連れ出さなくてはならない

震え声で、可憐さんが答える

黒森様よろしくお願い致します

うん、行こう

席を立った可憐さんを、オレはエスコートする

ほら、ポンコツ姉妹そんなところでヘタレてないでアタシに付いて来るネ

イーディが、安城ミタマ・キヌカ姉妹にそう言う

ポンコツではありませぬっ

ヘタレてないですっ

ああ、主と別れてすっかり気落ちしていたくせに

イーディの罵倒に、クッと生気を取り戻す

アンタたちのご主人に会いたくないのネ

イーディは、スバッとカードを切った

驚く、安城姉妹

2人とも、屋敷の中に居るネアタシたちは、そこへ行くアンタたちは来ないノカ

い、行きます

ススッと立ち上がる姉妹

では、皆さん失礼します

オレは、もう一度頭を下げた

これでパーティ会場の中庭に居るのは、ショウとレイカとメイドたちを除いたら、ミンナ、ミスズたちの学校の生徒だけになったのネ

屋敷の中に入るとイーディが、そう言った

美智やシエさんも警護役として学校に通っているわけだし

オレとイーディ、それにまだみすずたちの学校に編入していない鷹倉姉妹たちも中庭から居なくなったから

先週から警護役として潜入して来たばかりの天童乙女も、もういない

ミナホ姉さんとマルゴさんも

あの子たちだけになったから今まで以上に、ハッチャケられるノネ

そうねやはり外部の人の眼特に男の子が近くに居ると、どうしたって緊張しちゃうのよあの子たちは、ホンモノのお嬢様たちですからね

すでに屋敷の中に入っていたミナホ姉さんが、オレにそう言った

あなたをお披露目は充分にできたから、後は女の子たちだけで楽しくはしゃがせてあげましょうね

オレのお披露目

みすずさんたちが義姉妹の誓いをしたことだけでも大成功だったけれどあなたが公ちゃん・姉ちゃんの関係になれたっていうのはミラクルだったわ