ヤクザ世界で育った侠客の娘だもんな
ていうか、ミナホ姉さんはもう、天童乙女をどうするかを考え始めている
ああ、今は香月セキュリティ・サービスに分析担当として在籍しているからか
性格的には、あたしたちの方が近いんだろうけれどあの子は、もうダメだよ巫女の支配下にあるだろ
天童乙女は月子が力によって自分に従えと命じられている
もしもの時におかしな要因で裏切る可能性のある子はうちでは使えないよ
いや、でも月子ですからキョーコさんを困らせるような命令とかは、しないですよ
オレがそう言うと、キョーコさんは
それは、あくまでも今は、巫女の3人姉妹がみんな、アンタの女になっているからだろもう1人の子も心は掴んでるようだし
だから、心配ないですって
アンタが生きている限りはね
もしも今、あんたが何かの理由で死んだらあんたの女たちは、みんなどうなってしまうか判らない
自暴自棄になって、とんでもないことをしでかす子だって現れるかもしれないそうだろミナホ
そうねあたしだって、今、あなたが死んでしまったら何をしてしまうか判らないわうちの学校の生徒を全員道連れにして、自殺しちゃうかもしれない
寧もそうだろあの極端に心のバランスが取れていない子は、あんたっていう重しを得て、ようやく落ち着いたんだから
みすずや瑠璃子もそうだ今、お前に死なれたらあの子たちが何をしでかすか、私には想像ができん
じ、ジッちゃん
巫女の3姉妹もそうさあんたの存在があの子たちにとっては、物凄く大きいんだだから、みんなあんたのためなら何でもするどんなことでも
だから、命を大切にするんだよ今のあんたをみんなが頼りにしているんだ無理はしなくていい頑張りすぎなくて良いとにかく健康でいることが、一番大切なんだからね
キョーコさんは、オレに微笑む
この若くて綺麗で頼りがいのある美しいキョーコさんが言うことなんだから忘れちゃダメだからね
お前は凄いな
キョーコさんとミス・コーデリアが立ち去った後ジッちゃんが、言った
あのキョーコ・メッサーが男を心配するとは
それがこの子の素晴らしさなんですわ
キョーコさんが話していた時は、会話に参加しなかったよな
それが、キョーコさんと克子姉の微妙な距離感なんだな
ジッちゃんは、昔は克子姉の顧客だったからこんな風に親しげに話せるけれど
あたしたちと生活していても周りがみーんな女の子なのに、全然、平然としているしみんなとお風呂に入るのも、当たり前っていう顔をしているし
うむ、外のパーティも女たちだらけなのに、泰然としておったものな
その空気の中にふわっといる子なんです変な自己主張をしないから、誰ともぶつからないどんな人のことも受け入れちゃう子だからどこでも場の空気に溶け込んじゃうんです
オレは、子供の頃から家の中で、気配を消していることを強制されていたから
オレの母親は、子供を完全に無視していたから
だから、オレは空気になるのが上手いだけで
さてとキョーコくんたちが退席したのだから、他の仕事を勧めよう
ジッちゃんは、ずっと部屋の片隅にいる鞍馬姉妹を見る
どうして君たちに、私たちとキョーコ・メッサーの会話に同席させたか判るかね
怯えきったままの姉の美里さんは、プルプルと大きく首を振る
妹のありすさんは
わたくしたちをもう名家の娘として、家に帰ることはないからなのですか
そういうことだ今、見たことを君たちは、父親や一族の人間に話すことは無い
そして、ミナホ姉さんを見る
妹の方は、なかなか見所があるようだね
しかし、まだ13歳ですわ黒い森は、若すぎる子は使わないことにいたしますから
ミナホ姉さん自身が、12歳で誘拐され娼婦に堕とされている
うむそうだなもっとも、姉もこれだけの器量なら充分売れるだろう
はいこういうオドオドした子を好まれる方はいらっしゃいますから
やはり鞍馬美里さんを娼婦に堕とすんだな
お姉様、大丈夫ですわありすが、ここにおりますっ
妹は気丈に、姉を強く抱き締める
まあ、この子たちのことは、もう少し後だ先に片付けないといけないことがある
お前水島の娘をここに連れてきてくれ
水島可憐さんを
キョーコくんが動き出したのだから私も、水島家に揺さぶりを掛けなくてはいけない
関西ヤクザのスパイ、天童乙女を自分の孫娘の警護役にして、今日のパーティに送り込んで来たのは
ミズシマ・ホールディングスの会長だ
それに、ほれみすずが欲しがっているのだろ、その娘を
ジッちゃんは、微笑む
みすずがパーティから帰って来る前に私が話を付けておいてやらんといけないしな
ジッちゃんは、可憐サンをみすずのペットにすることを
水島家に承諾させるつもりなのか
タミヤから第一次大戦の時の菱形戦車が発売になるそうです
一番最初の、キャタピラに車体が挟まれてるみたいな
昔、ロンドンの戦争博物館で実物を見たことがあります
あの頃は、あんまり興味が無かったんだよなあ
戦争博物館だけはテムズ川の反対側にあったと思います
あの頃はまだバブル余熱か残っていたので、私でもロンドンまで行けましたが
今は、もう無理だなあ